民事法への招待 - 仮想法科大学院(加賀山)

民事法への招待
-新入生ガイダンス
2006年4月3日
明治学院大学法科大学院教授
加賀山 茂
1
目次

法とは何か,民事法の特色


テミス像にみる法の特色
法にはどのようなものがあるか


実体法と手続法
民事法はどのような構造をして
いるか



一般法と特別法
柔軟性・多様性への対応
消費者契約法における一般法
と特別法の組み合わせ

法科大学院で何を学ぶか




法学教育の現状は
新しい法学教育の目標とは
創造的思考力を高める教育
とは
法科大学院の教育方法




予習の重視
事実関係の重視
発見の重視
参考資料
2
法の特色は何か?
-テミス像を見て考える

法の女神・テミス
右手

剣=権力・強制力


左手


天秤=当事者の言い分をよく聞いてその
重みを量る
理由づけによる正当化


強制力のない道徳とは異なる
問答無用の生の暴力,権威主義とは異な
る
両目


目隠し=外見にまどわされない「公正な判
断」
弁論主義


弁論の内容だけで判断し,当事者が言わ
ないことは判断しない
真実は,当事者同士の争いによってはじめ
て明らかになる
3
実体法と手続法,刑事法
と民事法
憲法
実体法
行政法
公法
刑法
手続法
刑事訴訟法
民事訴訟法
民法
私法
商法
公私混合法
刑事法
民法典
民法の特別法
商法典
商法の特別法
民事法
商事法
経済法
社会法
4
民事法のカリキュラム
基礎法学・
法律基本科目 法曹実務科目
隣接科目
法情報処理
民法/商法
法律文書作成
1 民事訴訟法
年 民事法基礎事
例演習
民事訴訟実務
2 民事法応用
の基礎
年
エクスターン
民事法総合演 シップ/リー
3
習
ガル・クリニッ
年
ク
リーガル・メ
ソッド
法情報学
法哲学,法
史学
法社会学
展開/先端
科目
労働法/消費者法
知的財産権法
国際取引法
民事執行法・民事保全法
/倒産法
不動産法/供託法
保険法/金融法
ADR
民事法判例演習
民法・商法・民訴法研究
5
刑法と民法との違い
類型思考と一般法思考
犯罪類型
暴行
その他の
犯罪類型
犯罪類型
傷害
特別類型
暴行
×罪刑法定主義
刑罰
その他
の類型
一
般
不
法
行
為
救済
特別類型
傷害
6
民法判例における
条文の適用頻度
No.
条文
適用頻度
11
110条
2.29%
12
612条
1.94%
13
95条
1.52%
14
719条
1.46%
15
703条
1.41%
16
482条
1.32%
17
416条
1.32%
18
723条
1.32%
19
717条
1.25%
20
770条
1.22%
7
民事法の構造(1/3)
民法の一般法と特別法
特別類型
使用者責任
その他の
類型
特別類型
動物占有者責任
救済の容易化
過失の証明不要
一
般
不
法
行
為
すべて救済されるが,
過失の証明が必要
救済
救済の容易化
過失の証明不要
8
民事法の構造(2/3)
柔軟性・多様性

新型ウィルスに対抗できる抗体とは?




通常の抗体は既存の型に応じて対応
新種のウィルスにはお手上げ
型にはまらない変幻自在の抗体が必要
新種の悪質商法に対抗できる法律とは?



類型論(クーリング・オフにおける指定商品・役務・権利
制)では,後追いばかりで,埒があかない
一般論(民法)では,証明が難しく,時間がかかりすぎる
一般法と特別法の絶妙の組み合わせが必要
9
民事法の構造(3/3)
消費者契約法と民法

消費者契約法(2000年)の構造と特色

消費者と事業者の情報・交渉力に関する格差に
注目(1条)


消費者取消権(4条)


事業者に情報提供義務と約款を合理的かつわかり
やすくする義務を課した(3条)
詐欺・強迫の取消権(民法96条)の要件の緩和
消費者無効主張権(8条~10条)


個別規定(8条,9条)
一般規定(10条)→任意規定の強行規定化
10
任意規定の強行規定化
とは?
公序に関しない事項
当事者意思あり
当事者意思不明・意思なし
事実たる慣習あり
事実たる慣習なし
当事者意思に従う
(民法91条)
事実たる慣習に従 任意規定が適用さ
う(民法92条)
れる
11
日本における法教育の
現状は?

