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建築構造設計 構造材に生ずる力‥2.静定梁
片持梁のN図・Q図・M図
問
次の静定梁の反力からN図・Q図・M図を求めなさい。
まずは考えられる反力を記号であげる前に。
P
A
kN
θ゜
B
αm
まずは荷重Pを分解します。
・解法1…荷重PをPXとPYに分解します。
・PX=P×cosθ゜(←)
・PY=P×sinθ゜(↓)
・解法2…PXとPYの荷重の反力を予想します。
PY
P
RMB
(B点の回転反力)
kN
θ゜
A
B
PX
αm
HB
(B点の水平反力)
VB
(B点の垂直反力)
PY
P
kN
θ゜
A
RMB
(B点の回転反力)
B
HB
(B点の水平反力)
PX
αm
VB
(B点の垂直反力)
・解法2…PXとPYの荷重の反力を予想します。
ΣX=0
HB(→)=PX(←)
ΣY=0
VB(↑)=PY(↓)
∑MB=0から
-PY×αm+RMB=0
RMB=α m× PY
例題1
次の図形の反力を求めなさい。
PY
5
kN
45゜
A
RMB
B
HB
PX
4m
VB
・解法1…荷重Pが5kNなのでPXとPYに分解します。
PX=5KN×cos45゜=3.54kN(←)
PY=5KN×sin45゜=3.54kN(↓)
・注…( )の中の矢印は
力の向きを表します。
・解法2…PXとPYの荷重の反力を予想します。
ΣX=0から
ΣY=0から
HB =3.54kN(→)
VB=3.54kN(↑)
∑MB=0から -PY×4m+RMB=0
RMB =14.16kN・m
荷重Pの生じる力はこのように発生します。
PY=3.54kN
5
A
kN
RMB=14.16kn・m
45゜
B
HB=3.54kN
PX=3.54kN
4m
VB=3.54kN
では次に,この部材に生ずる力を求めてみましょう。
・構造物に生じる力の種類
1.軸方向力(N)…使用単位 N.kN
部材にかかる力と同じ1対の力がかかった状態で引張力(+)と圧縮力(-)がある。
引張力
(+)
圧縮力
(-)
2.せん断力(Q) …使用単位 N.kN
部材の垂直方向に向きの違う,同じ力がかかった状態で右下がり(+)と右上がり
(-)がある。
右下がり
(+)
右上がり
(-)
3.曲げモーメント(M) …使用単位 N・m.kN・m
部材を荷重が曲げようとする力に対する反力の状態で下端引張り(+)
と上端引張り(-)がある。(N図とQ図と向きは逆です。)
下端引張り(+)
上端引張り(-)
解法1
軸方向力図(N図)
5
kN
45゜
A
B
HB=3.54kN
PX=3.54kN
4m
A
3.54kN(+)
B
PX
・解法1…軸方向力(N図)
ΣX=0から
PX=HB=3.54kN
A~B間
3.54kN(+)
HB
(N図)
解法2
せん断力図(Q図)
PY
5
kN
45゜
A
B
4m
VB
PY=3.54kN
A
B
3.54kN(-)
(Q図)
VB=3.54kN
・解法2…せん断力(Q図)
ΣY=0から
PY=VB=3.54kN
A~B間 3.54kN(-)
解法3
曲げモーメント図(M図)
PY
5
kN
45゜
A
B
RMB
4m
PY=3.54kN
A
14.16kN・m(-)
RMB
(M図)
B
・解法3…曲げモーメント(M図)
ΣMB=0から
A点
MA=-3.54kN×0m=0
B点
MB= -3.54kN× 4m=14.16kn・m(-)