カスペルスキーアンチスパム ver 3.0 インターネットの利用が進むとともに、「スパムメール」あるいは「迷惑メー ル」と呼ばれるジャンクメールの問題が大きくなってきています。スパムメール の数はここ数年で急上昇し、あるデータによれば、インターネット上を流れる メールの9割以上がスパムメールだという結果も出ています。スパムメールの存 在は、単に迷惑なだけでなくビジネス場面における業務効率を落とし、限られた 資源であるインターネットの帯域を浪費することにも繋がっています。ITベンダ やISP各社はこれら問題に対抗すべく「スパム対策」を主力機能として各種製品や ソリューションの開発に日々労力を費やしています。世界最高クラスのセキュー リティベンダー Kaspersky Labsは、スパム対策の最新技術を投入し、 「カスペ ルスキー・アンチスパム」製品を3年前にリリースし、最新版である3.0は2006年 にリリースしました。 2006年11月 株式会社ケイエルジェイテック http://www.kljtech.com/ 〒101-0032 東京都千代田区岩本町1-10-3 紀繁ビル2F TEL : 03-5823-8867 FAX : 03-5823-8880 ©Copyright 2006 株式会社ケイエルジェイテック Kaspersky Anti-Spam 3.0 処理能力の向上 大規模トラフィック向けの設計思想に基づく高速処理の実現 前後のMTAからの大規模トラフィックでも安定した動作 使用メモリの効率化を実現 ログレポートシステムの改良 KeepUp2Date™採用により、DB更新の安定化と複数サーバラウンドロビンに対応 新しいスパムフィルタリング技術 ウイルスやスパイウェアが自動生成するスパムに対応 SPF及び DCCフィルタリングに対応 本文中のURLブラックリスト(SURBL) に対応 OCR画像処理に対応した画像スパム対応技術の採用 ORDB(オープンリレーブラックリストDB)を含むRBL-DNSBLに対応 大量配信スパムに即時対応するUDS (Urgent defense System)技術 改良されたブラックリスト/ホワイトリストシステム(BL/WL) Base64及びMIMEのデコードに対応し、エンコードされた本文のフィルタリングも可能 新GUIによる簡単な管理 スパムの統計レポートに対応し、グラフィカルな分析とCSV/HTMLレポート出力 スパムエンジンの設定管理に対応 階層化されたポリシーとグループ管理で直感的なルール設定が可能に 日本語を含む複数のアジア圏文字コードに対応 ©Copyright 2006 株式会社ケイエルジェイテック 2 Kaspersky Anti-Spam 3.0 カスペルスキーのスパム対策はどのようなフィルタリングを行っているか? ©Copyright 2006 株式会社ケイエルジェイテック 3 Kaspersky Anti-Spam 3.0 UDS (Urgent Detection System) Urgent Detection Systemは、特定のホストより大量のスパムが配信された際、 リアルタイムに検出、フィルタリングするためのシステムです。 1. メールのヘッダ及び本文の情報から、メールの分析に対する最低限の情報を収集します。 2. メールの分析データをカスペルスキー本部のUDSサーバーに送信します。この際、個人情報に関する 情報のやり取りは発生いたしません。 3. UDSでは分析データを自動的に処理し、瞬時に結果を回答します。 スパムDB配信時のタイムラグ の間、UDSで確実なフィルタリングを実現します。 UDSのシステムは、本部サー バとのやり取りでUDP7060 ポートを使用します。 UDSサーバの情報はリアルタ イムで更新され、複数ある UDSサーバの内、ネットワー ク的に最適なサーバと常に通 信が行われます。 ©Copyright 2006 株式会社ケイエルジェイテック 4 Kaspersky Anti-Spam 3.0 スパム定義DBによるフィルター カスペルスキーアンチスパムの処理の中心的なフィルタリングです。 定期的に更新されるスパムDBにより、メールヘッダ分析、アナグラム処理、 IP/URLブラックリスト、メール本文のコンテンツフィルタリング情報等、 さまざまなフィルタリングがDBベースで行われます。 