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第1回 LinuxOS インストール
知的システム構築工房
Linux設定セミナーシリーズ
第1回 LinuxOSインストール
2011年3月7日(月)
株式会社 アセンディア
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第1回 LinuxOS インストール
目的
当セミナーを通して、
サーバーの概念や取り扱い方を習得し、
サーバーの構築方法を体得する
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第1回 LinuxOS インストール
目標
当セミナーを受講することにより
1.Linuxについて解説することができるようになること
2.Linuxをインストールすることができるようになること
3.Linuxの基本操作がおこなえるようになること
4.Linuxの基本コマンドを取り扱えるようになること
5.Linuxのメンテナンスが行えるようになること
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第1回 LinuxOS インストール
セミナー内容
1.導入知識
サーバについて
Linuxについて(特徴)
2.サーバ構築
導入前の作業
導入後の作業
3.基本コマンドライン
システム操作、ファイル操作
4.メンテナンス
パッケージインストール・アンインストール
パッチの適用
カーネル再構築
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第1回 LinuxOS インストール
1.導入知識
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第1回 LinuxOS インストール
サーバとクライアント
サーバ(Server)
ネットワークにおいて、自身の持っている機能や情報を提供するコンピュータ
クライアント(Client)
ネットワークにおいて、サーバが提供する機能や情報を利用するコンピュータ
要求
機能・データ
クライアント
サーバ
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第1回 LinuxOS インストール
代表的なサーバ
Webサーバ(Web Server)
HTMLファイルや画像などの情報を蓄積し要求に応じて提供するサーバ
HTTP(HyperText Transfer Protocol)を使用する
メールサーバ(Mail Server)
電子メールの送受信の機能を提供するサーバ
SMTP(Simple Mail Transfer Protocol、メール送信)
POP3(Post Office Protocol、メール受信)を使用する
FTPサーバ(FTP Server)
ファイルの送受信の機能を提供するサーバ
FTP(File Transfer Protocol)を使用する
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第1回 LinuxOS インストール
DNSサーバ(DNS Server)
ドメイン名とIPアドレスの情報を提供するサーバ
DHCPサーバ(DHCP Server)
ネットワーク接続に必要な情報を提供するサーバ
DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)を使用する
ファイルサーバ(File Server)
自身の管理している記憶装置をネットワーク上のコンピュータと共有しファイル
などの情報を提供するサーバ
プリントサーバ(Print Server)
自身の管理しているプリンタをネットワーク上のコンピュータと共有し印刷機能を
提供するサーバ
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第1回 LinuxOS インストール
代表的なサーバ用OS
・Microsoft Windows Server 2003、2008
・UNIX(BSD、SystemV、Solaris、AIX)
・PC-UNIX(Linux、FreeBSD)
代表的なサーバプログラム
・Webサーバプログラム
Apache HTTP Server、Microsoft Internet Information Services
・Mailサーバプログラム
sendmail、qmail、Microsoft Exchange Server
・FTPサーバプログラム
vsftpd、ProFTPD、Microsoft Internet Information Services
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第1回 LinuxOS インストール
サーバのハードウェア
CPU
Intel Xeon
AMD Opteron
ハードディスク
RAID:複数のハードディスクをまとめて1台のハードディスクとして管理する技術
ホットスワップ:コンピュータの電源を入れたまま、パーツやケーブルを交換仕組み
UPS(Uninterruptible Power Supply)、無停電電源装置
電池や発電機を内蔵し停電時でもしばらくの間コンピュータに電気を供給する装置
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第1回 LinuxOS インストール
Linux
