仕事の基本

1 職場でのコミュニケーション
1.職場のコミュニケーションとは
言葉で、必要な情報を伝え、理解し、双方向性の意思の伝達。
2.職場における対面コミュニケーションの目的
仕事を円滑に進めるために必要な情報を伝達する。
☆ 情報の共有: 報告・連絡・説明・指示・相談
☆ 人間関係づくり:自己開示・他者認知
☆ 問題解決:説得・依頼・忠告
3.コミュニケーションは「量」と「質」が必要
目的の共有やモチベーションの維持のため
☆ コミュニケーションの量を増やす
☆ コミュニケーションの質を高める
2「聴く」スキルと「話す」スキル
コミュニケーションは「聴く」と「話す」のキャッチボール
1 基本は「聴く」こと
相手の話をしっかりと理解して聞く。相手からの情報を注意深く聞き
取り、整理する。疑問点は整理して質問する。
2
「積極的傾聴」の活用(Active listening)
話しての立場に立ち、相手を理解しょうと努力して聴くこと。これ
により、話し手は聴き手に対して「自分の言いたい事を理解してくれ
る」と思い安心感、信頼感を持つ。
① 表情とアイコンタクト: 穏やかな表情で相手の目を見て聴く
② 話を遮らない: 先入観を捨てて、最後まで相手の話を聴く
③ 相手の様子を見る: 相手の表情やしぐさを読み取る
④ 聴く態度を示す: 必要な時はメモを取るなどする
⑤ 確認と方向づけ: 話し手の言いたい事を要約し、復唱する
3 話し上手の心得
説得力のある話し方とは、出来るだけ低めの声で、ゆっくりと、
自分の話を聞いてくれることに感謝の気持ちを込めて話す。
①
話し上手の順序
「結論から述べる」方法がよい (PRER法)
Point :導入結論
Reason:理由
Example:具体例
Point:最終結論
○○に関しての結論は△△です。
なぜならば、□□という理由が有るからです
例えば、○○の例が有ります
よって、結論は△△となります
4 「話し上手のポイント」
相手に信頼感を抱いてもらえる話し方をするために
①事実を客観的に
②ワンセンテンスを短く
③なるべく肯定形で ④「お願い」するときは語尾を依頼形で
① × 「とても大きくて驚きました」
○ 「横幅が1m、高さが、2mほどの大きさでした」
② × 「昨日ABC商事さんに言って、小林課長と面談して、2時間ほど
話をして、課楊さんがおっしゃるには・・
○
③
④
「昨日ABC商事さんに行きました。小林課長と2時間ほど面談し
ました。結論から言いますと・・・
× 「昼食時はオフィスの照明を付けたままにしないでください」
○ 「昼食時はオフィスの照明を消してください」
× 「課長、この書類を明日までにご覧になっておいてください」
○
「課長、お忙しいところもうしわけありませんが、この書類を明日
までにご覧いただけますか?
「聴く、話す」に人間性が出る。話し手の趣旨をしっかり「聴く」
「質問」して相手の論旨を確認し、ニーズを引きだす
3 電話応対の基本心得
明照学院へ電話をした人にとって、電話に出た人は「明照の顔」
電話対応の5大基本ルール
①
②
③
④
⑤
「誰」「何」を明確に 誰から誰に何を伝える電話なのか
第一声は笑顔で 顔は見えないが、声で第一印象が決まる
正しい、丁寧な言葉づかい(尊敬語、謙譲語)
いつもメモ帳を用意しておく。 必要な時はメモする
相手が受話器を置いてから切る。切るときは指でフックを押す
利き手に筆記用具
メモの準備
笑顔で明るく
ハキハキと
受話器は利き手の逆
の手で持つ
4 電話の受け方
1
電話の受け方心得
① すぐに出る
3コール(呼び出しベルが3回鳴る)以内に出る。
4コール以上待たせたら「お待たせしました」と必ず言う
② 大きな声でハッキリ名乗る
「はい、明照日本語学院○○課でございます」
③ 電話応対フォローを活用する
電話対応手順をつくる。
良く電話がかかる人について表を作る(名指し人一覧表)
2
電話対応手順(基本的な電話の受け方)
電話が鳴る
私、●●学院の
◆◆と申します
電話を取る
第一声名のり
相手の名前の確認
あいさつ
電話は3コール以内にすぐ取る
遅れると「おまたせしました」を最初に言う
「長沙明照日本語専修学院○○課でございます」
ゆっくり、ハッキリと言う
「●●学院の◆◆様でいらっしゃいます
ね」
復唱して相手を確認する
「いつもお世話になっております」
感謝のあいさつ
◇◇様は
いらっしゃいますか
名指し人の確認
名指し人へ取り次ぐ
「◇◇ですね、ただいまおつなぎいたします。
少々お待ち下さいませ」
電話を「保留」にし、名指し人へ取り次ぐ
「○○さん●●学院の◆◆様からお電話で
す。お願いします」
3 名指し人が不在の時の電話応対
先方と名指し人が早く連絡をとれるようにするのが肝要。
①
退席・不在の時の対応
他の電話に出ている
トイレ、お茶、FAX
会議、来客、打ち合わせ
②
③
相手に対する提案
折り返しの電話を提案
かけなおしの依頼
伝言をうける
必要情報の確認
相手の氏名
相手の連絡先電話番号