日本における従来の法教育



教育は理論の他動的教授によっ
てのみ与えられると考える。
講義では,先生は,常にまず学
理と原則とを教える。それを説明
する手段として多少の実例が引
照説明される。
先生は独断的に理論とその展開
ないし応用を説ききかせるのみで
あって,学生の立場は徹頭徹尾
受動的である。

末弘厳太郎 「法曹雑記」(1936
年)『末広著作集Ⅳ・嘘の効用』
日本評論社(1954年)229頁以
下)
講義を聴いて黙々とノートをとる学生
12
日本における法教育の
問題点は何か?

日本における法教育の問題点


今までの教育方法は,知識を分量的
に増加させることができる。しかし心
と力とを養うことができない。
学生は,幾多の理論的知識を得るこ
とができるが,具体的事件に直面し
た場合に自分の知っている知識のう
ちどれをあてはめると問題が解決さ
れるのか,それを直観的に判断決定
すべき力を全くもたない。

末弘厳太郎 「法曹雑記」(1936年)
知識の習得については優秀だが,
自分の頭で考えることは苦手な学生
13
新しい法教育の教育目標
は何か?

司法制度改革審議会『意見書-21世紀の
日本を支える司法制度』(平成13年6月12
日)


専門的な法知識を確実に習得させるとともに,
それを批判的に検討し,また発展させていく創
造的な思考力,あるいは
事実に即して具体的な法的問題を解決していく
ために必要な法的分析能力や法的議論の能
力等を育成する。
14
法的分析能力と法的議論
の能力の意味
ルール 2
ルール 1
事実の発見 ルールの発見
他のルールの発見
と他の事実の発見
事実 1
事実 2
事実 3
15
魚網用タール事件における
観点の発見と観点の移動

魚網用タール事件における法適用



債務不履行に基づく解除(民法543条)…第1審,第2審(肯定)/差戻後の第2審(否定)
危険負担における債務者主義(民法536条1項)…新田説等の少数説
危険負担における債権者主義(民法536条2項)…最高裁調査官解説
ルール 1
民法543条
ルール 2
ルール 3
民法536条1項
民法536条2項
事実の発見 ルールの発見
事実 1
事実
債務者に
帰責事由あり
履行不能
第1審,第2審…X勝訴
差戻後第2審…Y勝訴
(債務者に帰責事由なし)
事実 2
債務者に
帰責事由なし
少数説…X勝訴
事実
事実 3
履行不能
債権者だけに
帰責事由あり
最高裁,調査官解説…Y勝訴
16
法的知識を確実に習得
する方法は?
記憶領域
実働・制御領域
推論のための
呼び出し
新しい長期記憶
(法的知識ベース)
長期記憶
(法律以外の知識)
(常識)
体系化
蓄積
記号化
短期記憶
数秒~数分
7±2の独立項目
情報出力
構造化
感覚バッファー
50~250m sec
情報入力
照合
17
外部情報は,長期記憶への照
合を経て,ふるい落とされる

