課題解決

試料中の微量金属元素の分析方法
吉村@Canon
<1>ICP-MS:誘導結合プラズマイオン源質量分析装置
高周波電力で発生させたフレーム状の放電
で、試料をイオン化したのち、質量分析にか
け、含有元素を分析。
<2>フレームレス原子吸光法
高電流により黒鉛炉の試料を原子化し、そ
の原子蒸気が特有の波長の光を吸収する
現象を利用 。
<検出限界>
Co :1ppt
Fe : 1ppb
定量性:○
イメージング:×
<検出限界>
Ni : 1ppb
Cr : 0.1ppb
Fe : 100ppt
定量性:○
イメージング:×
<3>二次イオン質量分析(TOF-SIMS/dynamic-SIMS)
Ar+等の一次イオンを試料に照射し、放出さ
れる試料の二次イオンを質量分析。固体表
面分析(元素分析)に用いられる。
<検出限界>
100ppt ~
100ppm
定量性:△
イメージング:○
(空間分解能:1~10μm)
試料中の微量金属元素の分析方法
吉村@Canon
<進め方>
・先ず、最初の段階としては定量性の高いICP-MS若しくは、
原子吸光法で培養質、培養細胞の中の金微量属元素を分析
・研究フェーズが進み、細胞の繁殖や遺伝子導入の状態と微量
金属元素との相関をみる必要が出てきた場合には、イメージング
分析(元素マッピング)が可能なSIMS(TOF- or dynamic)を利用
<測定試料>
①基板+培地+細胞
②基板
+培地+細胞(incubation)
③基板+培
地+細胞+Electroporation
④基板+培地(→①のref.)
⑤基板+培地+ (incubationと同条件)
⑥基板+培地+Electroporation
(パルス電流が金属溶出に作用しているか?)
<注意点>
・ICP-MS/原子吸光法
→培地/細胞回収時に折れた
ナノ・ニードルの混入
・SIMS
→非破壊的分析ではあるが、
高真空中での分析のため
細胞自体は死んでしまう。