・1991年にフィンランドのLinus Torvalds氏によって開発されたOS
・フリーソフトウェアとして公開され、全世界のボランティアの開発者によって改良が
重ねられた
・他のOSに比べ、低い性能のコンピュータでも軽快に動作する
・OSの核の部分のカーネルとその他のソフトウェアをまとめた配布パッケージを
ディストリビューション(distribution)という
代表的なLinuxのディストリビューション
・Red Hat Enterprise Linux
・Ubuntu
・CentOS
・Oracle Linux
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第1回 LinuxOS インストール
Fedora Project
・Red Hatが支援するLinuxディストリビューションひとつ
・Fedoraは最新技術をいち早く取り入れる
(Red Hatは企業向けRed Hat Enterprise Linuxをサポートしている
同じく Red Hatの派生ディストリビューションとしてCentOSがあります。
CentOSはRed Hat Enterprise Linuxの商標、商標パッケージを省いたもので、
完全互換性のあるディストリビューションです)
・2003年 Fedora Core 1 リリース
短いサイクルでバージョンアップされる。
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第1回 LinuxOS インストール
コミュニティー
Linuxを支える開発者団体
世界中にさまざまなコミュニティが存在し、日々Linuxの進化に貢献する
Fedora Project : レッドハットが支援するコミュニティ
多くのサブプロジェクトを持つ(1例)
Fedora Quality Assurance バグ取りと修正
Fedora Packaging
Fedora Documentation
プログラムのパッケージング
Fedoraに関する文書の作成
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第1回 LinuxOS インストール
ライセンス
Linuxはオープンソース
オープンソースとは、ソースコードが公開され、自由に再頒布が可能なソフトウェア
取り扱いには注意が必要
・ソフトウェア著作者の権利を遵守
・無保証
・運用には、ライセンス体系に従わなければならない
主なライセンス体系
BSDライセンス 複製・改変・再配布可能
著作権表示必須、ソースコードの開示義務が無い
BSDライセンスのソースコードを利用できる
再配布時、BSDライセンスは引き継がない
主にApache,Tomcat,PHP
GNUライセンス 複製・改変・再配布可能
著作権表示をすれば複製・改修ソースコードの開示義務が無い
再配布時、GPLライセンスを引き継ぐ
主にWordPress,Java
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第1回 LinuxOS インストール
Linuxの特徴
1.UNIXの特徴を引き継ぐ
マルチユーザー・マルチタスク
⇒1台のサーバーに対して多数のクライアントからアクセス可能
アプリケーションの同時実行
充実したユーティリティ
⇒使いやすいコマンドライン
高い信頼性と安定性
⇒OS自身のトラブルが発生しにくい
トラブルが起きたソフトウェアのみ終了することが可能
ネットワークシステム構築が容易
⇒代表的なネットワークソフトウェアが稼動(sendmail,apache,BIND)
2.オープンソース
3.様々なハードウェアに対応
⇒CPU(intel,atom,PowerPC 32bit,64bit)
ハードウェア機器、組み込み(Android携帯電話、カーナビ、医療機器等)
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第1回 LinuxOS インストール
Linuxシステム構成
ソフトウェアパッケージ
X Window System
カーネル
カーネル:OSの根幹を形成する基本ソフトウェア
デバイスを制御し、ソフトウェアパッケージを実行する
ソフトウェアパッケージ:サービス・機能をとりまとめたソフトウェア
X Window System:グラフィカル環境の提供
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第1回 LinuxOS インストール
2.サーバ構築
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第1回 LinuxOS インストール
Linuxのディレクトリ構造
ツリー構造でフォルダ、ファイル管理を行う
/
boot
local
usr
sbin
src
・・・
・・・
home
tmp
/ (ルート) :全てのフォルダの1番最上位に位置するディレクトリ
Linuxは、/(ルート)を起点としてツリー構造でフォルダ、ファイルが展開している
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第1回 LinuxOS インストール
ディレクトリ構成
代表的なディレクトリ名と格納ファイル
/bin
/boot
/dev
/etc
/lib
/mnt
/opt
/sbin /tmp
/usr
/usr/local
/var
/home
システム必須コマンドファイル(全ユーザ実行可能)
システムを起動するために必須なファイル
デバイスファイルやスペシャルファイル null,zero等
システム設定ファイル