使える知識(長期記憶への蓄積)がなけれ
ば,法律に関する情報を理解することがで
きない。

「できる学生」は教えなくてもわかるが,「でき
ない学生」は,教えてもわからない。


→教えても,教えなくても同じ? →教育の無力?
どうすれば,法律知識を長期記憶に蓄積でき
るか。
18
生きた知識は,短期記憶
の限界によって制約される

使える知識とは,短期記憶で実働できる単
純化・構造化された知識でなければならない。

魔法の数



7±2
独立項目は,5~9の範囲に制限し,構造化しな
いと生きた知識となりえない。
短期記憶で構造化された知識のみが長期
記憶に送られ,かつ,短期記憶で推論のた
めに利用できる。
19
13の典型契約の構造化
契約の目的
Ⅰ 財産権
の移転
A. 財産権の移転
(目的物の引渡・保存を含む)
(代替物の返還が必要)
B. 物の利用(使用・収益)
Ⅱ その他
C. 労務の利用
D. 物・労務の利用の結合
E. 紛争の解決
契約の性質
1. 贈与
無償
有償
契約の名称
金銭
2. 売買
物
3. 交換
無償,有償
4. 消費貸借
無償
5. 使用貸借
有償
6. 賃貸借
有償
7. 雇傭
有償
8. 請負
無償,有償
9. 委任
無償,有償
10. 寄託
有償
11. 組合
有償
12. 終身定期金
有償
13. 和解
20
長期記憶に蓄えるためには,
従来の知識との比較が必要

新しい法律知識は,すでに長期記憶にあ
る知識(常識等)との比較を通じて,初めて
理解される。




日常的な,身近な典型事例を提起する(経験
を想起させる)。
常識的なルールに従った解決を試みる。
法律知識に従った場合との比較を通じて,法
律知識の意味と適用方法を紹介する。
法的知識と常識とがなぜ異なるかの説明を試
みる。
21
教師の役割

典型事例の提供


知識の構造化の参考例の導入


日常事例等の身近な経験可能な事例を通じて,法的
知識を導入する。
常識と比較しながら,法律知識の内容と適用の方法
を紹介する。
練習問題,応用問題の提供

新しい知識によって容易に解決できる問題と,簡単に
は解けない問題とを提出し,解き方のヒントを与える。
22
学生の役割

講義を理解するための予備知識の導入。


応用問題を解けるようになるための知識の精緻
化。


法律知識を典型事例に適用してみて,妥当な解決が
得られるかどうかを予習によって吟味する。
これまでの知識と新しい知識とを比較して,その違い
を明らかにし,従来の知識を追加したり,修正したりす
る
長期記憶の再編成

習得した知識で,講義中に提起されるさまざまな問題
が解けるかどうかを復習を通じて再確認し,さらに,知
識の追加・修正を行う。
23
法科大学院における
教育方法

予習の重視



事実関係(ケース・メソッド)の重視


教師と学生間の対等なコミュニケーションの実現
教育の原点は教えることではなく,学習環境を整えて,
自ら学ばせること
大陸法における体系重視の考え方と英米法の事実重視
の考え方の融合←従来型の要件事実教育批判
発見の重視



批判的な考え方も,創造的な思考力も発見から始まる
主観的な発見と客観的な発見は,連続的に起こる
発見には,比較(時間的比較=法制史,場所的比較=比
較法)が有効←比較表の活用
24
まとめ -新しい教育方法
ソクラティック・メソッド
(IRAC)
e-learning
(ARCS)
Issue
争点 Attention
注目
Rule
ルール Reference
参照
Argument
議論 Confidence
自信
Conclusion
結論 Satisfaction
満足
25
予習のための教材開発と
インターネット環境の整備
インターネットを利用できる図書館で,優れた教材(ケース・ブック)と判例等の
データベースを駆使して予習に励むロー・スクールの学生(シカゴ・ケント大学)
26
判例の事実関係を重視した
講義(ソクラティック・メソッド)
教師と学生,学生同士のコミュニケーションがうまく取れるように,机の配
置が馬蹄形となっている講義室(W&M大学における不法行為法の講義)
27
参考資料

法の種類




公法と私法
実体法と手続法
刑法と民法
創造的思考力の育成






創造性とは
新しい観点の発見
比較表の有用性
予習の有用性
ケース・メソッドの有用性
発見の重視

消費者契約法

消費者契約法の目的・理念


消費者・消費者契約の定義


第3条
消費者取消権


第2条
事業者の責務


第1条
第4条
消費者無効主張権

8条~10条
28
法の種類1 公法と私法
国
公法
市民
公法
私法
市民
29
法の種類2 実体法と
手続法
大前提:人間は死ぬ
小前提:ソクラテスは人間である
結論:ソクラテスは死ぬ
実体法のルール:故意または過失によって他人の権利を侵害した者は,
発生した損害について,損害賠償責任を負う(民法709条)。
訴訟における事実認定と当てはめ:Yは、過失によって(脇見運転をしていて)
Xに衝突して,Xに全治3ヶ月の傷害(損害額100万円)を負わせた。
裁判による判決:YはXに対して100万円支払え。
30
法の種類3 刑法と民法
犯罪類型
暴行
その他の
犯罪類型
特別類型
暴行
×罪刑法定主義
犯罪類型
傷害
個別・類型化規制
刑罰
その他
の類型
一
般
不
法
行
為
救済
特別類型
傷害
一般法と特別法との組み合わせ
31
創造性とは,新しい観点の
発見と新しい組み合わせ

