12月11日講義分

生体分子解析学
2016/7/9
機器分析
分光学
X線結晶構造解析
質量分析
熱分析
その他機器分析
1
アナウンス
2016/7/9
今日の講義終了後から教室の清掃をします。
荷物等は置かないように。
今日の午後5時から薬学部13号館、21号館、
24号館を閉鎖しますので、大学には残らない
ように。
明日はOSCE本試験のため午後5時までは入
館禁止です。
2
アナウンス2
2016/7/9
薬品分析学実習のレポートの残りを薬品分析
学研究室(21号館7階)で返却します。
来週月曜日以降に研究室前に並べておきま
すので、とりに来て下さい。
3
2016/7/9
ジアステレオマー&エナンチオマー
エナンチオマー
(enantiomer)
の関係
20
[α]D
-30.9°
+30.2°
エナンチオマー
(enantiomer)
の関係
-0.68°
+0.69°
ジアステレオマー(diastereomer)の関係
4
2016/7/9
立体異性体 (ラセミ化)
鏡像異性体 (対掌体): エナンチオマー (enantiomer)
+
ラセミ化
100%
50%
50%
右旋性と左旋性が打ち消し合う
光学活性が失われる過程
旋光度α = 0°
ラセミ体
5
2016/7/9
変旋光
変旋光について説明しなさい。
*
*
*
*
*
*
*
*
*
*
不斉中心近傍(または不斉中心自体)に立体反転
立体異性体(ジアステレオマー又はエナンチオマー)生成
旋光度が変化
変旋光
注意:ブドウ糖に限った話ではない(でも有名)。
6
2016/7/9
旋光分散(ORD)
波長(λ1、λ2)に対する
旋光度(又は比旋光度)のプロット
旋光分散(ORD)
単純曲線
異常分散
(単調増加 or 単調減少)
(コットン効果)
吸収帯前後で
正/負のバンド
吸収帯無し
吸収帯有り
7
円二色性(CD)
2016/7/9
不斉中心近傍の発色団の吸収帯
UV
λmax
λmax
左右円偏光に対する吸光係数の差
円二色性(CD) (正負あり)
CD
ORD
負の
正の
コットン効果
コットン効果
紫外可視吸収帯有り
8
円二色性(CD):応用
蛋白質
2016/7/9
核酸
構造研究
出典:浜口浩三、武貞啓子 著 生物化学実験法6「蛋白質の旋光性」学会出版センター
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演習
2016/7/9
人生が充実している人と、そうでない人は、何が一番ことなるので
しょうか?
宿題
(予習) X線を用いた薬剤化合物の解析にはどのような方法がある
か答えなさい。またその方法で何が解るかについても説明しなさい。
10
2016/7/9
X線分析法
X線吸収分光法 (XANES, EXAFS)
原子によるX線吸収を観測する分光法
蛍光X線分光法
原子が発する蛍光X線 (低エネルギー(=
する分光法
波長)) を観測
X線結晶構造解析
X線回折を利用して、分子の
造ではない) を決定する手法
構造 (化学構
粉末X線回折法
結晶
を検出する手法。X線回折を利用して
結晶格子の違い (結晶相) を評価する手法。
11
X線分析法
2016/7/9
X線吸収分光法 (XANES, EXAFS)
原子によるX線吸収を観測する分光法
蛍光X線分光法
原子が発する蛍光X線 (低エネルギー(= 長長 波長)) を観測
する分光法
X線結晶構造解析
X線回折を利用して、分子の
造ではない) を決定する手法
三次元構造 (化学構
三次元
粉末X線回折法
結晶
多形 を検出する手法。X線回折を利用して
多形
結晶格子の違い (結晶相) を評価する手法。
12
2016/7/9
X線分析法
X線吸収分光法 (XANES, EXAFS)
原子によるX線吸収を観測する分光法
蛍光X線分光法
原子が発する蛍光X線 (低エネルギー(= 長 波長)) を観測
する分光法
X線結晶構造解析
X線回折を利用して、分子の
造ではない) を決定する手法
三次元
構造 (化学構
粉末X線回折法
結晶
多形
を検出する手法。X線回折を利用して
結晶格子の違い (結晶相) を評価する手法。
13
X線回折とは
2016/7/9
波の回折(波の干渉):強め合う場合(位相がそろっている場合)
+
14
X線回折とは
2016/7/9
波の回折(波の干渉):弱め合う場合(逆位相の場合)
+
15
X線回折とは
2016/7/9