相手の都合のよい時間
「別の電話に出ております」
「席を外しております」
「会議中でございます」
「◇◇は×時に戻る予定です。戻り
ましたら折り返しお電話させます」
「有難うございます。×時ごろにお電話い
ただけますでしょうか」
「私は同じ部署の▽▽と申します。よろ
しければご用件を受けたまわります」
「恐れ入りますが、●●社のどちら様でしょ
うか
「念のため、ご連絡先のお電話番号をお聞か
せ願えますでしょうか
「◇◇は×時に戻る予定ですが、お席にいらっ
しゃいますか」
4
電話対応手順(名指し人が不在の時)
不在を伝える
院長の夏様をお
願いします
帰校の予定を伝える
相手の希望を伺う
申し訳ございません。夏はあいに
く外出しております
×時には戻る予定です。戻りましたら
こちらからご連絡をいたしましょうか
いえ、もう一度こちらから
お電話いたします
では、戻られたらお電話
いただきたいのですが
先方の社名、部署名、
氏名および次の電話予
定時刻を確認し、メモ
先方の社名、部署名、
氏名および電話を確認
し、メモする
復唱と確認
自分の氏名を名乗る
挨拶をして電話を切る
伝言をお願いいたします
「承知いたしました、ご
伝言をどうぞ」と言って
伝言をメモする
●●学院の◆◆様でいいらっしゃいますね、夏が戻りました
ら、必ず伝えます
私、□□が受けたまわりました
「失礼します」 相手が切ったのを確認して電話を切る
5 電話のかけ方
1 電話のかけ方心得
① 要点をまとめてから電話する
②
通話時間は3分間が目安
相手の大切な時間を取るのだから、用件は3分以内に終わるよ
うにする。
③ 相手が忙しいと思われる時間を避ける。
月曜日の午前中や相手が定例の会議が有る時間など。
☆ 午前中の始業ご30分は急用がない限り避ける
☆ 昼休み時間
☆ 終業後の残業時間
はい、●●社
▲▲でござい
ます
かける前の準備
「何時」「誰に」「何の用件」を確認
電話をかける
名乗る。「お世話になります」
あいさつ
お電話変わりま
した◆◆です
はい、大丈夫
です
取り次ぎの依頼
「▲▲部の◆◆様をお願いします」
都合の確認
「今お時間よろしいでしょうか」
相手の都合を確認する
用件を伝える
「有難うございます、早速です
が、・・・・」
お礼とあいさつ
「お忙しいところありがとうござい
ました。失礼します」
電話を切る
相手が受話器を置いたのを確認sて
から受話器を置く
6 伝言メモの書き方
1
伝言は「読んでわかる」ではなく「見てわかる」
箇条書きで優先順位の高い順に書く。
伝言メモのポイント
① 誰に宛てた電話なのか、名指し人を明記
② 相手の会社名・部署名・氏名を正確に
③ 社名や氏名は読みにくいときはかなを書く
④ 電話を受けた日時を正確に(○○日○○時○○分)
⑤ 用件は結論を最初に書く内容は5W2Hで
(Who When Where What Why How How much)
⑥ 必要に応じ、相手先の電話番号も確かめて書く
⑦ 電話を受けた人の名前を書く
2 伝言メモのフォーム
☎ TEL
電話を受けた
日時、曜日、時間
を記入
月
伝言
日( )
時
伝言内容
適応欄にチェック
を入れる
詳細は手書き
相手の社名、名前
漢字が解らないと
きはかなで書く
さまより
さまへ
名指し人の名前
分
□ お電話が有りました
□ 折り返しお電話をいただきたい
TEL (
)
□ またお電話します
□ご用件は以下の通りです
5/15 打ち合わせの時間変更
の件
「13時開始を15時に変更した
い」とのこと
ご返答をお願いします
受信者
渡辺
用件は
5W2Hで簡潔に
電話を受けた
人の名前
7 携帯電話の利用心得
1
携帯電話は緊急用または移動時の補助
①
就業時間内に電話をかける
相手の就業時間内に電話する。
やむお得ず就業時間外のときは
「今お話ししてもよろしいです
か」と確認する
③
使用を控える場所
一般的な携帯電話のマナーを守る。
公共の場所、電車、バス、地下鉄
の車内、病院など。
ペースメーカーなど医療機器を使
用していいる人がいることを考慮
②
通話内容は周囲に筒抜け
携帯電話で通話するとき、相手
はどこにいるかわからない、通
話の内容はその周囲の人に聞か
れていると考えよ、機密事項、
問題、クレームなどは話さない
④
通話中の大声に注意
騒音が大きいところなどでは
通話の声が大きくなることが
ある。周囲に迷惑をかけるの
で話しやすい場所へ移動して
通話する。
7 日本語の電話特有の話し方
電話は目で見えない相手との会話なので電話特有の話し方が有る
1 電話対応に使える話し方(一般会話と電話どちらでも使える)
(職場内の電話)
いま席にいません。
声が小さくて聞こえません
少し待ってください。
(相手に対し)どなたですか。
誰ですか。(社内の人を呼ぶとき)
(お客様との電話)
ただいま席を外しております。
申し訳ございません、お電話が遠いよう
です。
少々お待ち下さい。
失礼ですが、どちら様でしょうか。
私どものどの者でしょうか。