創造性は,既存の要素(事実,概念,原理)の新たな組
み合わせに過ぎない。


新たな組み合わせは,多様性を生じさせる



子も,両親の遺伝子の新たな組み合わせによって生まれてくる。
新しい組み合わせによる創造の多くは,環境に適合できずに消
滅していく。
新たな組み合わせによる創造のうち,少数のものだけが,現在,
および,将来の環境に適合して,生存しうる。
法分野において,新たな組み合わせが環境に適応した
成功例



CISG:大陸法と英米法の法理の組み合わせ
ファイナンス・リース契約:割賦販売と賃貸借の組み合わせ
フランチャイズ契約:商標,ノウハウの組み合わせによる新しい
ビジネスモデルの提供
32
新しい観点・組合せの発見
には,表による比較が有用

新しい観点の発見は,比較から生じることが多い




他人と自分とを比べてみてはじめて自分を知ることが
できる。
外国語を習得して初めて自国語の特色を発見する。
法律家にとって創造の源泉となっている法制史も比較
法も,時間的,場所的比較である。
新しい組み合わせは,要素を表に表現すること
によって発見できることが多い。


問題点を表にすると,複雑な議論が単純となり,理解
が深まる。
問題点を表にまとめて見ると,抜けている論点が明確
になり,創造性が促進される。
33
表による比較を通じて創
造性を高めるための例
空間的比較
時間的比較
?→祖先,遺
自分を知る
他人を知る
伝子を知る
外国語を習得 ?→古文,文
自国語を知る
する
語を学ぶ
外国(州)法を 法の歴史を学
法を知る
学ぶ
ぶ
発想を得る
?→
?→
?
?
?
?
?
34
法の学習における比較表
の活用
命題
①単なるデータベース
人名
②→
命題
ソクラテス 汝自身を知れ。
ゲーテ
外国語を知らない人は自
国語も理解できない。
共通の
観点の
発見
ソクラテス
ゲーテ
目標
手段
汝自身
を知れ
?
?
自国語を知ろうと
思えば外国語を
知れ。
↓③その観点による空白の補充
⑤観点の充実した比較表
手段
目標
哲学 自分を知る
空間比較
他人
時間比較
遺伝子,祖先
語学 自国語を知る 外国語
古文
法学 自国法を知る 比較法
法制史
命題
目標
手段
④
← ソクラテス 自分を理解 他人を知る
する
発
展 ゲーテ
自国語を理
解する
外国語を知る
35
予習は創造的な思考力
を育てる

創造的な思考方法を身につけるということは,従来には
ない思考方法を発見することである。


そのためには,日々の学習の中に,相対的ではあっても,発見
のプロセスを組み込む必要がある。
課題の答えを教えてもらう前に,それに対して自分の力
で答えを発見するプロセスとしての予習は,なにも努力
をせずに教えてもらった答えを知ってからその課題を解
くプロセスとしての復習とは,根本的に異なる。


予習をして,課題の意味と困難さを知った学生と教師の間には,
深い密度のコミュニケーションが成り立ちうるし,相互の信頼と
尊敬の関係をも確立することができる。
そのような環境の下で行われる,ケース研究や演習を通じて,
創造性が育っていくと思われる。
36
ケース・メソッドも,創造
的な思考方法を育てる


ケース・メソッドは,予習を前提とした場合,具体的な事件
を取り上げることで,従来の思考方法では限界があること
を気づかせることになる点で,創造的な思考力を育成する
ために有用である。
末弘厳太郎 「法曹雑記」(1936年)に見るケース・メソッド
の興味深い理解




