実験環境における発見的学習の支援 新ヶ江登美夫 竹内章 大槻説乎 講読者 社会情報システム学講座 4年 浦山裕美 2004/1/8 人工知能学会誌 1995 Vol.8 1 卒研に生かせそうなコト 学習者自身が仮説の(再)構築を行なうた めには、実験によって、得たデータを解析・ 分類する必要がある(P374)ので、自分の作 成した「記録ノート」部分が本当にこれでよ いのか考え直さなくてはいけない(かも)。 本論文で取り上げている学習者に対する支 援方法は13(P378)だが、私の卒研での支 援方法は6つしかない。何か付け足せそう。 2004/1/8 人工知能学会誌 1995 Vol.8 2 概要 学習者が試行錯誤する実験から知識獲得 する学習環境を提案。 発見のメタプロセスと共に実験の規則性を 見つけることを目標。 支援環境として:内部実験・双方向インター フェース を導入 例として、比例関係に関する教材から学習 者を支援する方法を提案 2004/1/8 人工知能学会誌 1995 Vol.8 3 はじめに 新しい概念や手続きを発見的に獲得し、理解し、 使いこなすまでの過程 第1過程:個別事例の操作による帰納的な知識獲得過程 第2過程:複数の事例に基づく知識の一般化・定式化過程 第3過程:問題解決を通して、獲得した知識を演繹的適応し、 定着させる訓練課程 第4過程:適応限界の認識過程 以上の4つの段階をスパイラル状に進行する 2004/1/8 人工知能学会誌 1995 Vol.8 4 実験による知識獲得の支援 本論文の目的 学習者が実験・仮説・予想・検証を繰り返す ことによって、新しい概念に対するメンタル モデルを主体的に構成すること Mental model : 現実世界のある対象について、人間が心 の中で持つイメージであり、それを操作することによって納 得したり、推論したりするのに使われるものである。(教育 工学事典) 2004/1/8 人工知能学会誌 1995 Vol.8 5 発見学習の支援機構 双方向インタフェース 外観 操作 内部実験モジュール 学習環境依存知識 領域依存知識 ・操作戦略知識 ・仮説知識 ・背景知識 メタ知識 ・最短経路による規則の導出 ・学習者の意図の指定 ・仮説空間の位置同定 ・学習支援方略 部品箱 部品記述 部品の外観、操作、 外観の知識 部品固有の物理量 操作の知識 1~5 部品の入出力仕様 推論エンジン 部品の接続関係 部品の記述 モデル 経路制御 2004/1/8 人工知能学会誌 1995 Vol.8 操作実行部の 6 解釈・実行機構 内部実験 操作部品の知識 学習環境を構成する部品は、それぞれ状態を持って おり、学習環境の状態は部品の状態集合で表現 操作戦略空間 仮説空間 2004/1/8 人工知能学会誌 1995 Vol.8 7 操作戦略空間 開始 2004/1/8 環境を 設定する 実験観察に よる、表・ グラフ等 の作成 人工知能学会誌 1995 Vol.8 仮説の (再)構築 仮説による 表・グラフ等 の作成 終了 実験観察に よる仮説の 検証 8 仮説空間 1・学習環境の状況に適用して、 実験結果が従う規則を見つける 導出した規則 知識 3・実験結果が従う規則と 学習者の仮説の属性の差異を 求める知識 学習者の仮説 2・学習者の操作戦略空間の 遷移により,学習者の仮説空間 での仮説の位置を同定する知識 操作戦略空間 仮説空間 操作戦略の知識 操作部品の知識 2004/1/8 仮説と属性の組の知識 人工知能学会誌 1995 Vol.8 9 学習者支援の方法 部品の説明 現在の状態に対する誤りを示す 現在の状態から進むべき方向を示唆する 探索の目標を与える 試行錯誤による一連の試み対する目標を 学習者に顕在化させる 以上5つの中に13の支援方法がある 2004/1/8 人工知能学会誌 1995 Vol.8 10 実現 学習環境に依存する知識 外観と操作に関する知識(部品に記述) 領域に依存する知識 操作戦略空間、仮説空間、背景空間からなる 領域と学習環境に独立な知識 学習環境に依存する知識、及び対象領域に依存する 知識を使って推論する知識(メタ知識) 2004/1/8 人工知能学会誌 1995 Vol.8 11 評価 適応可能範囲に関する評価 学習者のフォローの限界に関する評価 実現システムの目的の達成度 内容の変更と知識記述の手間に関する評 価 2004/1/8 人工知能学会誌 1995 Vol.8 12 まとめ 試行錯誤により、学習者が主体的に実験結果が 従う規則を発見するための学習環境を提供するこ とが本方法の目的。 学習環境の外観は、被操作物と操作部品から構 成。 内部実験モジュールと双方向インタフェースを提 案。 操作戦略空間と仮説空間を導入。 学習者が独力で目標を達成することが重要であ るという立場から、支援は必要最小限に留める。 2004/1/8 人工知能学会誌 1995 Vol.8 13 論文を読んで 新ヶ江らが本論文より前に、この比例実験 を用いた支援環境を論文として提出してい るようだったが、論文自体が見つからなくて 残念だった。 支援環境を組み込んだ、比例実験のシステ ムも実際に見てみたかった。 適用限界のテストは自分たちだけでやった のだろうか? 2004/1/8 人工知能学会誌 1995 Vol.8 14
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