カーネルモジュール、共用ライブラリ
ディスクデバイスのマウントポインタ
アプリケーションソフトウェア
管理者権限を持つユーザのみ起動可能なコマンドファイル
一時保存ディレクトリ
ユーザー利用ディレクトリ(読み出し専用) src ,include,bin
管理者権限を持つユーザがアプリケーションをインストールするディレクトリ
随時変更されるファイル ログファイル等システムが利用
ユーザーホームディレクトリ
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第1回 LinuxOS インストール
Linuxのパーティション構成
ハードディスクを分割し、領域を作成する
基本パーティション1
/(ルート)
基本パーティション2
swap
拡張パーティション1
論理パーティション1 /bin, /sbin
論理パーティション2
基本パーティション3
/home
WindowsOS等
DualBootで利用
分割イメージ作成例
パーティションを行う理由
1.断片化を防ぐ
2.障害発生時、影響を最小限に留める
3.ファイル肥大化に対応し、領域を変更
4.セキュリティの確保
5.システム安定性の確保・バックアップ
基本パーティション
⇒システム起動可能 最大4つまで作成可能
拡張パーティション
⇒5つ以上領域を作成する
論理パーティション
⇒拡張パーティション内に作成するパーティション
Swap領域
⇒メモリ不足時にデータを一時保存する領域
システムが管理
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第1回 LinuxOS インストール
インストールの流れ
1.ハードウェア調査
2.構築するサーバの構成を決定する
3.構築手順の作成
⇒実務では、サーバ設計書、サーバ構築手順書、ネットワーク構成図等を作成
4.サーバ構築手順書に従って、インストール
5.インストール後の環境設定
特に、2、3を疎かにすると、構築後のトラブル発生時に対応が困難
このサーバのパスワードは何だっけ??
サーバログの保存領域が足りなくなった!!
再インストールしたいんだけどどうすればいいの??
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第1回 LinuxOS インストール
構築するサーバ構成の決定
ホスト情報
ホスト名
user**.oita-u.testsv.ac.jp
IPアドレス
***.***.***.***
rootパスワード
******
ディスクパーティション
基本1
サイズ
(MB)
マウントポイント
タイプ
/boot
ext4
400
swap
4000
基本2
追加要領オプシ
ョン
基本パーティシ
ョン
暗号化
固定容量
■
□
■
□
固定容量
■
□
基本3
/opt
ext4
拡張1
/
ext4
-
最大許容量
□
□
拡張1
/home
ext4
-
固定容量
□
□
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第1回 LinuxOS インストール
fedoraのインストールと設定
Check!
fedora 14のDVDをDVD-ROMドライブにセットして、サーバとするマシンを起動します。
※図1-1 インストールモード選択画面
*fedoraの取得方法は講師より説明します
Check!
しばらくすると、図1-2の画面が表示されるので [Skip] を選び、[Enter] キーを押します。
*インストールデバイス(CD-ROM)のチェック
Check!
図1-1:インストールモード選択画面
またしばらく待つと、図1-3のようにfedoraインストール画面が表示されるので、右下の [Next] をクリッ
クします。
図1-2:インストールデバイス(CD-ROM)のチェック
図1-3:fedora14インストール
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第1回 LinuxOS インストール
図1-4:インストール言語選択
図1-5:キーボード選択
Check!
Check!
インストール言語選択 図1-4
[Japanese] を選び、[Next] ボタンを押します。
キーボード選択 図1-5
→[日本語] を選択し、[次]ボタン をクリックします。
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第1回 LinuxOS インストール
図1-6:ストレージデバイス選択
Check!
図1-7:ホスト名設定
Check!
ストレージデバイス選択 図1-6
[基本ストレージデバイス] を選び、[次] ボタンを押します。
ホスト名設定 図1-7
→[ホスト名] を入力します。
「ネットワークの設定」を押します
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第1回 LinuxOS インストール
図1-8:ネットワーク接続
Check!
ネットワーク接続 図1-8
[System eth0] を選び、[編集] ボタンを押します。
図1-9:ネットワークIP設定
Check!
ネットワークIP設定 図1-9
→[自動接続する] にチェックを入れます
「適用」ボタンを押します。
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第1回 LinuxOS インストール
図1-10:タイムゾーン選択
Check!
図1-11:rootユーザーパスワード設定
Check!
