結婚意識調査

March、2008
Wedding market report
vol.4 SPRING
“結婚しない女と結婚できない男”
婚姻数減少の背景とは…?
周知の婚姻組数減少は何が原因か。
女性の社会進出、
男性全般の経済力の低下…
結婚に対する意識の変化。
いま、さまざまに語られている要因をレポートします。
戦後、日本の婚姻数はいままで「結婚ブーム」と言われえる2回の山場を経験してきました。
1947年~(団塊世代の誕生)と1960年代後半の団塊ジュニア誕生期が
その2回に当たります。
ところがそれ以降、ブームは訪れず、減少傾向に。
段階ジュニアの子どもたちがちょうど20代の後半にさしかかり、
本来なら第3の結婚ブームが訪れてもおかしくない2000年代にもその減少傾向は変わらず。
なぜ、今の若者たちは結婚しないのか。
少子化対策が叫ばれる中、その要因についても様々な分析がされていますが、
その主なものを今回レポートします。
※
婚
姻
件
数
の
1推
9移
4
7
年
~
厚
生
労
働
省
資
料
1
Copyright by plus-be corporation all rights reserved
Wedding Market report vol.4
婚姻組数減少の要因を探る
①婚姻組数減少の現状
「団塊ジュニアの第3次結婚ブームが来ない」
団塊ジュニアは2008年段階で既に34歳~37歳に。
適齢期であった2003年段階である程度の婚姻組数増加があってしかるべしだったが
婚姻組数の減少傾向に歯止めはかからなかった。
女性の年齢別婚姻率と平均初婚年齢を見ると、1975年には30歳までに相当の割合の女性が
結婚していたが、2003年段階では30~34歳でも20%前後の女性が未婚。
団塊ジュニアとなる1960年代後半生まれ~はその動きがより、顕著になっている。
女
性
の
年
齢
別
婚
姻
率
と
平
均
初
婚
年
齢
女性の年齢別・未婚率の推移
女性の生まれ年別・未婚率の推移
2
Copyright by plus-be corporation all rights reserved
Wedding Market report vol.4
婚姻組数減少の要因を探る
②婚姻組数減少の現状
「女性の6人に1人が結婚しない非婚化社会の到来?!
結婚しない若者が増えたのはなぜか①」
前ページの「女性の生まれ年別・未婚率の推移」グラフの推測では、女性の6~7人に1人は結婚を
しないという推測数字も・・・。若者たちが結婚しなくなったのはなぜか?
1・女性の経済力の上昇
男女間の賃金格差の推移(男性賃金=100)
女性の独身率は1950年代生まれ、時期的には
1970年代以降に急激に進みました。
女性の短大・大学進学率の上昇、男女雇用機会
均等法などの施行により、女性の社会進出が本格化。
男女の賃金格差が休息に進んでいることが
大きな要因のひとつとも言われています。
結婚による、分業のメリット「男は労働、女性は家事」と
いう構図が崩れ、
経済的に自立可能となった女性側から見ると
「結婚は生きていくために
必要なことではなくなった」
最終学的別の未婚率(2000年)
といえます。
特に学歴の高い女性ほど、未婚率は高い傾向に。
また独身者の経済的な余裕という点では、
同居率の上昇も見逃せません、
親からの経済的援助(住居や食事に関する援助)を
受けるパラサイトシングルといわれる現象は、
独身者の20~30代の男性、30代の女性の上昇にも
見られ、
より、結婚するよりも「経済的な安定」を図れる現状
があるのではないでしょうか。
独
身
者
の
親
と
の
同
居
率
3
Wedding Market report vol.4
婚姻組数減少の要因を探る
③婚姻組数減少の現状
「女性の6人に1人が結婚しない非婚化社会の到来?!
結婚しない若者が増えたのはなぜか②」
2.経済的に結婚が難しいフリーターやニートも遠因に
就業状態別の人口シェアと有配偶率(2000年)
独身で親と同居していること
=経済的に余裕がもてるからと
いうわけばかりではない
のが、フリーターやニートの
上昇です。
男性で配偶者のいる割合は、
正社員・自営業に従事している場合と
そうでない場合でかなりの差が
見られます。
雇用形態によって経済的に
安定していない男性の割合が
増加すること=結婚する人の減少
に繋がっていることも否めません。
3.若年層の意識の変化
独身者の結婚に対する考え
経済的な理由で結婚する必要がなくなった女性、経済的な理由で結婚することができない男性。
男女が一緒になるには、いっしょにいたいと思えるかどうか の心のつながりに特化されて
いるのかもしれません。
独身男性と女性に結婚に対する考えを調査した指標によると、
「理想の相手ならしてもよい」という人が圧倒的に高くなっています。
これは、逆に言い換えれば「理想の相手がいないから結婚しない」→「結婚しなくても困らない」
の循環構造が出来上がっているといえます。
4
Wedding Market report vol.4
婚姻組数減少の要因を探る
④婚姻組数減少の現状
「結婚しない女と結婚できない男」とは・・・?
