TOTO

台日経貿研究
テーマ:節水便器
TOTOとHCG の比較
指導:黄淑玲先生
碩研日語一甲M98E0201李郁珍
1
はじめに
 便器は生活の中に、毎日、何回も使う必需品(ひつ
じゅひん)であるが、それは陶器製品だと気づいた
だろうか。今日は便器の話について発表する。
 ここに注目したいのは節水便器製品である。
2
先行研究
*
地球を守ろう
温室効果を下げるためにCO2 の削減対策
1997年「京都協定書」
2009年「コペンハーゲン気候会議」
*
緑建築の概念
*
ロハスの生活スタイル
*
エコロジー運動
3
先行研究
 生活の中に、わたし達、すぐできる簡単な
「地球を守る」活動がいっぱいある。
 たとえば、ポリ袋の減量、
電気や水道の節約、
歩行で車に頼らない、
ゴミのリサイクル
手軽に誰でもできることなので、それを生
活の中に徹底的実行し、慣れることが大切
である。
4
先行研究:
 各業界は環境にやさしく、環境標準に合わ
せる商品を開発している。
 台湾には主として次の四つの環境標章があ
る。
5
環保標章
節水標章
6
節能標章
回収標章
7
研究目的:
** トイレは毎日の生活の中で、誰もが必ず使うもの。
ですから、「誰もが使いやすく、誰にも快適に」は目標。
** 先進国では少子高齢化の社会が進んでいく以上、高
齢者にとてはもっと大切な課題であろう。
** 環境にやさしく、生活品質を向上するために各大手
会社が製品を研究、開発している代表的な製品といえば、
節水便器、特に温水洗浄便器ではないかと思い。
** 日本のTOTO東陶と台湾のHCG和成欣業の節水便
器について比較する。
8
目次
 1. 便器の紹介
 2. TOTOの紹介&節水便器
 3. HCGの紹介&節水便器
 4. TOTOとHCGの比較
 5. まとめ
9
便器の紹介
TOTO衛生陶器
アサヒ衛生陶器
洋風便器
タンク
便器のふた
便器のふち
温水洗浄便座
10
便器の紹介:
** 二次大戦後、西洋便器と小便器が普及にな
ってくる。2004年、半数以上の日本家庭が西洋便
器を採用する。今の日本は温水洗浄便器がよく使
われる。
** 日本の洗浄便器はいつも「ウォシュレット」と
呼ばれ、それは東陶(TOTO)の便器のブランドを引
用してきた。(英語はWashlet,台湾では「衛洗麗」
と呼ぶ)。
** 台湾の洗浄便器は「免治馬桶」と呼ばれ、そ
れも和成(HCG)のブランド名で引用されていた。
11
TOTOの紹介
企業概要
正式社名
創立
資本金
営業品目
2010年4月1日現在 (TOTOの公式サイトより)
TOTO株式会社(TOTO LTD.)