ケース・メソッドは禅の修行に類似した教育方法である。
先生は教えないでただ公案を与える。公案を与えて考えさせる。
公案を与えつつ老師の与えるヒントによってみずから悟りに赴くよ
うにさせるところに禅の修業の本旨がある。
ケース・メソッドは畢竟これと同じところをねらった教育方法である。
37
発見の重視
ルール 2
ルール 1
事実の発見 ルールの発見
他のルールの発見
と他の事実の発見
事実 1
事実 2
事実 3
ルールに基づく事実の発見と事実に基づくルールの再発見
38
消費者契約法 第1条

第1条(目的)

この法律は,消費者と事業者との間の情報の質及
び量並びに交渉力の格差にかんがみ,事業者の
一定の行為により消費者が誤認し,又は困惑した
場合について契約の申込み又はその承諾の意思
表示を取り消すことができることとするとともに,事
業者の損害賠償の責任を免除する条項その他の
消費者の利益を不当に害することとなる条項の全
部又は一部を無効とすることにより,消費者の利益
の擁護を図り,もって国民生活の安定向上と国民
経済の健全な発展に寄与することを目的とする。
39
消費者契約法 第2条
(消費者・事業者等の定義)

第2条(定義)



(1) この法律において「消費者」とは、個人(事
業として又は事業のために契約の当事者とな
る場合におけるものを除く。)をいう。
(2) この法律において「事業者」とは、法人そ
の他の団体及び事業として又は事業のために
契約の当事者となる場合における個人をいう。
(3) この法律において「消費者契約」とは、消
費者と事業者との間で締結される契約をいう。
40
消費者契約法第3条
(事業者及び消費者の努力)

第3条(事業者及び消費者の努力)


(1) 事業者は、消費者契約の条項を定めるに当たっ
ては、消費者の権利義務その他の消費者契約の内
容が消費者にとって明確かつ平易なものになるよう配
慮するとともに、消費者契約の締結について勧誘をす
るに際しては、消費者の理解を深めるために、消費者
の権利義務その他の消費者契約の内容についての
必要な情報を提供するよう努めなければならない。
(2) 消費者は、消費者契約を締結するに際しては、事
業者から提供された情報を活用し、消費者の権利義
務その他の消費者契約の内容について理解するよう
努めるものとする。
41
消費者取消権(第4条)
類型
条文
勧誘の
態様
4条1項1号
事業者の行為と消費者の
行為との間の因果関係
事業者
不実告知
消費者
事実である
との誤認
断定的判断の 確実である
4条1項2号 重要事項
詐欺型
提供
との誤認
の説明
不利益事実
不利益事実の
4条2項
が存在しない
不告知(故意)
との誤認
4条3項1号
強迫型
4条3項2号
不退去
勧誘行為
監禁
困惑して契約
の申込み
又は承諾
消費
者の
権利
事業者
の義務
重要事項
に関する
正確な
情報
取消権 提供義務
適正な
勧誘義務
42
消費者無効主張権
類型
免責型
違約金型
包括型
条文
契約条項が無効とされるための要件
事業者の無効要件
事業者の免責要件
8条1項1号
債務不履行責任の全部免責
8条1項2号
債務不履行責任の一部免責
8条1項3号
不法行為責任の全部免責
8条1項4号
不法行為責任の一部免責
事業者に故意・重過失
がない場合
8条1項5号
瑕疵担保責任の全部免責
代品取替え又は瑕疵
修補責任を負う場合
他の事業者が瑕疵
担保責任を負う場合
9条1号
解除に伴う損害賠償額(解約金)の定めが平均的な
損害額を超えるもの
9条2号
遅延損害金の定めが年14.6パーセンを超えるもの
10条
任意規定に比較して消費者の利益を一方的に害する
規定
消費者
の権利
事業者
の義務
事業者に故意・重過失
がない場合
契約条の
全部又は
一部の
無効を
主張する
権利
民法・商法
の任意規定
に比較して,
消費者の
利益を
一方的に
害する
契約条項を
消費者に
押し付けない
義務
43

プレゼンテーション終了
44