(=結婚できない女と結婚しない男!?)
単純な男女別人口の割合で
考えても、
20代前半~30代前半の
結婚適齢期層の
男女の人口そのものが、
男:女=51:49と、
男性のほうが数が
多いのが実情です。
単純に女性よりも男性のほうが
あまる時代です。
その中で特に経済的に自立した
女性は結婚する相手への見る目
が厳しくなっています。
「理想の相手なら結婚して
もいい」
=
「理想と違うなら結婚しなく
てもいい」
実に厳しい時代になっています。
結婚できるけどしない女の条件
(サンマーク出版「結婚したくてもできない男、結婚できてもしない女」より)
・一生自分で自分を養うのはちょっときついと思っている(専業主婦願望)
・かといって、結婚に全てを預けられる時代じゃないとも思っている
・子供は欲しいし、自分の手で育てたいし、家事もきちんとやらなくてはいけないと
思っている(家事、育児プレッシャー)
・自分よりも優れたところがあり、尊敬できる男性が好み
・とりあえず今の生活の満足度が高い(パラサイトシングルまたは高収入女性)
・20代のときにバブルを経験している
・自分磨き、自分癒し、自分探しに熱心(トレンド、カルチャー、占い、留学、転職などの情報量が豊富)
・結婚してもずっと恋愛は持続させたい(フォーエバーラブ症候群)
・バーチャルな恋人にはまっていて、生身の男とつきあうのがつい億劫になる(熟女限定SMAP症候群)
・強力な専業主婦の母親がいて「行かず後家」「貰い手がない」などという言葉に過剰に反応する
・今どき珍しい立派な父親がいる
・家族の仲が親密で今でもお誕生会をやったりする
・ここまで待ったのだから不本意な結婚はしたくない
・いつかただひとりの王子様に出会えると思っている
7個以上あてはまるあなたは「結婚できるけどしない女」度高し、です。
5
Wedding Market report vol.4
婚姻組数減少の要因を探る
⑤婚姻組数減少の現状
「結婚しない女のホンネ」
「王子様が来るのを信じたい」
日経WOMAN Smart晩婚講座 結婚難時代の処方箋
――白河桃子(しらかわ とうこ)さんの記述より抜粋
女性たちは王子様を待っていたはずなのに、王子様がいない。
仕事は楽しい。世間は結婚しないことに寛容になった。自由な独身生活は手放しがたい。
しかしそれでも、「運命の対」の相手に出会いたいという気持ちは捨てられない。
女たちは結婚できないのではなく、結婚したくないのでもなく、「運命の対」と思える相手が現れるまで
「結婚しない自由」を手に入れているのです。
「永遠の対」の相手と愛し愛されて結ばれて、幸福な家庭を作り、子供を作り…
それは女として生まれたからには、完成させたい物語。私達の中にいつのまにか刷り込まれたもの。
むしろ、頑張って結果を出してきた女性ほど、仕事や趣味だけではなく
「女としてのフルコース」を完結させたいという気持ちが強い。
いい女で仕事もできて趣味も広い。いったいなぜ独身なの? と周囲に不思議がられるような女性ほ
ど
結婚しないのはそのせいです。
人からうらやましがられるようなキャリアウーマンで華やかな国際舞台で活躍している人でも、
「まだ結婚していない私は結婚している同期のA子よりも負けている」とか
「いくら仕事が充実しても子供を持たない人生でいいのかしら?」とか、
実は「女としての人生」には満足していない人は多いのです。
「いい男がいない」と女が3人寄れば挨拶のように交わされる言葉。
実は女たちの欲望全てを引き受けてくれる男は絶滅しかかっています。
それに気がついていながら「でも、どこかにひとりぐらい私の王子様がいるんじゃないかしら?」と思う
からこそ、「いい男いないよねえ」という嘆きが出るのです。
「日本経済の崩壊とともに絶滅した日本の王子様」
結婚と経済には実は深い関係があります。みんなが今日よりも明日が豊かな未来を夢見ていられた
1980年代には、とりあえず王子様レベルの男はそこら中に転がっていました。
上場企業の名刺さえ持っていれば十分、王子様レベルだったのです。
男たちも元気で自信に満ち溢れていました。
