資料4 大阪府コンビナート現況等調査 (中間報告) 平成25年1月7日 大阪府危機管理室保安対策課 1 過去の地震における 危険物タンクの被災状況 東日本大震災以前に発生した地震津波による危険物タンク被害の概要 津 波 比較的小さ な石油タン クの移動破 壊 タンク被害の概要 1944年 東南海地震津波 三重県二木島の重油タンクが高さ7mの津波で 300m以上押し流された。 1946年 南海地震津波 引き波で重油タンクが4m移動した。 1960年 チリ地震津波 波高(痕跡高)3.8mで石油タンクが水に浮い て押されて傾いた。 1983年 日本海中部地震津波 直径7m,高さ8m,容積130klの軽油タンクが円 形のコンクリート基礎から離れ,約10m押し流 されて,軽油48.6klが溢れ出た。 出典:津波に伴う屋外タンクと漂流物による被害に関する実用的評価手法の提案:藤井直樹、今村文彦:自然災害 科学J.JSNDS28-4371-386(2010)より抜粋 2 東日本大震災以前に発生した地震津波による危険物タンク被害の概要 津 波 石油タンク の破壊,油 の流出と火 災 タンク被害の概要 1968年 十勝沖地震津波 重油タンクの底部に亀裂が生じ,重油が流出し た。 1964年 アラスカ地震津波 地震と津波の為に石油タンクが破壊され,油が 流出した。数時間後,小型船泊地の東にある燃 料油貯蔵タンク群から出火して,石油タンク群 が全滅した。 1964年 新潟地震津波 地震で亀裂の入ったタンクからガソリンが地下 水と津波によりに広がった。地震後約5時間 経って出火があり,広がった油によって延焼し た。 2004年 スマトラ島西方沖地震津波 (インド洋大津波) 石油タンク3基が約300m移動した。また原形を とどめない程に変形したタンク,防液堤を突き 破って移動したタンクがあった。 出典:津波に伴う屋外タンクと漂流物による被害に関する実用的評価手法の提案:藤井直樹、今村文彦:自然災害 科学J.JSNDS28-4371-386(2010)より抜粋 3 東日本大震災以前に発生した地震津波による危険物タンク被害の概要 津 波 石油タンク 以外の被害 被害の概要 1979年 宮城県沖地震 破損したタンクからの流出油により、タンク基礎及び防 油堤の洗掘が起こった。 1993年 北海道南西沖地震 津波漂流物による消火活動を阻んだ。 出典:津波に伴う屋外タンクと漂流物による被害に関する実用的評価手法の提案:藤井直樹、今村文彦:自然災害 科学J.JSNDS28-4371-386(2010)より抜粋 4 2004年12月スマトラ島西方沖で発生した地震津波による被害 –タンクの被災状況- 出典: 2004年12月スマトラ沖地震インド洋津波災害調査:インドネシア スマトラ島 アチェ州 ロンガ (Lho’nga)セメント工場貯油施設 クルンラヤ(Krueng Raya)石油配送ターミナルの被害調査結果:後藤 洋三:独立行政法人防災科学技術研究所地震防災フロンティア研究センター川崎ラボラトリー より抜粋 5 2004年12月スマトラ島西方沖で発生した地震津波による被害 –タンク被害の状況- NO.1 NO.3 NO.7 出典: 2004年12月スマトラ沖地震インド洋津波災害調査:インドネシア スマトラ島 アチェ州 ロンガ (Lho’nga)セメント工場貯油施設 クルンラヤ(Krueng Raya)石油配送ターミナルの被害調査結果:後藤 洋三:独立行政法人防災科学技術研究所地震防災フロンティア研究センター川崎ラボラトリー より抜粋 6 2004年12月スマトラ島西方沖で発生した地震津波による被害 –タンクの被災状況- 地震時の状態 仕様 タンク 設置年 被害の状況等 (完成) No 油種 直径(m) 高さ(m) 貯油量(kl) 液深(m) 1 ガソリン 17.07 11.11 250 1.1 1986 2 軽油 17.07 11.11 600 2.6 1986 3 軽油 17.07 11.11 0 0 1986 4 灯油 17.07 11.11 1,500 6.6 1986 5 ジェット 10.98 6.23 200 2.5 1986 6 ジェット 10.98 6.23 413 5.3 1986 7 ガソリン 18.10 10.98 250 1.1 1990 8 灯油 18.10 10.98 1,600 7.0 1990 9 軽油 18.10 10.98 549 2.4 1990 数100m移動 数100m移動 70cm移動 314m移動 出典: 2004年12月スマトラ沖地震インド洋津波災害調査:インドネシア