「末法思想」の真意

「末法思想」の真意
元来末法思想は、時代が下るがゆえに仏教が衰えるとい
うのではなく、末世の僧侶が不如法であるから仏教が衰微
するというので、末法における仏教の衰退は時代の責任で
なく、末世の僧侶自身の行実にもとづく。そのゆえに末法
思想は末世の僧侶の内省と自覚とを促し、いっそう仏道に
精進すべきことを教えるものである。
石田一良編『日本思想概論』
『末法思想』は退化史観ではなく
破壊から建設へ
頽廃から振興へ
の原動力であるといえよう。