そこそこの大学を出て、そこそこの企業に勤めれば、
とりあえず一生は安泰。
女房子供は十分養っていける。年功序列で少なくとも年々のベースアップがあるから、
年齢とともに年収もあがり、定年退職まではクリアという誰もが大差ない人生プランニングで十分いけた。
彼女の誕生日にブルガリを張りこめたのも、クリスマスにシティホテルを予約できたのも、
実は景気がよかった日本のおかげ。企業接待費やタクシー券を使える男は、誰でも豊かな未来を約束
してくれる王子様に見えたのです。
ところが日本経済が危機的状況に陥ると同時に王子様たちは絶滅寸前になってしまいました。
ちょっとでも稼ぎのいい女性、または親元で豊かに暮らすパラサイト、
またその両方などという女性たちには、なかなか王子様はみつからない。
結婚後の生活が、今よりもみじめなものになるのが見えてしまっているからです。
もちろん「お金だけじゃない」のが人を好きになることです。
それでも私達の定義するいい男とはなんでしょう?
とりあえず「私より上」ということを感じさせてくれる人が女性は好き。
結婚相手の条件をたずねると「尊敬できること」というのが必ず入っています。
女性は結婚相手には自分よりも「上」でいてほしい。
ところが昨今の女性は男よりもキップがいいオトコマエの女性が多い。
きちんと仕事をして、趣味を怠りなく、自分を熱心に磨いてきた彼女たちよりも「上」と実感させてくれる
男がこの日本のどこにいるのでしょう? 男は社会と一体です。
日本に元気がなければ、男も元気がなく自信もない。
こうして終身雇用制度や年功序列に支えられてきた日本の王子様たちは、
いまや絶滅しようとしているのです。
6
Wedding Market report vol.4
婚姻組数減少の要因を探る
⑤婚姻組数減少の現状
「結婚しない男のホンネ」
日経WOMAN Smart晩婚講座 結婚難時代の処方箋
――白河桃子(しらかわ とうこ)さんの記述より抜粋
「結婚するのが怖い男のホンネ」
厚生労働省の少子化問題HPによると、「独身生活の方が自由である」(59.6%)が大きな理由と
なっているようです。 結婚に対する負担を「非常に感じる(感じている)」(5.8%)、
「どちらかといえば感じる(感じている)」(30.5%)という人は、36.3%であり、
およそ3人に1人は結婚に負担を感じています。
負担の内容は、「経済的負担」(68.9%)をはじめ、「行動の自由が制約される負担」(33.2%)や
「仕事と家庭を両立させるのが困難な負担」(22.0%)などが多く挙げられています。
男性たちも自由です。ただし女性が結婚を人生の大イベント、リセットと捉えてきたのに比べ、
男性にとっては結婚は「人生の一部」に過ぎなかったはず。
結婚しても家事育児に縛られない男性、特に日本の男性は自由だったはず。
米国の友人はいつも日本の男性が結婚しても合コンや不倫を楽しんでいることをうらやましがっていました。
「ひとりが気楽」とどの独身男性も言うけれど、それまでの結婚だってどちらにとって自由が制限されるかといえば、
圧倒的に家事育児を背負う女性のほうでした。
最近の女性が強くなってお父さんの時代のように「めし・ふろ・ねる」の3語で会話が終わったり、
ゴミ捨てや風呂掃除といった家事分担をしないことにもう我慢しなくなったという事情はあります。
しかしマイナス成長時代の男性を本当に脅かしているのは「経済的な自由」でしょう。
「自由」を求めて結婚を先延ばしにしているうちに本当に経済のほうが危うくなってしまう。
一流企業のサラリーマンでも、この倒産やリストラの嵐の中で、もう磐石とはいえない。
『女房子供を養うのは当たり前』と思っている男性ほど、経済的な不安をかかえたままでは結婚できないのです。
日本の王子様たちは終身雇用制の崩壊とともに、絶滅しかかっているのかもしれません
「結婚したいけど出来ない男の条件」
・恋愛経験がうすく、恋の修羅場を避けてきた(恋愛筋不足)
・「いい人」で終わってしまうことが多い
・忘れられない女性がいる
・女友達がいない(女性を同等の仲間とは思えない)