Rootユーザーパスワード設定 図1-11
→[パスワード] を入力します。
「次」ボタンを押します
※パスワードは6文字以上で設定します。
わかりやすいパスワードは「パスワード設定確認」警告メッセージが表示さ
れます。
タイムゾーン選択 図1-10
[アジア/東京] を選び、[次] ボタンを押します。
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第1回 LinuxOS インストール
図1-12:インストールタイプ選択
図1-13:パーティショニング・ディレクトリ設定
Check!
Check!
インストールタイプ選択 図1-12
[基本ストレージデバイス] を選びます。
パーティションのレイアウトをプレビューまたは修正にチェックを入れます
[次] ボタンを押します。
パーティショニング・ディレクトリ設定 図1-13
1.リセットボタンを押下し、自動設定された値をリセットします。
2.サーバ設定書を元に、作成します。
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第1回 LinuxOS インストール
図1-14:ブートローダー設定
図1-15:インストール設定
Check!
Check!
ブートローダー 図1-14
■ 「ブートローダーを/dev/sdaにインストールする] にチェックを入れる
□「ブートローダーパスワードを使用」チェックを入れない
[次] ボタンを押します。
インストール設定 図1-15
■「デスクトップ」を選択します
■[Installation Repo]を選択します
■今すぐカスタマイズを選択します
「次」ボタンを押します。
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■GNOMEデスクトップ環境
□KDEソフトウェアコンパイル
■Office/生産性
■エディタ
■グラフィカルインターネット
□グラフィックス
□ゲームと娯楽
アプリケーション
□サウンドとビデオ
■テキストベースのインターネット
□技術系と科学系
□教育用ソフトウェア
□著作と発行
□Fedora Eclipse
□Fedoraパッケージャ
□GNOMEソフトウェア開発環境
□Java開発環境
□KDEソフトウェア開発環境
開発環境
□Web開発環境
□Xソフトウェア開発環境
■開発ツール
■開発ライブラリー
□電子ラボラトリ
□DNSネームサーバ
□FTPサーバー
□MySQLサーバー
□PostgreSQLサーバー
□Webサーバー
□Windowsファイルサーバー
サーバ
■サーバー設定ツール
□ディレクトリサーバー
□ニュースサーバー
□ネットワークサーバー
□メールサポート
□印刷サポート
■Java
■X Window System
■システムツール
□ダイヤルアップネットワークのサポート
■ハードウェアサポート
ベースシステム ■フォント
■ベース
□レガシーなフォント
□仮想化
■入力メソッド
■管理ツール
カテゴリなし
□Milkymist
デスクトップ環境
第1回 LinuxOS インストール
Check!
図1-16:インストールソフトウェア選択
■印のソフトにチェックを入れます。
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第1回 LinuxOS インストール
図1-17:インストール終了
図1-18:再起動後初期表示画面
Check!
Check!
インストール終了 図1-17
[再起動] ボタンを押します。
再起動後初期表示画面 図1-18
「進む」の設定を押します
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第1回 LinuxOS インストール
図1-19:ようこそ
Check!
図1-20:ライセンス情報
Check!
ようこそ 図1-19
[進む] ボタンを押します。
ライセンス情報 図1-20
[進む]ボタンを押します。
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第1回 LinuxOS インストール
図1-21:一般ユーザーの作成
Check!
図1-22:日付と時刻
Check!
一般ユーザーの作成 図1-21
サーバ設定書を元に、ユーザー名を入力します
[次] ボタンを押します。
日付と時刻 図1-22
正しい日付を設定します。
[終了]ボタンを押します
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第1回 LinuxOS インストール
インストール後の設定
環境設定
・端末のショートカット作成
・FEP起動確認
⇒「入力メソッド」ツール起動
・IPアドレス再設定
⇒DHCP接続から固定IPへ変更する
インストール作業終了です。
とにかくさわってみよう!
デスクトップの壁紙を変えてみましょう!
⇒システム→管理→外観の設定→背景
テキストエディタを起動しましょう!
