P2P技術を利用した 教育支援システム SOLAR-CATS の機能 鹿児島大学 学術情報基盤センター 山之上 卓 目次 1. 2. はじめに SOLAR-CATS の概要 2.1 教師ノードシステム 2.2 学生ノードシステム 2.3 グループマネージャ 2.4 ノードシステムの構成 2.5 操作の記録再生の方法とグループの状態 3. 4. 5. 実験 関連研究 おわりに 1. はじめに 教育用コンピュータ端末室の普及 – 様々な教育用分散システムが存在 Windows, Linux, Mac, WBT, Meta Frame, X-window… – 教師の操作を学生端末で表示する 教育支援システムが人気…多くの製品あり。 遠隔教育の需要 – 離れた教室やインターネットで、1つの教室で行うような授 業をしたい。 従来の教育支援システム (教師の操作を学生端末で表示するタイプ) – 専用配線または教室内LAN(ブロードキャストを利用) – 専用配線タイプは配線工事等が大変。遠隔講義は難しい。 – 教室内LANタイプは複数の教室を結んだ授業は難しい。 遠隔講義は難しい – 多くはプラットフォーム依存 SOLAR-CATS – P2P…reliable multicast (multicast router 必要なし) – 遠隔教育可, ファィヤーウォール可,プラットフォーム独立 – お絵かき、日本語プログラミング環境、Webブラウザ、他 – 教師→学生, 学生→学生, その他 – 操作の記録と再生 2. SOLAR-CATS の概要 一種のWISIWYS (What I See Is What You See) アプリケーションを備えている – – – – – – お絵かきプログラム、 テキストエディタ、 Web ブラウザ、 簡単なプログラミング言語のプログラミング環境、 英作文支援システム 他 特徴 – – – – – 教師の操作を学生端末上で、実時間で表示 教師や学生が独立してアプリケーションを操作 教師や学生が操作を共有して共同作業を行う それぞれの端末において、操作の記録と再生を行う ファイヤーウォールで隔てられた端末教室の端末を 接続して、操作の共有を行う JAVA で開発 → プラットフォーム独立 様々なOSが混在した環境でも利用できる。 1つのコンピュータを複数の端末で共有する場 合でも利用可能 → Xwindow 端末、Windows Terminal Edition も可 グループ内で1つの操作を共有し、 なおかつグループ内の誰でもその操作が可能 → 排他制御の機構 SOLAR-CATSの構成 2.1 教師ノードシステム 教師用端末で使用 教師の操作の記録再生 学生ノードシステムで同じ操作を同時に実行 – – 教師によるアプリケーション操作を学生に実時間で見 せる 教師の操作に対応したコマンドを教師ノードシステム からすべての学生ノードシステムへ信頼性を持って 放送することにより実現 2.2 学生ノードシステム 学生用端末で使用される。 学生の操作を記録操作を再生 教師ノードシステムから送られるコマンドを解釈 実行することによって,教師ノードで行われる操 作を学生ノードで再現することもできる. 2.3 グループマネージャ 教師ノードシステムと,学生ノードシステムのグ ループの結合状態を管理 信頼性のあるマルチキャスト必要 →一種のP2P技術 ノードシステムを,完全2分木状に、TCPで結合 O(log N) 2. 4 ノードシステムの構成 2.4.1 メインコントローラ 2.4.2 アプリケーション お絵かきソフトとプログラミング環境 Webブラウザと英作文支援システム SOLAR-CATS に組み込まれた日本語プログラミング環境PEN 2.5 操作の記録再生の方法と グループの状態 操作の記録と再生 : イベントレコーダ グループの状態変更 : リモートノードコントローラ グループのアプリケーション操作状態 – – – 教示(teaching)状態 独立(local)状態 共有(common)状態 イベントレコーダの状態 – – 遠隔作(remote)状態 local状態 例: – – – – – アプリケーション:teaching, イベントレコーダ: local 教師が学生に操作説明をしながら、その操作の記録 アプリケーションを local 状態 イベントレコーダを remote 状態にして、学生に演習 させる そのときのすべての学生が行う操作を一斉に記録す ることができる。 2.5.1 イベントレコーダ/プレイヤ 2.5.2 リモートノードコントローラ 3. 実験 3.1 黒板の代替としての利用 3.2 遠隔地間での共同作業 3. 3 操作の記録と多数の端末上での 一斉再生 4. 関連研究 1つのノードの操作を他の大量のノードに信頼性を持って短 時間で伝達 – – 排他制御機構 – 「SENDING AN IMAGE TO A LARGE NUMBER OF NODES IN SHORT TIME USING TCP」(文献[13]) 「TCP を利用した分散ネットワーク環境のための電子黒板システ ム」(文献[15]) 「P2P技術を利用した分散システム上の実時間操作共有システム」 (文献[18]) 操作記録とその再生 – – 「A Platform Independent Tool for Evaluating Performance of Computing Equipment for a Computer Laboratory」(文献[17]) 「プラットフォーム独立な教育用分散システムの性能評価ツール」 (文献[19]) 英作文支援システム – – WISIWYS に関しては他に非常に多くの研究や実践が 行なわれている – 「Using the WebLEAP(Web Language Evaluation Assistant Program) to Write English Composition」(文献[13]) 「Learning Usage of English KWICly with WebLEAP/DSR」 (文献[15]) [1][2][3][4] [5][6][7][8][9][10][11][16]など しかしながら、SOLAR-CATS が備えているすべての機 能を持っているものは見当たらない。 5. 終わりに P2P技術を用いた教育支援システム SOLARCATS 問題点 – – – – – 大量の記録情報を生成 →情報の整理解析システム必要。 途中参加、途中離脱の問題 葉以外のノードに障害が発生した場合の問題 遠隔講義を行うためには、音声必須 バグもまだ残っている。 現在、これらの問題解決にあたっている。 謝辞 日本語プログラミング環境PEN をご提供いただ いた、大阪学院大学と大阪市立大学の関係者 の皆様に感謝します。 本研究の一部は平成17年度科学研究補助金基 盤研究(C) 17500041の補助を受けました。 デモ
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