・守りが固く、受け身で、つけいる隙がない(女からみて手ごわい)
・何事にも優柔不断で決断しきれない
・1人の心地よさも知ってしまった
・結婚=子供=家庭と素直に思える(保守的な家庭で育っている)
・しっかり者で働き者の母親がいる
・若い女の子がどうしても好き(何事でも自分よりも下の女性が安心する)
・一度結婚したら離婚はない。いい父親になれると思っている
・男は仕事、女は家庭と思っている(家事は自分の領分じゃない)
・妻子を養うのは当たり前と思っている(不況下の経済的プレッシャー)
・結婚に対して過剰な夢や期待がある(自分の結婚だけは成功すると思っている)
・妻の座につく、運命のお姫様を待っている
30代、40代未婚の男性をインタビューした結果、結婚したいけどできない男の条件はこうなりました。
もしあなたが今結婚したいと思っている男性が上記の7つ以上をクリアしていたら、
彼はたぶん結婚できない男です。すみやかに手を引いて違う男に乗り換えましょう。
7
Wedding Market report vol.4
婚姻組数減少の要因を探る
⑤婚姻組数減少の現状
「結婚しない男のホンネ」
日経WOMAN Smart晩婚講座 結婚難時代の処方箋
――白河桃子(しらかわ とうこ)さんの記述より抜粋
お互いが見えない男と女~「上が好きな女と下が好きな男」
いまや東京にいる30代前半の半数以上の男性が独身というのを信じられますか?
「え、どこどこ? どこにいるの?」
と女性たちは言います。多くの独身男性たちは多分彼女たちの眼中にないのです。
だからどこにいるのかわからないのです。
独身の男も女もたくさんいるのに、今誰に聞いても出会いがないと言います。
会っていても気が付かない。日本の男と女はすれ違うばかりです。
その第1の要因は「男は下」「女は上」しか見ていないからです。
互いに見る方向が違うのですから、男女は出会えない。
同じプールで泳いでいても男はシュノーケルをつけて水面下だけを見ている。
女は背泳ぎして上ばかりみている。それならすれ違ってもわからないわけです。
まず悲しいことに日本の男性は「若い子」が好きです。
自分はどんなに年をくっても好きです。
それは「大人」の女が怖いし、面倒だからです。
「大人の女」は日本の男には荷が重い。
「男としての自分」をちょっとでも傷つけるような危険性のある女は怖いのです。
だから年下の、自分よりも「下」と思える女性は安心できる。
または絶対に自分を傷つける恐れのない「お母さん」になってくれる女性しか安心できない。
男というのは女よりもずっと他者に認めてもらうことを必要とする人種なのです。
また女は「上」の人が好き。
子作りする女性の本能として、安心できる巣を探してしまう。
安心できる巣を提供してくれる人を今の言葉で翻訳すれば「尊敬できる」「余裕がある」ということになる。
さらに翻訳すれば「お金がある」「地位がある」ということになるのです。
女は自分よりも「優秀な男」に「かわいい」と思ってもらうのが大好きです。
また、本能のみに従えば優秀な遺伝子を提供してくれそうな相手に
女性はひきつけられる。
それは竹内久美子さんの著書「シンメトリーな男」(新潮社)で詳しく解説されていますが、
若い女の子にキャアキャア言われる男はとりあえず優秀な遺伝子の持ち主ということです。
アイドルなどをおっかける女性の嗅覚は、
優秀な遺伝子をしっかりとかぎ分けているわけです。
それ以外の男は学歴や地位という付加価値を
つけてモテようとするというワケです。
インタビューした「結婚しない男」たちで40歳前後の人は、
ほとんどが10歳以上年下の女性を望んでいました。
彼らだって25歳のときは25歳の女性もターゲットだったのです。
自分の年齢が上がっても好みの女性の年齢のレンジはリセットがきかない。
若いうちにしか日本の男女が出会えないのはこういうわけです。
8
Wedding Market report vol.4
婚姻組数減少の要因を探る
⑤婚姻組数減少の現状
「結婚しない男と女のこの後は・・?」
晩婚カップルの大増加が始まるかもしれない?