⇒アプリケーション→アクセサリ→geditテキストエディタ
インターネットブラウザを起動しましょう!
etc・・・
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第1回 LinuxOS インストール
OpenOffice.org
ワードプロセッサや表計算等のオフィスアプリケーション
フリーウェアである。
前進はサン・マイクロシステム社のStar Suite製品で、オープンソース化されました。
Writer
Calc
Impress
Base
Math
Draw
ワープロソフト マイクロソフトWordに匹敵する
表計算ソフト マイクロソフトExcel 2007以前と同等
プレゼンテーションソフト PowerPointに相当
データベースソフト
数式エディタ
図形描画
※マクロを利用可
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第1回 LinuxOS インストール
gcc C言語開発
Linuxには、C言語標準コンパイラとしてGNU Compiler Collectionが用意されてい
ます。gccコマンドを発行し、コンパイルを行います。
演習
Hello!!と表示するプログラムを作成してください。
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第1回 LinuxOS インストール
3.基本コマンドライン
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第1回 LinuxOS インストール
システム操作
必須基本コマンド
システムの再起動と停止
shutdown [オプション] [時間]
オプション –h
オプション –r
時間
now
1
システム終了
システム再起動
今すぐに
1分後
ディレクトリの移動
cd [ディレクトリ名]
入力例: 再起動 shutdown –r now
停止 shutdown –h 23:00
入力例: cd /usr/local/src
ユーザー切り替え
su [-] [ユーザー名]
入力例: su - root
コマンドを調べる
man [コマンド名]
入力例: man shutdown
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第1回 LinuxOS インストール
ファイル操作
必須基本コマンド
ファイルの一覧を表示
ls [オプション] [パス]
オプション –l 詳細な情報を表示する
オプション –a .(ピリオド)から始まる隠しファイルも表示する
オプション –t タイムスタンプ順にソートして表示する
入力例: ls –alt /usr
ファイルを開く
cat 内容表示のみ
more,head 画面単位で表示
tail 文末を表示
nl 行数を表示
入力例:cat test.txt
more -3 text.txt
ファイル情報
入力例:file test.txt
file ファイル情報取得
grep aaa text.txt
grep 特定の文字列を含む行を参照
grep –v aaa text.txt (aaaの文字を含まない)
diff ファイルの相違点を取得
nkf 文字コード変換(network kanji filter)
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第1回 LinuxOS インストール
ファイル操作
必須基本コマンド
ファイル操作
cp [オプション] コピー元 コピー先
ファイルをコピーする
オプション –p
オプション –i
オプション –f
コピー元のファイル属性を保持したままコピー
コピー先に同一ファイル名がある場合、上書き確認を行う
コピー先に同一ファイル名があっても、上書き確認を行わない
rm ファイルを削除する
mv ファイルを移動する
入力例:rm test.txt
mv text.txt ./testDir/
gzip ファイルを圧縮する
gunzip ファイルを復元(解凍)する
tar ファイルを取りまとめる
入力例:gzip test.txt
gunzip text.gz
tar –cvf text.tar test*.txt
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第1回 LinuxOS インストール
ファイル作成
vi (viエディタ)
・Linux,Unix環境ではほぼ全てのシステムで利用可能
・コマンドラインで操作
⇒マウスは使えない
・入力モードとコマンドモードの切り替え
ファイル作成 vi test.txt
入力モードからコマンドモードへ戻る ESCキーを押下
Viエディタの終了 :q ファイルへの書き込みを行わずに終了
:q! 編集中の内容を破棄してviを終了
:wq 編集中の内容をファイルへ書き込む
カーソル移動
l 1文字右に移動する
h 1文字左に移動する
k 1文字上に移動する
j 1文字下に移動する
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第1回 LinuxOS インストール
カーソル移動(続き)
0 行頭に動する
$ 行末に移動する
ctrキー + y 1行前にスクロールする
ctrキー + e 1行後にスクロールする
ctrキー + u 半ページ前にスクロールする
ctrキー + d 半ページ後にスクロールする
ctrキー + b 1ページ前にスクロールする
ctrキー + f 1ページ後にスクロールする
G ファイルの最後の行に移動する