スマトラ島 アチェ州 ロンガ (Lho’nga)セメント工場貯油施設 クルンラヤ(Krueng Raya)石油配送ターミナルの被害調査結果:後藤 洋三:独立行政法人防災科学技術研究所地震防災フロンティア研究センター川崎ラボラトリー より抜粋 7 2004年12月スマトラ島西方沖で発生した地震津波による被害 –タンク被害の状況- No.5タンクのドレンバルブ部、ドレ ンピットを踏みつけている No.7 タンク314m 移動した No.5 タンク側壁が少しへこみ、70㎝ 移動した No.9 タンクの取り入れ側パイプがは ずれている(仮復旧) 出典: 2004年12月スマトラ沖地震インド洋津波災害調査:インドネシア スマトラ島 アチェ州 ロンガ (Lho’nga)セメント工場貯油施設 クルンラヤ(Krueng Raya)石油配送ターミナルの被害調査結果:後藤 洋三:独立行政法人防災科学技術研究所地震防災フロンティア研究センター川崎ラボラトリー より抜粋 8 1964年6月新潟地震津波による被害 –タンク被害の状況- 第二出火点 第一出火点 出典:石油コンビナート等における災害時の影響評価に係る調査研究会(第2回) 参考資料1 過去の地震によ る石油コンビナートの被害事例 より抜粋 9 2 大阪の石油コンビナート等 特別防災区域の概要 大阪の石油コンビナート等特別防災区域の概要 特定事業所の業態分類 【事業所数ベース】 大阪北港地区 堺泉北臨海地区 石油コンビナート等災害防止法に基づく特定事業所 ※ 特定事業所:石災法で指定されている特別防災区域内に所在し、 石油又は高圧ガスを一定量以上取扱う事業所 11 大阪の石油コンビナート等特別防災区域の概要 特定事業所の業態分類 【面積ベース】 大阪北港地区 堺泉北臨海地区 石油コンビナート等災害防止法に基づく特定事業所 12 大阪の石油コンビナート等特別防災区域の概要 危険物屋外貯蔵タンクの規模別基数 基数 (基数) 貯蔵量(kL) ◇ 関西国際空港地区: 1000kL未満 9基、1万~5万kL 10基 ◇ 岬地区:1000~1万kL 2基、1万~5万kL 6基 ※ 事業所アンケート調査結果より 調査対象:消防法対象の屋外貯蔵タンクを設置している 石油コンビナート等特別防災区域内の事業所 13 大阪の石油コンビナート等特別防災区域の概要 危険物屋外貯蔵タンクの設置基数【大阪北港地区】 貯蔵量(kL) 基数 ※ 事業所アンケート調査結果より 14 大阪の石油コンビナート等特別防災区域の概要 危険物屋外貯蔵タンクの設置基数【堺泉北臨海地区】 凡例(貯蔵量) 基数 (基数) ※ 事業所アンケート調査結果より 15 大阪の石油コンビナート等特別防災区域の概要 高圧ガスタンク (LPG・LNG)の設置基数 【堺泉北臨海地区】 貯蔵量( t ) 基数 ※ 大阪北港地区、関西国際空港地区、岬地区は該当なし ※ 事業所アンケート調査結果より 16 大阪の石油コンビナート等特別防災区域の概要 高圧ガスタンク(毒性)の設置基数 【堺泉北臨海地区】 貯蔵量( t ) 基数 ※ 大阪北港地区、関西国際空港地区、岬地区は該当なし ※ 消防庁「石油コンビナート等防災体制の現況」より 17 大阪の石油コンビナート等特別防災区域の概要 タンカー桟橋の設置基数 基数 ※ 事業所アンケート調査結果より 18 大阪の石油コンビナート等特別防災区域の概要 パイプラインの系統数 系統数 (基数) ※ 事業所アンケート調査結果より 19 タンク等保有事業者の取組状況 地盤の液状化対策の実施状況 事業所数 ◇ 関西国際空港地区: 2事業所(全3事業所)で実施 ◇ 岬地区:1事業所(全1事業所)で実施 ※ 事業所アンケート調査結果より 20 タンク等保有事業者の取組状況 地盤の液状化対策の内容 【全地区】 ※ 事業所アンケート調査結果より ※ 事業所アンケート調査結果より 21 タンク等保有事業者の取組状況 地盤の側方流動対策の実施状況 ( 事業所数 ) ◇ 関西国際空港地区: 2事業所(全3事業所)で実施 ◇ 岬地区:調査中(全1事業所) ※ 事業所アンケート調査結果より 22 タンク等保有事業者の取組状況 地盤の側方流動対策の内容 【全地区】 ※ 事業所アンケート調査結果より 23 タンク等保有事業者の取組状況 避難計画の策定 事業所数 ※ 事業所アンケート調査結果より 24 タンク等保有事業者の取組状況 避難場所の指定 事業所数 (基数) ※ 事業所アンケート調査結果より 25
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