準実大模型を用いた都市空間の気温分布に関する野外

準実大模型を用いた都市空の
気温分布に関する野外実験
1023255 新川浩司
研究目的
ヒートアイランド現象の顕在化
都市の熱環境についての社会的関心
都市空間内の熱環境の解明
準実大模型(1/5スケールモデル)を用い
3次元的に空間内の気温分布状況を調べる
観測エリア全景写真
(長辺100m×短辺50m)
観測対象エリア
z1
z2
z3
z4
z5
z6
z7
実験概要
p q
12 36
X1
36点
C
X2
36点 B
36点
X3 A
測定場所:日本工業大学・1/5スケール
モデル内中央付近
センサー276点使用
観測期間:8/1から現在も測定中
24時間常時測定
47度
47度
熱流板固定壁
r s t u
54 36 24 36
z [cm] z/H 点数
14 0.093 36
44 0.293 36
84 0.56 36
119 0.793 36
151 1.007 36
175 1.167 48
202 1.347 48
276
v北w 北
細線熱電対詳細
54 36 12
水平アングル
33
X1
X2
75
X3
75
42
42
33
33
56点
X4
X5
56点
X6
56点
D
F
E
75
X4
75
X5
X6
42
42
33
熱電対コネクタ
アングル支柱
熱電対センサ部分
(細線接点)
Y1 Y2 Y3 Y4Y5 Y6 Y7 Y8
熱電対配置図
南
:超音波風速計
Z7
Z6
Z5
Z4 H=119cm
南 Z3 H=84cm
Z2 H=44cm
Z1 H=14cm
H=202cm
H=175cm
H=151cm
図1 熱電対立面図
多点気温測定用熱電対設置状況
測定場所及び測器設置場所
小ピンコロ 熱電対
街路
空間
測定場所
田
ん
ぼ
入
り
口
CADAC21・
収納ボックス
測定小屋
CADAC2・
収納ボックス
熱電対センサー詳細
※平均気温を
測定するため
には全点欠測
なしの状態が
良いので1日か
ら2日ごとに熱
電対溶接機で
メンテナンスを 詳細図
する。
詳細図
感温点
クロメル
(線形0.05mm)
コンスタンタン
(線形0.05mm)
溶接ポイント
0.2m
m
0.2mm
※温度センサー・溶接ポイント
※熱電対は5秒に1回の
注意事項
サンプリングで測定し、
熱電対先端は細線であるため、クモの巣・
平均的な場の測定を測
風・雨・カラスの害を受けやすく、すぐに切れ
るのに使用している。
熱電対溶接機
てしまう。
比較結果
(2005/12/17)
①空間平均気温の時間変化
②冬季晴天日の空間平均気温の鉛直分布
③水平断面・鉛直断面気温分布
①空間平均気温の時間変化
・時間変化に伴う水平面内の平均気温との差を表した図
z/H
19時以降は
温度差が
一様になる
0
3
6
9
12
15
z/H=1.35の水平面内平均気温との差
18
21
時刻
(℃)
地表面は放射冷却が弱いため暖かい
日中屋上面は日向になるため暖かい
放射冷却が弱いため0時
屋上面が一番日があたるため
Roof
Wall-Z5
から7時では地表面の
日が入りにくい下層とでは
夜間は屋上面が一番放射冷却が強いため冷える
Wall-Z4
Wall-Z3
蓄熱効果が表れ暖かい。 気温差が1℃近くもでる。
Wall-Z2
街路内は日が入りにくいため低い
Floor Wall-Z1
Floor
w all-z3
Roof
表面温度[℃]
10
w all-z1
w all-z4
w all-z2
w all-z5
5
0
-5
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10 11 12
13 14 15
・5分割した建物の各層水平面内の平均温度
16 17 18
19 20 21
22 23
時
②冬季晴天日の空間平均
気温の鉛直分布
1:00
7:00
13:00
19:00
9時から17時
3:00
9:00
15:00
21:00
1.5
弱風(0.4m/s)
・風がなければ街路内の
空気は混ざらず温度差
が現れる。
・風が強くなるにつれて
街路内の空気は混ざ
り上空との気温差は小
さくなる。
5:00
11:00
17:00
23:00
1時から7時
17th
微風(0.2m/s)
1.2
z/H
0.9
0.6
0.3
0
-1
0
1
T -T 1.35H
・時間変化に伴う水平面内の
風速(m/s)
平均気温との差を表したグラフ
19時から23時
風速[m/s]
やや風あり(0.8m/s)
2
1.5
1
0.5
0
0
2
4
6
8
10
12
14
16
18
20
22
時間(h)
2.4
③水平断面・鉛直断面気温分布
1.9
1.4
0.9
0.4
日向
それぞれの断面内の平均値からの
偏差を現した分布図
-0.1
-0.6
-1.1
X2立面図
熱電対設置場所
-1.6
日陰
x212171100
2.4
表面温度に対比した気温分布が見られ、
X2
1.9 X2
日向・日影の影響が一致している。
11:00
1.4
0.9
0.4
-0.1
-0.6
-1.1
-1.6
Z1平面図(地面から14cm)
z112171100
街路内日向・日影状況(11時)
夜間の放射冷却状況
2.4
1.9
1.4
0.9
0.4
建物
-0.1
-0.6
-1.1
-1.6
x212170000
夜間地表面が放射冷却をするにあたり
街路中央は建物に邪魔されず空が見え
るため冷却が強く、そして、建物付近の
地面では建物に邪魔され空が見えにくい
ため冷却効果が弱い。また、日が最後ま
で当たっていた事により放射冷却が弱い。
2.4
1.9
建物 近くに建物があるため
1.4
放射冷却が弱い。
13時 14時
0.9
12時
0.4
-0.1
街路中央
周りに建物がないため
-0.6
放射冷却が強い。
-1.1
-1.6
z112170000
午前から日向
であるため暖
まっている
12/17 日の入り前
日射状況
14:00
結論
冬季の気温分布の特徴として….
・静穏な夜間は地表面の蓄熱効果が現れ上空
より床面付近が暖かくなる。
・日中は屋上面が日向となり、日影となる床面
付近が相対的に低温となる。
・風速が0.5m/s程度以上になると街路内の空気
が混ざり気温が一様化する。
・夜間の表面温度は、天空率を反映した分布と
なる。