1917年(大正6年)5月15日
355億7,900万円(2009年3月現在)
<建築用設備機器>
レストルーム商品
衛生陶器(大便器、小便器、洗面器)
腰掛便器用シート(ウォシュレットなど)
水まわりアクセサリーなど
バス・キッチン・洗面商品
その他商品
タイル建材、福祉機器など
12
代表取締役
創立の社長:
現役の社長:
大倉 和
張本 邦雄
従業員数 連結 23,935名
単独 7,642名(2009年3月末)
本社所在地 〒802-8601 福岡
県北九州市小倉北区中島2-1-1
張本氏が社長になるまで、36年間ずーと営業畑で過ごし
た。
性格について「現場で陣頭指揮するよりも、情報を基に分
析するタイプ」と部下はそう言う。
2009年3月期、9期ぶりの最終赤字の厳しい決算を受ける
形で4月に社長に就任する・
13
TOTO会社の沿革
1900~1970、 1980~1990、 2000年以降
三つの時期に分ける
1900~1970
事業展開の歴史
商品開発の歴史
1912
日本陶器合名会社内に製陶研究
所設立、衛生陶器の製造研究開始
イタリアからトンネル窯を購入
1917
北九州市小倉に「東洋陶器株式会
社」設立
衛生陶器の製造開始
日本初のFRP浴槽「トートライ
トバス」発売
(図面1)
1958
1969
「Toyotoki」から「TOTO」へ商標変
更
1970
「東陶機器株式会社」に社名変更
食器事業停止
衛生陶器のカラー化始まる
(図面2)
15
図面1 FRP浴槽(1958)
図面2 カラー衛生陶器(1970)
16
1980~1990
事業展開の歴史
商品開発の歴史
1980
東陶サービス株式会社設立(現・
TOTOメンテナンス(株))
温水洗浄便座「ウォシュ
レット」発売(図面3)
1987
台湾に設立「台湾東陶股份有限公
司」
システムキッチン「レガセ
スシリーズ」発売
1993
「株式会社サンアクアトートー」
設立(現・サンアクアTOTO)
「ネオレストEX」発売
(図面4)
1994
中国に合弁会社「北京東陶有限公
司」設立
ウォシュレット出荷500万
台突破
1998
ハイドロテクト技術を開発
ウォシュ レット出荷 1,000
万台突破
17
図面3 ウォシュレット発売(1980)
図面4 ネオレストEX発売(1993)
18
2000年代以降
事業展開の歴史
商品開発の歴史
2005
「 TOTO 水 環境基金 」 設立 ウォシュレット出荷
2,000万台突破
2006
UD研究所(茅ヶ崎)設立
2007
「 TOTO 株 式会社 」 に 社名 2006 ~ 2009 ネ オ レ ス
トシリーズ出荷 100
変更
万台突破
「ネオレストAタイ
プ」発売
次はTOTOグループの事業展開
19
20
日本国内衛生陶器の売り上げ上位3社
2004
2005
2006
1位
TOTO
TOTO
TOTO
2位
INAX
INAX
INAX
3位
ジャニス工業
ジャニス工業
ジャニス工業
4位
アサヒ陶器
アサヒ陶器
アサヒ陶器
21
2008年度、TOTOの売り上げ図
22
TOTOの業績図
23
業
<年度>
売上高(億
績
(予測)
1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010
3,919
4,259
4,240
4,396
4,679
4,841
4,947
5,122
5,010
4,645
4,219
4,000
営業利益(億
円)
48
144
116
176
274
304
251
261
227
65
65
105
売
上
高
営業利益率
(%)
1.2
3.4
2.7
4
5.9
6.3
5.1
5.1
4.5
1.4
1.5
2.4
経常利益(億
円)
25
117
95
133
246
287
227
252
192
59
73
115
売
上
高
経常利益率
(%)
0.6
2.7
2.2
3
5.3
5.9
4.6
4.9
3.8
1.3
1.7
2.7
当期純利益
▲337
(億円)
33
11
40
117
130
129
135
132
▲262
8
60
0.8
0.3
0.9
2.5
2.7
2.6
2.6
2.6
▲5.6
0.2
1.4
円)
売
上
高
当期純利益率
(%)
▲8.6
24
中・長期経営計画(Vプラン2017)
創立100周年(2017年)に向けた中・
25
100周年(2017年)時に目指す姿