文字編集
x カーソル位置の1文字を削除する
dd カーソルのある行を削除する
yy カーソルのある行をコピーする
p カーソル位置の後ろにペーストする
P カーソル位置の前にペーストする
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第1回 LinuxOS インストール
演習問題1
1. ユーザーのホームディレクトリに移動してください
2.viエディタを使用して下記の文を入力してください。(ファイル名はquestion1.txt)
abcdefg
1234567890
あいうえおかきくけこ
3.1行目をコピーし、4行目に貼り付けてください。(コマンドを使用すること)
abcdefg
1234567890
あいうえおかきくけこ
abcdefg
4.2行目を3行目に3回貼り付けてください
abcdefg
1234567890
1234567890
1234567890
1234567890
あいうえおかきくけこ
abcdefg
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第1回 LinuxOS インストール
5. gを検索してください
abcdefg
1234567890
1234567890
1234567890
1234567890
あいうえおかきくけこ
abcdefg
6. 4行目、5行目を削除し、保存してください
abcdefg
1234567890
1234567890
あいうえおかきくけこ
abcdefg
7.ファイルをコピーしてください
question1.txtをquestion2.txtにコピー
8.question2.txtを開き、3行目,5行目を削除,最終行にendと入力
abcdefg
1234567890
あいうえおかきくけこ
end
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第1回 LinuxOS インストール
9. question1.txt,question2.txtをtarで収集してください。
収集するファイル名をquestion.tarとしてください
10.question.tarを圧縮してください。
圧縮形式はgzip
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第1回 LinuxOS インストール
グループアカウントとユーザアカウント
Linuxでは、ユーザ情報やグループ情報の登録をアカウントという単位で管理
しています。
1.ユーザアカウント
主にユーザ情報の管理
ユーザは主にシステム管理者と一般ユーザとに分かれます。
システム管理者:システムを管理する人(Linuxの場合はrootというユーザ名)
システムファイルを参照、削除する権限を持っています。
一般ユーザ:システムを利用する人。
システム管理者と比べ、ファイルの参照や使えるコマンドに制限が
あります。
2.グループアカウント
主にユーザをグループに所属させ、グループ単位で権限を設定します。
ユーザは必ずグループに所属します。
また、複数のグループに所属することが可能です。
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第1回 LinuxOS インストール
グループアカウントに関するコマンド
1.グループアカウントの作成
groupadd コマンド
オプション -g グループID:グループIDの指定
使用例: groupadd -g 501 testgp
2.グループアカウントの変更
groupmod コマンド
オプション -g 新しいグループID
-n 新しいグループ名
使用例: groupmod -n newgp testgp
3.グループアカウントの削除
groupdel コマンド
使用例:groupdel testgp
4.グループの確認(ログインユーザ)
groups
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第1回 LinuxOS インストール
グループを管理するファイル
/etc/group
root:x:0:root
bin:x:1:root,bin,daemon
daemon:x:2:root,bin,daemon
sys:x:3:root,bin,adm
adm:x:4:root,adm,daemon
tty:x:5:
disk:x:6:root
lp:x:7:daemon,lp
mem:x:8:
①グループ名
kmem:x:9:
②パスワード
wheel:x:10:root
③グループID
: (略)
④グループに所属するユーザ
user1:x:500:testgp
①: ②:③:④
※このファイルを修正することで、グループは反映しますが、グループ情報が壊れることが
あるので、極力コマンドでグループ管理を行います。
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第1回 LinuxOS インストール
ユーザアカウントに関するコマンド
1.ユーザアカウントの作成
useradd コマンド
オプション: -u ユーザID 省略時500番以降が自動裁番されます
-g グループ ユーザが所属するグループを設定
-G グループ ユーザが所属するセカンダリグループを指定
複数ある場合は、カンマで区切ります
-d ホームディレクトリ ユーザのホームディレクトリを指定
-M
ユーザのホームディレクトリを作成しない
-s
ログインシェルを設定
