2014年1月15日 ソニーにおける 新規ビジネスの展開及び課題 (主に業務用機器) マーケットゲイト・コンサルティング・ジャパン 代表 今井 一男 2. ソニーの文化 Number ONE! Only ONE! 技術開発による新規商品、市場、新しい楽しみ方の創造 トランジスタの開発によりTC, Radio, カセット、TV, Betamax, など トリニトロン管の開発、CD, MD など ナンバーワンでオンリーワンであり続ける 既存商品をいかに陳腐化するか 新しい市場の創出 顧客の思考、要望を先取りする 高品質 誰でもできる事はやらない 技術の最先端を行く商品を市場に提供する 失敗は許される、何もしないのは許されない 常にチャレンジ精神をもつ 心の琴線に付触れる商品企画 新しい楽しみ方の提供 3. 新規ビジネス参入のプロセス Team Work (業務分担) A) 本社からの依頼 UK, France. Germany B) 英国から自主的な新規ビジネス開拓 UK. HQ C) 英国内での新規ビジネス開拓 UK. Bridgend D) 本社からの依頼(命令) USA, Local Companies, HQ 3.. 新規ビジネス参入及び当時の環境 2” Video Tape 1968 ¾” Videocassette 1972 Type V U-matic VO-5630 1979/80 PCM-1600 SL-C7 Time shift recorder U-matic recorder VO-1800 1972 Color Camera DXC-M7 3. ソニー時代の業務用新規ビジネス 継続 Dictating Machines 3.5”FD Drive Word Processor 3.5” Floppy Disk ECMA 標準化 UK KTX-1350N Viewdata Terminal Japan OEM for Dell Computer USA NEWS Workstation USA MagicLink Personal Communicator 英国での信用及び存在感の向上 Sony Reception at the House of Lords One of Sony Business Systems Dealer is a Member of the House of Lords Inviting many Sony Business Systems Dealers and their Customers for A cocktail Party This was the first Japanese company held reception at the House of Lords ビデオ業界に対する貢献 地域社会への貢 献 1986 Wimbledon Lawn Tennis Sony was permitted to have own Marquee from 1987 4.歴代社長でなにが起きたのか 前田 多門 1946/5-1950/10 資金繰り 井深 大 1950/10/-1971/6 基本技術の開発、半導体の特許取得 盛田 昭夫 1971/6-1976/1 海外展開、SONY ブランド、ADR ソニービル及びNYショールーム開設 1976/1-1982/8 CCD半導体の開発 1982/9-1995/4 米国式経営導入。13時間半の株主総会。 ワンマン体制、コンテンツと ソフトウエアの混同 出井 伸之 1995/4-2000/6 米国式経営の強化、短期決戦 安藤 国威 2000/6-2005/6 中鉢 良治 2005/6-2009/4 Howard Stringer 2009/4-2012/6 平井 一夫 2012/6- 岩間 一夫 大賀 典雄 米国式テキストブック経営者 5. 業務分担、効率的な運営 井深 大 氏 盛田 昭夫 氏 事術開発、研究開発、業界の折衝 技術関連の総括、従業員の士気向上 営業、販売、管理、マーケッテイング ブランドイメージなど 技術以外の社内外のマネージメント 顧客志向、従業員の士気向上 チームワークによる企業運営 世の中の動きに素早く対応 ブランドに対する思い 6. ビジネスの原点 新規商品の開発 使命感 設立趣意書 新しい楽しみ方の創造 和気藹々とした風通しの良い環境 誰もやらないことを成し遂げる 人材のミックス ウイルソンラーニングの受講 この分野の人が多い 1980‘s Products / Service Mix 利益の最大化 放送局用VTR 専門商品 高付加価値 高利益 業務用VTR 高付加価値商品 通常の利益 コンシューマー用 大量販売。 ごく少ない利益 VTR これら3種のプロダクトがそろっている事が重要 7. 成功する組織 1. 常にナンバーワンでオンリーワンであること 2. 常に前進している会社 3. 過去にとらわれない会社 4. 1:N 組織 20名位の少数単位のフラットな組織、マネージ可能な人数 5. 経理、法務、財務、人事などがビジネスに口を挟まない組織 6. 販売と開発者が同じ情報を持てる会社 顧客最優先 7. 部品供給者や関連会社をビジネスパートナーとしている会社 8. 業務を通じて社員が幸せと感じている会社 9. 自分を他の社員や、顧客などが必要と思っている会社 10. 常に競合他社の動向を分析しその会社の地位を把握できている会社 11. トップに出るために常に下位の会社の強み/弱みを分析し戦略を立案、実行している会社 12. 競合他社は常に他の業界から来ることを想定して準備している会社 13. 不要と思われるビジネスを切り捨てられる会社(取捨選択) 人材の登用 {私見} 自分と全く違う考え方、特技、不得手などを持った人材 顧客志向でありかつ顧客の課題を理解し解決策を提示できる人材 時代の潮流を見極めて先取りできる人材 時代の流れを創れる人材 トップの考え方を理解できる人材が数人いる会社 おせっかいができるリーダー、マネージャー、役員 社員を思いやりをもって接触できるトップマネージメント 8. 成功する会社のトップの発言は? こんなことになっていませんか? やる気をおこさせる発言や行動 1. 社員をやる気にさせる(士気向上させる)発言や行動 チップが直接社員と会話ができ社員がトップが 気にしていると感じられる行動 2. 業務の本筋を明確に説明し社員に納得でき社員自ら実行できる 3. 顧客目線で業務を把握、改良を常に部下に指示できる 4. 業界の出席や顧客との会談に同席をするよう指示 5. それらの会議後におせっかいをする(しつこく何回も指示をする) 7. 新規ビジネス展開開始前に社員の意向も考慮できる やる気をなくす発言や行動 1. 研究開発発表などで的を得ない、コメントや要望 2. 自分の事以外はあまり記憶しない 3. 人の顔と名前を思い出せない、あなた誰といった発 言 4. 顧客の前で議論を展開し顧客を怒らせる 5. 社員を人間扱いしていない 6. 未来の話ばかりして今の事を考えない 7. 何のビジネスを整理、統廃合するか説明できない 8. 社外で身勝手な発言をやってしまう 9. 失敗から何も学ばない ご静聴ありがとうございました URL:www.marketgate-consulting.jp
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