TOTOグループは「世界中のお客様」に新しい「まいにち
」を提供する。そのために、国内住設事業、海外事業、
新領域事業の3つの分野でTOTOの“強み”に磨きをか
けていきます。
TOTOグループ経営目標(2018年3月期)
売上高6,000億円(‘08年度 4,645億円)
営業利益480億円(’08年度65億円)
ROA(総資産営業利益率):10%(‘08年度
%)
1.7
26
次は和成欣業の紹介
27
HCGの紹介
企業概要
正式社名
和成欣業股份有限公司
創立
1931年草創 「和成制陶廠」
1950年
「和成欣業股份有限公司」
資本金
創立の資本金:500元
今の資本総額:57億元
営業品目
<レストルーム商品、便器、浴槽、タンク、
洗面器、蛇口、シャワー扉など>
代表取締役
創立の社長: 邱和成
現役の社長: 邱立堅
従業員数
最盛期:1994年のとき2000人以上
本社所在地 桃園縣八德市後庄街89號1-2號
28
会社理念
『誠意』『創意』『滿意』の理念を持ち,『均質
産品、一流開發、顧客滿意』の製品を開発。
HCGというのは次の意味が含む。
H ---- Hi-tech and Harmony
高科技 、 誠意
C ---- Compact、Creativity 、and
Creative 精緻化、創意
G ---- Gratification and Global
Values 滿意
29
沿革
1931~1961年代
事業展開の歴史
商品開発の歴史
1931
邱和成が〝和成製陶部〞を 植木鉢、水桶の製作からスタート。衛
創立
生設備の研究開発
同年、第一工場を設立した。 従業員約6~7人
1940
9人の資本者が揃って、「協
和公司」(又稱九公司)が成
立した。
新たな釜を作り出し、植木鉢から日本
式便器の製造に変更開始
洋風便器の初製造者
1945
「和成製陶廠」に社名変更
衛生陶器の製造開始(洋風便器)
従業員約50~60人
1949
1961
腰掛け式便器開発に成功
「和成窯業公司」に社名変更
邱弘文日本へ考察し、窯の設計図を
購入、一年後70メートルのトンネル窯
が完成。失敗の連続で、ようやく半年
後、陶器焼きが見事に成功
30
沿革
1961~1982年代
1967
第二工場を設立した。
給水銅器、厨房道具の生産工場
1971
第三工場を設立した。
R&D部門を設立
ドイツから100メートルのトンネル
窯を購入し、衛生設備の開発研究
に入る
1979
二代目の社長邱弘文が後継ぐ
ドイツから150メートルのトンネル
窯を購入し、衛生設備の開発研究
に入る
1981
中国語の「和成」商標から英文
字のHCGに商標変更
1982
「和成欣業股份有限公司」に
社名変更
31
沿革
1982~2000以降
1984
一体形の便器開発に成功(単体馬桶)
国外輸出をスタート
1994
最盛期に達した。9基の窯が同時に火を
つけた。従業員2000人以上
2000
世界不況のあおり、
台湾、韓国、フィリピンで衛生陶器の
中国やフィリピンで工場 販売は一位に立っている
中国ではトップ4に占めている
作り
2008
智慧型超級馬桶が初販売
32
和成の売り上げ
註:本報表每年 5 月 1 日更新
營業收淨額
(千元)
營業成本
營業毛利
毛利率(%)
97 年度
2,986,483
2,273,987
712,496
23.85
98 年度
2,221,081
1,824,264
396,817
17.86
毛利率重大變動說明:(前後期變動達20%以上者,應分析價量變化
對應毛利率之影響
33
和成 (1810)
營業收入
毛利率(%)
月制會計年度
營業利益率(%)
稅前純益率(%)
稅後純益率(%)
(百萬元)
91全年度
92全年度
93全年度
94全年度
95全年度
96全年度
97全年度
98.11月累
計
2,519
2,535
2,958
2,978
3,299
3,298
22.15
22.62
27.51
23.08
25.01
23.31
3.17
4.62
8.66
3.31
7.18
3.34
-14.63
1.48
-23.85
3.56
7.03
-8.26
-16.06
1.17
-24.09
1.97
6.14
-9.76
2,986
23.85
1.68
-4.42
-4.00
2,040
22.16
-5.20
-1.67
-
TOTOとHCG節水便器の比較
TOTO
発売年
1976年
1993年
2006年
2007年
2009年
