アロマセラピーって・・? 日本アロマ環境協会 認定アドバイザー 佐藤 英之 アロマセラピーとは 植物から抽出した、精油(エッセンシャルオイル) を使用して行う自然療法、あるいは植物療法であり、 以下の目的で用いる。 ①リラクゼーションやリフレッシュに役立てる ②美と健康を増進する ③身体や精神の恒常性の維持と促進を図る ④身体や精神の不調を改善し正常な健康を 取り戻す ⑤代替補完医療としての位置づけ 精油(エッセンシャルオイル)と は? 植物の花、葉、果皮、樹皮、根、種子、 樹脂などから抽出した、有機化合物の 集合体。 以下の性質を持つ ①芳香性 ②揮発性 ③脂溶性 精油の抽出方法 ①水蒸気蒸留法 原料植物を釜に入れ、水蒸気で熱を加えて揮発し た成分を冷却して抽出する。 ほとんどの精油はこの方法で抽出される。 また、抽出された水層は芳香蒸留水(フローラル ウォーター)という。 ②圧搾法 ローラーや機械で果皮を押しつぶして抽出する。 熱を加えないので、変質しやすい。また、不揮発性の分子量の大きい成分も 含む。この方法で抽出されたものは厳密には「エッセンス」と呼ぶ。 ③溶剤抽出法 エーテル、ヘキサンなどの有機溶剤を利用して抽出する。 この方法で抽出されたものは「アブソリュート(Abs)」と呼ぶ。 有機溶剤の残留の可能性があるため皮膚には用いない。 アロマセラピー活用のポイント ①どの精油を使おうかなぁ・・ 1種類 or ブレンド 用途、目的に合わせて ※1番大事なことは、好きな香りを使用すること!! ②どんな方法で使おうかなぁ・・ 芳香浴? スプレー? クリーム? マッサージ? ①と②の組み合わせで無限の可能性が!! アロマセラピーの利用方法 ①芳香浴 ・ティッシュなどに直接たらして ・フレグランス(香水・スプレー) ・アロマライト、ディフューザーな どを利用 ※ロウソクなど火を使うものは危険なので使 用はお勧めしません!! アロマセラピーの利用方法 ②入浴 ・全身浴 ・半身浴 ・手浴(ハンドバス) ・足浴(フットバス) アロマセラピーの利用方法 ③マッサージ キャリアオイル(植物油)で精油を希釈 して1~5%くらいで用いる ・全身のマサージ ・手足のマッサージ アロマセラピーの利用方法 ④湿布 洗面器に水または適温の湯を張り目的にあった精油を落と しタオルに含ませ軽く絞り、湿布する部位に当てる。 温湿布は肩こりや腰痛に、冷湿布は筋肉痛や熱を下げると きに。 ⑤フェイシャルスチーム 洗面器に熱めのお湯を入れ、精油 を1~2滴たらして、洗面器を覆うよ うにしながら蒸気を吸い込む。 アロマセラピーの利用方法 ⑥手軽に暮らしの中で ・おしぼりに お客様のおもてなしに。 ・洗濯に すすぎの時に精油を1滴。洗濯物がほのかに香る。 ・掃除機に 気になる排気がさわやかな香りに。 ・ぞうきん、テーブル用ふきんに ぞうきんやふきんを浸ける水に精油を1~2滴。 ・靴箱に ティッシュに精油を2~3滴含ませて靴箱の片隅に。 また、ブーツキーパーに精油を1滴垂らせば、ムレによるブーツの臭いも解消。 ・名刺や手紙に 精油を1滴たらしたティッシュペーパーを、レターセットや名刺と一緒にしばら く小箱にキープ。 痛みに対するアロマセラピー 選択する利用方法 キャリアオイルで希釈し患部へ直接塗布、湿布 選択する精油 消炎・鎮痛作用のあるもの 局所麻酔作用のあるもの 筋肉の緊張、血行不良から起こる痛みには、筋弛緩作用 のあるもの、血行促進作用のあるものを組み合わせる また、たまった乳酸などの疲労物質の排泄を促すために利 尿作用のあるものも組み合わせると効果的 消炎・鎮痛作用のあるもの1 ○エステル類を含むウィンターグリーン、タイムリナロール、 ヘリクリ サム、真正ラベンダー、ローマンカモミール →エステル類はそのほか筋弛緩作用や鎮静作用も期待でき、痛 みのストレスでもたらされる精神的な緊張の緩和にも有効 ○アルデヒド類を含むシトロネラ、レモングラス、メリッサ、 ユーカリ(ユーカリ・シトリオドラ) レモン ※アルデヒド類は刺激性があるので用法・用量に注意 ○フェノール類を含むシナモン、タイムチモール、バジル →フェノール類は局所麻酔作用や血流増加効果もある ※フェノール類は強力な抗菌力も併せ持つが、刺激も強く、 臓への負担もかかるので少量・短期間で用いる 肝 消炎・鎮痛作用のあるもの2 ○ケトン類を含むスパイクラベンダー、ユーカリ・デイビス、 ズマリー・カンファー ロー →ケトン類は筋弛緩作用も期待できる ※ケトン類は皮膚を刺激し、神経組織にダメージを与える もあるので少量・短期で用いる 働き ○モノテルペン炭化水素類を含むジュニパー、スイートオレン ジ、 マンダリン、ヨーロッパアカマツ、ラバンサラ、レモン、 レモングラス →モノテルペン炭化水素類は血管を拡張して血流を増加さ る効果もある せ 利尿作用のあるもの α-ピネンを含むジュニパーとセドロールを含むサイプレス みやうっ血をとる最強のコンビ はむく 精油の薬効で鎮痛効果をもたらす以外にもアロ マセラピーが痛みに有効な理由 ①脳内モルヒネの分泌 →心地良い香りを嗅ぐことにより分泌されるので、効果的にアロマセラ を行うためにも心地良い香りであることが条件 ピー ②ゲートコントロールとの関わり 痛覚受容器から痛みの信号が大脳へ伝わる過程で、脊髄にゲートが存在し、 そのゲートの開閉によって痛みの強弱が調節される仕組み。 ゲートを コントロールする要素としては (1)刺激の質・・なでる・さ するなどの心地良い刺激はゲートを閉じ、 痛みを和らげ る (2)気分や心のあり方・・安心感・安らぎ・親密さ・気分の高 揚はゲー トを閉じるように働く このように、精油の作用のほかにも心地良い香りによる脳内モルヒネ の分泌や、塗布やオイルマッサージの優しい刺激が安心感や心地良 さをもたらし、ゲートを閉じて痛みを感じにくくする 不眠・不穏に対するアロマセラピー 選択する利用方法 芳香浴、キャリアオイルで希釈し塗布 選択する精油 交感神経の興奮を鎮め、副交感神経を優位にするもの ○エステル類を含む真正ラベンダー、クラリセージ、ベ ガモット、イランイラン ○木の香り→サイプレス、ジダーウッド、ティートリー ○柑橘系の香り ル
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