使用例:useradd -u 505 -g testgp1 -G testgp2,testgp3 -d /home/user1 user1
2.ユーザアカウントの変更
usermod コマンド
オプション: -l (エル) 新しいユーザ名
その他 useraddと同一
使用例: usermod -l newuser1 user1
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user1がnewuser1へ名前変更
第1回 LinuxOS インストール
3.ユーザアカウントの削除
userdel コマンド
オプション: -r ユーザアカウントを削除し、ホームディレクトリも削除
使用例: userdel -r user1
4.ユーザアカウントの確認(ログインユーザ)
id コマンド
5.ユーザにパスワードを設定する
passwd コマンド
使用例:passwd user1
6.パスワード変更(ユーザ自身)
passwdコマンド
7.パスワード変更(システム管理者)
passwd ユーザ名
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第1回 LinuxOS インストール
ユーザアカウントを管理するファイル
/etc/passwdファイル
root:x:0:0:root:/root:/bin/bash
bin:x:1:1:bin:/bin:/sbin/nologin
daemon:x:2:2:daemon:/sbin:/sbin/nologin
adm:x:3:4:adm:/var/adm:/sbin/nologin
lp:x:4:7:lp:/var/spool/lpd:/sbin/nologin
sync:x:5:0:sync:/sbin:/bin/sync
shutdown:x:6:0:shutdown:/sbin:/sbin/shutdown
:(略)
sugiura:x:500:500:sugiura:/home/sugiura:/bin/bash
taro:x:501:502::/home/taro:/sbin/nologin
①:②:③:④:⑤:⑥:⑦
※このファイルを直接編集してはいけません。
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①ユーザ名
②パスワード
③ユーザID
④グループID
⑤コメント
⑥ホームディレクトリ
⑦ログインシェル
第1回 LinuxOS インストール
パーミッション
Linuxでは、ファイルにパーミッション(権限)が設定されています。
ls -l コマンドで確認できます。
ファイルタイプ
- :
普通のファイル
d:
ディレクトリ
l :
シンボリックリンク
ファイル
ディレクトリ
ファイル
書き込み(w)
ディレクトリ
ファイル
実行(x)
ディレクトリ
読み取り(r)
drwxrwxrwx
所有者 所有グループ その他
r :読み取り権限
w :書き込み権限
x :実行権限
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ファイルを参照
ディレクトリの一覧取得
ファイルを編集
ディレクトリ内のファイルの削除、名前変更、新規作成
コマンド実行
ディレクトリ内へアクセス
第1回 LinuxOS インストール
パーミッションの変更
chmodコマンドの実行
1.コマンドオプションでの入力
u
g
o
a
ユーザ定義
ファイル所有者
ファイル所有グループ
その他のユーザ
全てのユーザ
操作
+ 権限を追加
- 権限を削除
= 権限を設定
パーミッション
r 読み取り
w 書き込み
x 実行
入力例:chmod a-r test.txt
全てのユーザから読み取り権限を削除するコマンド
2.数値での入力
所有者
400 読み取り権限
200 書き込み権限
100 実行権限
所有グループ
40 読み取り権限
20 書き込み権限
10 実行権限
その他のユーザ
4 読み取り権限
2 書き込み権限
1 実行権限
入力例:chmod 664 test.txt
所有者、所有グループは読み取り書き込み権限
その他のユーザは読み取り権限
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第1回 LinuxOS インストール
演習
1.次のグループを作成してください。
ajiagp,eugp
/etc/groupファイルを参照し、登録されているグループIDの次番で登録してください。
2.次のユーザを作成してください
ajiagpにはjapanuser
eugpにはenglanduser,franceuser
ajiagp,eugp両方にseauser
各ユーザは、ホームディレクトリを作成しないでください。
idコマンドで確認してください
3.japanuserにパスワードを設定してください。
パスワードはtokyo
4.ajiagpグループを削除してください
ヒント ajiagpに所属するユーザを削除します。
seauserはeugpのみに所属させます
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第1回 LinuxOS インストール
4.メンテナンス
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第1回 LinuxOS インストール
ソフトウェアの更新
主に、ソフトウェアの不都合の修正、セキュリティの問題等を修正します。
図3-1:ソフトウェアの更新起動方法1
図3-2:ソフトウェアの更新起動方法2
図3-3:ソフトウェアの更新