シリーズ便器
商品名
CSシリーズ
ネオレストEX
ネオレストA
ネオレストAH
ネオレストAH、RH
洗浄水量(L)
13
大8/小6
大6/小5、男性小4.5
大5.5/小4.5、男性小4
大4.8/小4、男性小3.8
35
HCGのシリーズ便器
発売年
商品名
標準系列,新禪系列,EKKO KITTY系列,
彩繪系列
P系列,Legato系列,Daden系列,頂客
系列
洗浄水量(L)
2004年以降
大6/(小3)
新阿爾卑斯系列,香格里拉系列,歐風
系列
2007
超馬系列(SUPERLET)
36
TOTOのネオレストシリーズ と
HCG智慧型超級馬桶系列
の比較
TOTO
HCG
品名
ネオレスト
智慧型超級馬桶
発売年
2006
約2007
用水量
大4.8L/小4L、男性小3.8L
6L
機能
ほぼ一致
便座温度調整、温水洗浄、温風吹きつけ、ナノ技術で汚
れつきにくい、抗菌効果、マッサージ、感電装置…
値段
350,000円
100,000元
販売数
2009年まで 100万台
未公開
37
温水洗浄便座の機能を紹介する
 使用者が近づくと便器のふたが自動的に開く。
 使用後、自動的に水柱が噴出し、おしりが綺麗
に洗われる。一部の製品はマッサージの機能が
搭載。
 洗浄後、熱風で吹き付ける。
 使用者が立ち上がると、便器が自動的に洗われ
、ふたが閉じる。
38
まとめ
世界上位10:衛生陶器会社ランキング
第一位
第二位
第三位
第四位
第五位
第六位
第七位
第八位
第九位
第十位
2008
日本
東陶
TOTO株式会社
ドイツ
高域
DURAVIT
ドイツ
高儀
Friedrich Grohe AG&Co.KG
スペイン 樂家潔具
Roca
アメリカ 標準潔具
American Standard
日本
伊奈潔具
INAX
ドイツ
卡德維
kaldewei
台灣
和成衛浴
HCG
アメリカ 柯勒公司 Kohler
ドイツ 漢斯維格 hansgrohe
39
獲頒環保標章產品數排行榜—衛生陶器(台湾)
排名
公司名稱
總產品
數
主要產品
1 大同股份有限公司
245 家用冷氣機、微波爐、電冰箱
4 和成欣業股份有限公司
140
9 電光企業股份有限公司
91
33 德久股份有限公司
30
34 台灣櫻花股份有限公司
28
37 國寶窯業股份有限公司大溪廠
25
振吉電化廠股份有限公司(台
南廠)
24
二段式省水馬桶
21
一段式省水馬桶(停用)、二段
式省水馬桶
40
43 台灣東陶股份有限公司
省水馬桶、馬桶水箱用二段式
省水器
省水馬桶
一段式省水馬桶(停用)、二段
式省水馬桶
一段式省水馬桶(停用)
一段式省水馬桶(停用)、二段
式省水馬桶
40
結論:
東陶と和成とも国内外で優れた衛生陶器の大手会社で、
環境にやさしい製品改良に力を入れ、健康配慮、節水、
CO₂削減、緑建築など、がんばっている様子が見られる。
ただ、長引く不況で新築工事が減る一方、TOTOの張本
社長が1999年からリモデル事業(リフォーム)を提案し
、自宅の増改築を検討し、お客様に暮らしやすさと快適
さを強調する。そして、「TDY」と呼ぶ業務提携の方式で
、水回りのTOTO、建材の大建工業(DAIKEN),サッシの
YKK APの大手3社が、一体で消費者に包括的業務を展開
する。衛生陶器の新しい売り道を開拓する。
41
結論:
今、和成も増改築に向け始めるようである。増築、改
築も資源節約の一手段なので、環境にやさしくでき、会
社の営業利益も増加でき、この2.3年間営業不振のHCGに
対して、営業方向を変更しなければならないだろう。
節水の方、和成の便器は一回の使用量が6リットル
であるが、TOTOのように4.8リットルまで節水できるな
ら、市場開拓や増改築の件数が増えるだろう。
消費者にとっては、値段が大切である。 温水洗浄便
座はかなり高価なイメージが強いが、これはTOTOとHCG
の課題であろう。
42
参考文献:
1. 中華民國建築師公會全國聯合會理事兼建材發展委
員會主任委員 王世昌建築師
2.TOTOの公式サイト 日本と台湾
3. 和成の公式サイト
4. NIKKEI BUSINESS 2010.02.22
5. 日経ものづくり 2010/03号、08号、09号、22号
、50号
6. 環保署 綠色生活資訊網
網站
7. 經濟部 水利署
8. 台湾黄頁 http://www.web66.com.tw2010.05.01
43
ご清聴ありがとうございました。
44