(藤原知久).

足跡画像認識のための
標準画像データ製作と評価
近畿大学工学部
藤原知久 山口雅人 長谷川誠
目次



背景
目的
足跡画像の採取


最低照合組数
認識率の評価
類似度別の頻度分布
 ROC評価


まとめ
背景(足跡認識の現場)




足跡認識は犯罪捜査の有効な手段
鑑定件数の増加
技術職員の手作業による照合
迅速性、精密性が必要
コンピュータによるシステム化
背景(認識における問題点)
劣悪な環境下での遺留画像





雑音
欠損
スリップ痕
靴サイズの不一致
靴方向の不一致
遺留画像
靴サイズ,靴方向の不一致に影
響を受けないマッチング
テンプレート画像
背景(パターンマッチング方法)





ハフ変換法
Log-Polar変換を用いる方法
Radon変換を用いる方法
Radon変換対数自己相関法
位相限定相関法
背景(Radon変換)
l

動径

偏角
画像f (x)
Radon ドメイン
~
f ( ,  )
背景
(Radon変換の対数自己相関:LACR)
Radon変換の拡張
動径
動径
動径の自己相関: 平行移動に不変
動径の対数化: 拡大縮小は動径方向の平行移動に置換
極座標表現: 回転は偏角方向の平行移動に置換
LACRドメインの自己相関後に被写体の同定
偏角
LACRドメイン
偏角
回転・拡大縮小した場合のLACRドメイン
背景
(パターンマッチングの手順)
(入力画像)
(テンプレート画像)
原画像A
原画像B
Radon変換
Radon変換
Radonドメイン
Radonドメイン
動径の自己相関
対数化
LACRドメイン
LACRドメイン
LACR自己相関
LACR自己相関
ドメイン
動径の自己相関
対数化
LACR自己相関
被写体の同定
LACR自己相関
ドメイン
背景(位相限定相関法)

2つの画像a(n1,n2)、b(n1,n2)の位相限定相関g(n1,n2)
A(k1,k2) :a(n1,n2)の離散フーリエ変換
B(k1,k2) :b(n1,n2)の離散フーリエ変換
IDFT:離散フーリエ逆変換
*:複素共役

平行移動したもの同士のマッチングで認識率が低
下しない特徴
目的
足跡画像認識の評価
評価用足跡データベースの製作
最低照合組数の算出
認識率の評価
類似度別の頻度分布
ROC曲線によるマッチング精度評価
位相限定相関法との比較
足跡画像の採取(方法)





靴の裏にインクを塗り、紙に押印
スキャニング(解像度は99dpi)
グレースケール変換
大きさの調整(幅と高さともに512ピクセル)
靴64種類、各8パターン
足跡画像の採取(例)

各靴8パターン
手で押印した画像
かかとの欠落画像
足で押印した画像1 足で押印した画像2
つま先の欠落画像
左半分の欠落画像
回転させた画像
右半分の欠落画像
最低照合組数

信頼度95%における誤認識率を0.01(p)とする
場合の最低照合組数(N)
最低照合組数は300である
類似度別の頻度分布

本方法の方が位相限定相関法より分布の重複が小さい
非同一靴
頻度
頻度
同一靴
非同一靴
類似度
本方法
同一靴
類似度
位相限定相関法
資料3
(本人受入率と他人拒否率)

閾値より右側を受入,左側を拒否

同一靴の分布において閾値より
左側を本人拒否

閾値
非同一靴の分布において閾値よ
り右側を他人受入
本人拒否率 
他人受
本人拒否数
同一靴における照合総 数
本人拒
他人受入率 
他人受入数
非同一靴における照合 総数
ROC評価


閾値の変動に対する他人受入率と本人拒否率
本方法は位相限定相関法より誤認識率が低い
本人拒否率
他人受入率
まとめ



評価用足跡画像データベースの製作
類似度別頻度分布による考察
 本方法の方が重複が少ない
ROC曲線による考察
 本方法は位相限定相関法よりも誤認識率が低い
(今後の課題)
 欠損のある足跡を使用したパターンマッチング
資料1
(パターンマッチングの手順)
(入力画像)
(テンプレート画像)
原画像A
原画像B
Radon変換
Radonドメイン
回転補正
拡大縮小補正
位相限定相関
(平行移動量検出)
動径の自己相関
対数化
LACR
位相限定相関
(被写体の同定)
(拡大率・回転角度検出)
Radon変換
Radonドメイン
動径の自己相関
対数化
LACR
資料2
(類似度別の頻度分布)
非同一靴
同一靴
頻度
頻度
非同一靴
同一靴
類似度
類似度
本方法
位相限定相関法
資料3(ROC評価)
本人拒否率
他人受入率