FF01:9123 0:0:0:0:0:0:0:0

IPv6
1998・5・25
WIDE&JPNIC
佐野 晋
IPv6

次世代インターネットプロトコル



アドレススペースの拡大


IPv4 …バージョン4,現在のインターネットプロトコル
IPv6 …バージョン6,「次世代」インターネットプロトコル
32ビットから128ビットへ
その他の機能・特徴




セキュリティ機能の標準装備
プラグ&プレイ
モバイル,リアルタイム,…
機能の単純化,拡張性
IPv6ヘッダフォーマット
Ver6
Prio
Flow Label
Payload Length
Next Header
Source Address
Destination Address
Hop Limit
128ビットの広さ

IPv4
 232=
4,294,967,296 =
4.3×10
 IPv6
 2128 =
9
340,282,366,920,938,463,463,374,607,431,768,211,456 =
3.4 ×1038

一人あたり 3.4×1027個

陸地1cm2あたり 2.2×1020個
128ビットアドレスの文字列表現

8つの16進数値を“:(コロン)”で区切る
FEDC:BA98:7654:3210:FEDC:BA98:7654:3210
1080:0:0:0:8:800:200C:417A

連続する 0の省略(1ヶ所のみ)
FF01:0:0:0:0:0:0:43 → FF01::43
0:0:0:0:0:0:FF01:9123 → ::FF01:9123
0:0:0:0:0:0:0:0 → ::

IPv4形式と混合
0:0:0:0:0:0:13.1.68.3
::13.1.68.3
0:0:0:0:0:FFFF:129.144.52.38
::FFFF:129.144.52.38
DNS
Domain Name System
 IPアドレスとドメイン名の対応づけをおこなう
分散データベース
 IPv6のためのレコードを追加



AAAAレコード … 正引き(名前→IPアドレス)
IP6.INTドメイン … 逆引き
4321:0:1:2:3:4:567:89ab
↓
b.a.9.8.7.6.5.0.4.0.0.0.3.0.0.0.2.
0.0.0.1.0.0.0.0.0.0.0.1.2.3.4.IP6.INT.
アドレス種別

先頭ビット,FP(Format Prefix)で種別を指定

全体の85%は未定義
目的
プレフィックス
占有空間
Reserved
Unassigned
Reserved for NSAP Allocation
Reserved for IPX Allocation
Unassigned
Unassigned
Unassigned
Aggregatable Global Unicast
Addresses
Unassigned
Unassigned
Unassigned
0000
0000
0000
0000
0000
0000
0001
1/256
1/256
1/128
1/128
1/128
1/32
1/16
001
010
011
100
0000
0001
001
010
011
1
1/8
1/8
1/8
1/8
アドレス種別 (つづき)
目的
プレフィックス
Unassigned
Unassigned
Unassigned
Unassigned
Unassigned
Unassigned
Unassigned
Link Local Use Addresses
Site Local Use Addresses
Multicast Addresses
101
110
1110
1111
1111
1111
1111
1111
1111
1111
0
10
110
1110
1110
1110
1111
占有空間
1/8
1/8
1/16
1/32
1/64
1/128
0 1/512
10 1/1024
11 1/1024
1/256
アドレスと経路情報
 アドレスが広くなる

経路情報も爆発
 経路情報の圧縮
CIDRと同じ考え方
 トポロジに依存

アグリゲーション(集約)

連続したネットワークのブロック化
24
C
ネットワーク番号
00
ホスト
C
ネットワーク番号
01
ホスト
C
ネットワーク番号
10
ホスト
C
ネットワーク番号
11
ホスト
22
4C
プレフィックス
集約可能なユニキャストアドレス

Aggregatable Global Unicast Address



Provider Based Address
Exchange Point Base Address
トポロジに依存した階層アドレス
3
13 bits
001
TLA
8
24 bits
16 bits
64 bits
NLA
SLA
Interface ID
Public Topology



Site Topology
TLA: Top-Level Aggregation ID
NLA: Next-Level Aggregation ID
SLA: Site-Level Aggregation ID
TLA: Top-Level Aggregation ID
 213
= 8,192
 バックボーンに割り当て
Default-freeで,すべてのTLAの
経路情報を持つ
 TLAの割り当て

draft-ietf-ipngwg-tla-assignment-02.txt
 IANA→レジストリ→プロバイダ
 IANA→プロバイダ
TLAの割り当て
draft-ietf-ipngwg-tla-assignment-02.txt
 リージョナルレジストリが割り当て



IANAによる競売




ARIN,RIPE/NCC,APNIC
年50の TLA ID
プロバイダとしての実績の必要なし
登録費はIANAとIPv6アドレス登録のために利用
全世界的な整合性・公平性が重要
NLAの割り当て
TLA割り当て組織が,割り当て
 NLAは階層構造をもつ
 TLA+NLAでサイトを識別
 SLAはサイト内で適当な階層をもって割り当
て

TLAの割り当て条件
割り当てから6ヶ月以内にIPv6のサービスを
開始
 他のプロバイダにトランジット


リーフでない
NLAアドレス割り当てを行う
 他のすべてのTLAと通信できる


フィルタしては いけない
利用統計情報の収集と報告
 IANA に 登録時に 5000USD

6BONE Test Address

6BONE



IPv6の国際的な実験ネットワーク
http://www.6bone.net/
テストアドレス用のTLAを割り当て

たとえば WIDE は 3EFF:0500::/24
3FFE:0500::
WIDEを示す
テストアドレスを示す
WIDE の v6アドレス割り当て

さらに階層化して割り当て実験

WIDE以外の組織にも割り当て
組織種別(NLA1)
3FFE 05

WIDEの場合
3FFE 05 01
NLA2
SLA
ID
16bit
16bit
64bit
TLAの割り当て

2つのストーリ



動的な割り当て



スモールスタート
0 → 8000
椅子取りゲーム
40000 → 8000
割り当て
取消
厳格なルールが必要


公平
強制力,法律的な配慮も必要か?
TLAの課題,論点

(いわゆる)一次プロバイダ,二次プロバイダ
の固定化


TLAの割り当てを必要とするISPは,真剣に考えたほう
がよい.
IRに権限を与えることができるか

インターネットガバナンス問題がIP割り当てでも
なにが変わるか
 再割り当てが頻繁に
プロバイダの変更
 トポロジの変更

 バックボーンの経路情報が減少

???
 登録は

プロバイダ主体
ユーザからみると
プロバイダを変更するとアドレスが変わる
 プロバイダを変更しなくても,トポロジーが変
わるとアドレスが変わるかもしれない
 プラグ&プレイで対応できるというが



DHCP,ND,DynamicDNS
IRデータベースとのリンクが必要
データベース

データベースの階層的な管理が必要




WHOIS
DNS
経路情報データベース
データベースの再編が必要


集中型 vs 分散型
統合型 vs サービス別
共通のデータベース基盤
TLAもNLAもSLAもレジストリ機能をもつ
 全体としてデータベースを共有化



集中化
分散化
 データフォーマット
 通信フォーマット
 共通エンジン
課題リスト
登録・変更の手順を整理
 データベースの目的の再定義
 データベースの集中・分散化
 設計する人,運用する人
 開発・運用コストの分担




JPNICの役割
ISPの役割
ユーザの役割
IRは
登録手続き業務は減少
 共通の基盤の整備
 ポリシー的な調整に重要な役割?

JPNICの課題

どうなるべきか?


APNICの支援



研究が必要
技術的
運用的
会員の意見をまとめ,提案へ