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第1回 LinuxOS インストール
ツールを利用したパッケージ管理
【ソフトウェアの追加/削除】の利用
図2-1:ソフトウェアの追加/削除起動方法
図2-2:ソフトウェアの追加/削除
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第1回 LinuxOS インストール
パッケージインストール
インストールの流れ
1.インストールパッケージの調査
⇒ ライセンスの確認
・フリーソフトウェア、シェアウェア
・運用ライセンスの有無
⇒ 適用マシンにインストール済みかどうかを確認
・rpmコマンド whichコマンド
rpm –qa パッケージ名 例:rpm –qa
2.パッケージの取得
インターネットからの入手
ツールの利用(ソフトウェアの追加/削除)(yum)
3.インストール
⇒rpm形式
⇒プログラムソースからコンパイル
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第1回 LinuxOS インストール
RPM形式
RPM形式のパッケージのインストール方法
1.適用マシンにインストール済みかどうかを確認
rpm –qa パッケージ名
2.パッケージの依存関係を確認
⇒依存関係とは、インストールするパッケージが動作するのに必要な
他のパッケージそれぞれが、依存していること。
⇒依存しているパッケージもインストール済みでなければインストール不可
rpm –qpR パッケージ名
3.インストール
rpm –ivh パッケージ名
・アンインストール rpm –e パッケージ名
・アップデート
rpm –Uvh パッケージ名
・パッケージ情報表示 rpm –qip パッケージ名
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第1回 LinuxOS インストール
プログラムソースからコンパイル
インストール方法(一般的)
1.rootユーザーへの切り替え
2.ソースコードの展開
⇒一般的に、プログラムソースは圧縮されて配布されています。
インストール時はソースを解凍する必要があります。
gunzipコマンド、tarコマンド
3.コンパイル
・展開されたソースコードフォルダに移動
・コンパイル環境のチェックとMakefile(コンパイルの手順ファイル)の作成
configureコマンド
・コンパイル
makeコマンド
4.インストール
make install コマンド
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第1回 LinuxOS インストール
演習問題2
1. Thunderbird(メールソフト)をインストールしてください。
Fedora14インストールディスクより、
Packages/thunderbird-3.1.4-1.fc14.i686.rpm
/usr/local/srcへコピーします。
rpmコマンドを使い、インストールしてください。
インストール後、正しくインストールされているかを確認してください。
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第1回 LinuxOS インストール
演習問題3
1. ソースよりコンパイルし、インストールしてください。
ImageMagickのインストール
http://www.imagemagick.org/よりプログラムソースをダウンロード
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第1回 LinuxOS インストール
ダウンロードしたファイルは/usr/local/srcへ移動してください。
インストールコマンドを入力し、インストールしてください。
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第1回 LinuxOS インストール
カーネル再構築
カーネル:OSの根幹を形成する基本ソフトウェア
デバイスを制御し、ソフトウェアパッケージを実行する
カーネル再構築が発生する一例
1.デバイスが追加された・削除された場合
2.機能のカスタマイズ
3.カーネル自身のバージョンアップ
注意点
再構築は、サーバの環境によって再構築時間がかなりかかります。
構築時、サービスを止める為、システムのダウンタイムを考慮の上行います。
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第1回 LinuxOS インストール
カーネル再構築
かなり時間がかかります。
手順
1.現在のカーネルのバージョンを確認
uname -r
2.rootユーザへの切り替え
3.再構築に必要なパッケージ(rpmdevtools,yum-utils)をインストール
4.一般ユーザへの切り替え
5.rpmdev-setuptreeコマンドを実行
ホームディレクトリにrpmbuildディレクトリが作成 される
6.最新カーネルダウンロード
yumdownloader --source kernel
7.rootユーザへの切り替え
8.インストール
yum-builddep カーネル.rpm
9.一般ユーザへの切り替え
rpm –Uhv カーネル.rpm
cd ~/rpmbuild/SPECS
rpmbuild -bp --target=`uname -m` kernel.spec
make xconfig
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