晩婚必須アイテム
日経WOMAN
Smart晩婚講座 結婚難時代の処方箋
――白河桃子(しらかわ とうこ)さんの記述より
出会いやパートナーは様々ですが、誰もが結婚を「ゴール」や「リセット」とは捉えていない。
結婚では「何も解決できない」と知っているからです。
「結婚に依存しない自分」になってからするのが「晩婚」なのかもしれません。
これを聞いて「結婚したら仕事をやめたいのに・・・」とか「子育てと仕事の両立は難しそう」と思う方も
いるかもしれませんが、経済的に自立することだけが「依存しないこと」ではないのです。
まず気持ちの問題。
結婚してからの生活がどんなものになっても「自分で選んだこと」と自分で責任を取れる気持ちがあればいいのです。
今の世の中、どんな男性でもいつリストラや倒産で失職するかもしれません。
取材に応じてくれた晩婚女性たちは誰もが「そうなったらそうなったで自分が家族を養おう」ぐらいの
覚悟はある女性たちでした。不透明な未来をシミュレーションして「あれもダメ、これもダメ」と自分を狭めていくほど、
もったいないことはないのです。
他にも取材した晩婚ストーリー、まさに運命としか言いようのない出会いもたくさんありますが、
もっと知りたい人は本のほうでどうぞ。
しかし結局のところ、晩婚した女性たちの実態を探ると20代の頃の好み=結局のところ三高に代表される、
自分よりも「うわての」男からぐるりと180度回転したところに着地しているのです。
[晩婚のキーワードは逆転]
こうしていくつかの話を並べてみると、晩婚のキーワードは「逆転」のようだ。
誰もが「人よりもいかに多くの金や物を持てるか」が幸せの基準だったバブルの時代に、
どんな「玉の輿」でも望めた女性が、結局は平凡なサラリーマンの妻になる。
男のサポート役に徹していた有能なOLが、「出世する男」を支える妻にならずに、
結局は「ついてきてくれる男」を選び、男と対等に仕事をする道を選ぶ。
「年下」も「小さい男」も、結局晩婚は、私たちが欲しかった男の価値観を、ぐるりと逆転させたところにある。
(サンマーク出版「結婚したくてもできない男、結婚できてもしない女」より)
しかしその逆転男のよさに気がつくのには、女も様々な経験や試行錯誤を経て、
頭が柔らかくならなくてはいけない。
特にバブルを経験している1960年代の私の同世代は、男女とも頭がカチカチです。
旧世代の価値感や家族感を引き摺(ず)ったまま、20代の頃のいい思いが忘れられない。
最近バブルノスタルジーとでもいうようなブーム、ディスコが復活したり、
昔のヒット曲のリバイバルが受けたりというのは、私の同世代たちが戻らないあの頃を懐かしんでいるのだと思います。
「誰かに幸せにしてもらう」「守ってもらいたい」「結婚は全てのゴール」という考え方を捨てた女性たちは、
あっさりと生涯のパートナーに出会っています。
そしてパートナーたちは「男はこう」「女はこうでなければ」という思い込みから自由な男性が多い。
つまりジェンダーフリーな男性です。残念ながら1960年代たちの同世代でこういう男性は少ない。
そこでひと世代違う年下かまたは年上という選択が出てくるのです。
9
「同世代はイヤ」という女性の声が年齢があがるとともに出てきますが、それは同世代の男性に価値感の変換
が起きていないからかもしれません。
Wedding Market report vol.4
婚姻組数減少の要因を探る
非婚カップルが結婚へ向かう道は?
結婚しないカップルが増加しているのは、単純な少子化だけではない状況が見えてきた。
日本の経済的な状況という大きな要因から、個々人の価値観まで、
その理由は複雑にからみあっています。
ウエディング業界が渇望している、結婚しない男女を結婚させようという働きかけは、
何かひとつを改善すれば好転するというものでは、もはやなくなっているようです。
経済的、社会的に結婚しなくても良くなった女性・男性たちに結婚してもらうには
もはや個々人の根本的な意識改革が出来るか出来ないかにかかっているのかもしれません。
とはいえ永遠に独身という人もまだ少ないわけですから晩婚でも披露宴をしたいと思える、
雰囲気作りは有効なのかもしれません。
下しか
見ていない男
「自分よりも
下。自分を
決して傷つけ
ない女が好き。
上しか
見ていない女
「尊敬できる」
男は自分よりも
上であって欲しい
結婚はゴール、誰かに幸せにしてもらう
考え方を捨てたときに、
初めて 結婚が現実的になる
参考資料
・第一生命経済研レポート
・日経WOMAN Smart晩婚講座 結婚難時代の処方箋 より。
10