20分に1回のペースで逐次DBを更新します。 日本語のDBを独自に用意しており、スパムサンプルをいただいてから約20分で 登録が可能です。 DBは内部で分類化され、2週間から2ヶ月データが保持されます。 更新プログラムはラウンドロビンに対応し、複数のサーバーに対し効率的に更 新を行います。 ©Copyright 2006 株式会社ケイエルジェイテック 5 Kaspersky Anti-Spam 3.0 SPF(Sender Policy Framework)スパム・フィルター・システム Sender IDの仕組みは比較的シンプルです(図1)。SPF Recordと呼ばれるテキストファイ ル一覧を用意し、そこに「あるメールアドレス(ドメイン名)の送信元として適切なメー ルサーバのIPアドレス一覧」を書き込んでおきます。メールの送信先サーバはメールを受 け取った段階で、そのメールに書かれた送信元アドレスのドメイン名に対してDNS経由で SPF Recordを参照します。もし当該のメールを送信してきたサーバのIPアドレスがSPF Record内に記載されていれば、そのメールはSender IDによって認証されたメールとなりま す。一方で、もしSPF Record内に記載がなければ、そのメールは認証されないメールと判 断されます。認証されていないメールは、送信元を偽っている可能性があり、これを受信 前にスパムメールとして一括処理することも可能です。このSPFの仕組みのメリットは、 メールが最終目的地のメールサーバへと到達していない段階で認証を行い、場合によって はそれを排除することができる点となります。 ©Copyright 2006 株式会社ケイエルジェイテック 6 Kaspersky Anti-Spam 3.0 OCR (Optical Character Recognition) ここ最近、スパム対策フィルタを回避するために、画 像を利用したスパムが増えています。画像スパムの大 多数は、ノイズを含んだ画像の中に文字を含ませ、画 像は毎回再生成しているので、通常のフィルタリング では検知できません。新手法では光学式文字認識 (OCR)機能を使用して文字を識別し、文字データに 変換してから解析を行うため、画像スパムに対して非 常に有用となります。メールのブロックの可否を決定 するスコアは、メールヘッダやメール本文などのメー ル構成要素のスコア情報と組み合わせて、総合的に判 断されるます。 また同社は、画像を含むスパムメールから特徴的な フィンガープリントを取得する手法を開発しました。 この機能により、既知のスパムフィンガープリントか ら新しいスパムメールのメール構成要素を解析し、 スパムフィンガープリントに適合したメールを自動的 にブロック、隔離、またはタグ付けして送信できるよ うになります。 ©Copyright 2006 株式会社ケイエルジェイテック 7 Kaspersky Anti-Spam 3.0 BAYESIAN・フィルター ベイジアンという単語を最近良く聞くかと思いますが、 ベイジアンフィルタの核となるベイズ理論とは、文章 の要素からその分類である確率を求める、統計学の理 論の一つです。ベイズの定理はベイジアンフィルタの 利用を目的として作成されたものではなく、したがっ てベイズの定理をみせて「これがベイジアンだよ」と 言うのは間違いです。 ベイズ理論とそうでない(古典)統計学は、サンプル 数をNとすると 異なる結果は1/N程度となりそれほど 大きな違いがあるものではありません。Nが数百くら いになると、その差は問題ではなくなります。現在の ベイジアンフィルタの隆盛は、N=数百から数千の非線 形なモデルを扱う事ができる程度にコンピュータの能 力が上がってきた為です。 ベイズ理論は、スパムメールを分類する場合に計算を 導きやすいという特徴があります。ベイジアンフィル タは、スパムメールの中の単語、URL、ヘッダ情報よ り「スパム」及び「正常メール」の可能性を導き出し、 他の複雑なフィルタリング技術よりより単純かつ正確 な値を導き出すことが可能となりました。日本語の文 章は単語の間に空白がないため、単語分かちの技術と 併用することでフィルタリング精度が向上します。 ケイエルジェイテックはスパムフィルター技術につい てKaspersky AntiSpam 3.0とbayesianフィルター (optionで)設定をする事が可能です。 ©Copyright 2006 株式会社ケイエルジェイテック 8 Kaspersky Anti-Spam 3.0 RBL(S) ファミリー・フィルター RBL/DNSBL(BlackList) DNSBL とは、迷惑メール、すなわち spam の送信元或は中継を行うホストの IP アドレスを収集した データベースです。 RBL は MAPS LLC の登録商標であり、 DNSBLサービスの一つを指します。 メールの送信サーバが受信サーバへ送信を行おうとすると、受信サーバは送信サーバの IP アドレス を取得し、DNSBLサーバに対しDNSのプロトコルで問い合わせを行います。DNSBLサーバは受信サーバに 対し、当該 IP アドレスがデータベースに存在するか否かを返答します。もし、データベース(ブラッ クホールリスト/ブラックリスト)に該当のIPがあれば、受信サーバは送信サーバに対し、メール受信 を拒絶するか、もしくはメールに警告を促すメールヘッダを追加、編集します。 SURBL メールの本文に書かれている URL(正しくはサーバのホスト名)を取得し、それがブラックリストに 登録されているかどうかを、DNSBLと同様の手法でチェックします。通常のRBLフィルタリングでは、 メールの送信元をチェックするだけで、本文に書かれた URLまでチェックすることはほとんどありま せん。迷惑メールは送信元を変えるだけでDNSBLを回避できますが、そのメール内部のURLの変更は頻 繁には行いません。効果的なフィルタリングが期待できます。 ORDB (Open Relay Database) ORDBとは電子メールの不正中継(open SMTP relay)が可能なホストのリストを保持・管理している非営 利団体で、そのメールサーバーが不正中継されやすい「オープンリレー」になっているかどうかを確 認した上で登録します。そのため、非常に信頼の置けるDNSBLとなります。 ©Copyright 2006 株式会社ケイエルジェイテック 9 Kaspersky Anti-Spam 3.0 スパムに対して、お客様によってさまざまなポリシーがあります。 ケイエルジェイテックは、エンドユーザー様から企業ポリシーをヒヤリングし、適切な 設定をコンサルテーションいたします。 ISPレベル・ルール 出会いサイト メールマガジンOK ウイルスが自動生成したスパムが多い その他 企業向けレベル・ルール Spam Protection : SPF /DCC/RBL/Domain Name Cert Spam URL Realtime Blocklists Bayesianエンジン 教育機関(Educational)ルール Spam Protection : SPF /DCC/RBL/DNSBL Spam URL Realtime Blocklists Bayesianエンジン 出会いサイトの完全ブロック メールマガジンもブロックする場合がある ウイルスが自動生成したスパムが多い その他 ©Copyright 2006 株式会社ケイエルジェイテック 10 Kaspersky Anti-Spam 3.0 HOW DOES IT WORK? アンチスパムの動作について ©Copyright 2006 株式会社ケイエルジェイテック 11 アンチスパムの処理フロー資料 ©Copyright 2006 株式会社ケイエルジェイテック 12 SPAMエンジン・フィルターの技術 カスペルスキーのフィルタリングは、MTAと簡単にやり取りが行えます。 ほとんどのMTA (Postfix、Cgpro、Exim) は共通ロジックkas-pipeで動作しています。 Semdmailはmilter通信用デーモンで、qmailではqmail-queueラッパーで同様の処理を行います。 SDKを利用する場合、eml形式のファイルとエンベロープ情報ファイルを準備し、バイナリを実行 することでファイルが書き換わります。 ©Copyright 2006 株式会社ケイエルジェイテック 13 Kaspersky Anti-Spam 3.0 KAS 3.0のGUI ©Copyright 2006 株式会社ケイエルジェイテック 14 全体のステータス確認 全体のステータスを確認できます ©Copyright 2006 株式会社ケイエルジェイテック 15 アンチスパムエンジン アンチスパムエン ジンのステータス とログを確認でき ます ©Copyright 2006 株式会社ケイエルジェイテック 16 スパムDBの更新プログラム スパムDB更新 プログラムのス テータスとログ を確認できます。 ©Copyright 2006 株式会社ケイエルジェイテック 17 ライセンス管理プログラム ライセンス管理 プログラムのス テータスとログ を確認できます。 ©Copyright 2006 株式会社ケイエルジェイテック 18 アクセス統計 スパムの統計 受信状況を確 認できます。 ©Copyright 2006 株式会社ケイエルジェイテック 19 フィルタリングルール管理 フィルタリングのルールを管理します。 ©Copyright 2006 株式会社ケイエルジェイテック 20 一般ルール 一般的なルールの管理です。 フィルタリングの有効 無効切替 検知の強さの指定 [弱][標準][最大] [Probable Spam] (疑わしい) の有効無効 DNSBL (RBL)チェック SPFメール認証 ホワイトリスト、ブラックリス トの有効無効 ©Copyright 2006 株式会社ケイエルジェイテック 21 DNSチェック DNSブラックリスト、IPアドレスのネーム確認、Sender Policy Framework (SPF)メール認証の有効無効を設定できます。 ©Copyright 2006 株式会社ケイエルジェイテック 22 メールヘッダルール メールヘッダの要素で判断します。 ©Copyright 2006 株式会社ケイエルジェイテック 23 文字コード制限 中国語、韓国語、タイ語、日本語の制限を設定します。 ©Copyright 2006 株式会社ケイエルジェイテック 24 IP、メールアドレス制限 IPアドレス及びメールアドレス制限を設定します。 ©Copyright 2006 株式会社ケイエルジェイテック 25 DNSBL登録 DNSブラックリストを登録します ©Copyright 2006 株式会社ケイエルジェイテック 26 グループの作成 メールアドレスでグループを作成し、グループごとに細かく設定します。 ©Copyright 2006 株式会社ケイエルジェイテック 27 グループ毎の処理設定 グループ毎に、スパムメールを受け 取った際の処理を設定します。 件名にキーワードを挿入 標準は[!! SPAM]等が入ります。 コピーを特定にメールアドレスに 転送します。 他のアドレスに転送します。 メールを拒否(Reject)します。 メールを削除します。 他にも、グループ毎に個別でDNS チェックやブラックリスト、ホワイトリ ストの設定等が行えます。 ©Copyright 2006 株式会社ケイエルジェイテック 28 アンチスパムエンジン設定 エンジンのログや動作の設定、パフォーマンスチューニング等が行えます。 ©Copyright 2006 株式会社ケイエルジェイテック 29 DB更新設定 DB更新のスケ ジュール、地域等 の設定が行えます。 ©Copyright 2006 株式会社ケイエルジェイテック 30 ライセンス情報 ライセンス情報の画面です。ライセンスの追加も、この画面から行えます。 ©Copyright 2006 株式会社ケイエルジェイテック 31 Kaspersky Anti-Spam KASの迷惑メール検知率@ケイエルジェイテック ©Copyright 2006 株式会社ケイエルジェイテック 32 Kaspersky Anti-Spam 3.0 システム要件 ©Copyright 2006 株式会社ケイエルジェイテック 33 お問い合わせ 株式会社ケイエルジェイテック 〒101-0032 東京都千代田区岩本町1-10-3紀繁ビル2F Tel: +81-3-5823-8867 Fax: +81-3-5823-8880 E-mail: [email protected] Site: http://www.kljtech.com/ ©Copyright 2006 株式会社ケイエルジェイテック 34
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