X線回折はちょうど良い角度のときだけ起こる
出典:イメージから学ぶ構造解析法(第2版)定金豊 著、京都廣川書店
16
X線回折とは
2016/7/9
波の回折(波の干渉):強め合う場合
θ
θ
17
X線回折とは
2016/7/9
波の回折(波の干渉):強め合う場合
θ
θ
θ
1波長のずれ
2波長のずれ
3波長のずれ
18
X線回折とは
2016/7/9
波の回折(波の干渉):強め合う場合
θ
d
θ
θ
1波長のずれ
d
= d sinθ
面間隔 d
19
X線回折とは
波の回折(波の干渉):強め合う場合
θ
d
d
面間隔 d
2016/7/9
2d sinθ = nλ
θ
θ
波長×nのずれ
+ = 2d sinθ
= nλ
20
2016/7/9
X線回折とは
波の回折(波の干渉):強め合う場合
2d sinθ = nλ
nλ
d=
2sinθ
θ
d
d
θ
θ
面間隔d(分解能)
は角度θの関数
d = f(θ)
面間隔 d
= 分解能
21
X線回折とは
入射X線と回折
X線のなす角度
2016/7/9
回折X線
回折X線
2θ
入射X線
面間隔
22
X線分析法
2016/7/9
X線吸収分光法 (XANES, EXAFS)
原子によるX線吸収を観測する分光法
蛍光X線分光法
原子が発する蛍光X線 (低エネルギー(= 長波長)) を観測
する分光法
X線結晶構造解析
X線回折を利用して、分子の三次元構造 (化学構造では
ない) を決定する手法
粉末X線回折法
結晶多形を検出する手法。X線回折を利用して結晶格子
の違い (結晶相) を評価する手法。
23
X線結晶構造解析
2016/7/9
回折点 格子状に並んでいる
(厳密には逆空間中)
格子点 (h, k, l) で
各回折点を指定できる
各回折点は固有の強度を有している
X線回折データ
格子点 (h, k, l) の 回折(X線)強度
逆フーリエ変換(コンピュータによる計算)
電子密度
電子密度への原子の割当
= 三次元構造の決定
24
X線の散乱
X線を散乱させる本体:
2016/7/9
電子
散乱X線は電子(電子密度)
の情報を持っている。
入射X線
e−
散乱X線
散乱X線 = f(電子密度)
y = f(x) yはxの関数の意
25
2016/7/9
X線の散乱
X線回折
散乱X線の干渉
X線を散乱させる本体:
入射X線
e−
入射X線
e−
入射X線
e−
電子
y = f(x) yはxの関数の意
Σ(散乱X線) 散乱X線を
足し合わせ
るの意
散乱X線
回折X線
散乱X線
散乱X線
散乱X線 = f(電子密度)
回折X線 = Σ(散乱X線)
回折X線 = f1(電子密度)
即ち、 電子密度 = f2 (回折X線)
26
X線結晶構造解析
2016/7/9
回折点 格子状に並んでいる
(厳密には逆空間中)
格子点 (h, k, l) で
各回折点を指定できる
各回折点は固有の強度を有している
X線回折データ
格子点 (h, k, l) の 回折(X線)強度
逆フーリエ変換(コンピュータによる計算)
電子密度
一次データ
電子密度への原子の割当
= 三次元構造の決定 (二次データ)
27
X線分析法
2016/7/9
X線吸収分光法 (XANES, EXAFS)
原子によるX線吸収を観測する分光法
蛍光X線分光法
原子が発する蛍光X線 (低エネルギー(= 長波長)) を観測
する分光法
X線結晶構造解析
X線回折を利用して、分子の三次元構造 (化学構造では
ない) を決定する手法
粉末X線回折法
結晶多形を検出する手法。X線回折を利用して結晶格子
の違い (結晶相) を評価する手法。
28
結晶多形 (結晶相) とは
2016/7/9
同一分子が結晶内で、異なる配置で並んだ結晶を作る現象
結晶A
結晶B
結晶相の異なる結晶では、結晶(即ち薬物)の
溶解速度が異なる!!!
バイオアベーラビリティ (腸管吸収速度等) に違いがでる!!!
薬の化合物の重要な規格の一つ
29
粉末X線回折
2016/7/9
2θ
粉末微結晶
(多数)
出典: Wikipedia
360° あらゆる方向に回折
回折点が
円周上にならぶ
元を正せば、単結晶の回折点
θ
d
面間隔 d
d
θ
nλ
面間隔 d の情報 d =
2sinθ
結晶格子の情報
結晶多形の確認
30
2016/7/9
結晶多形とは
同一分子が結晶内で、異なる配置で並んだ結晶を作る現象
結晶A
単位格子
d
面間隔 d が変化
結晶B
結晶格子が変化
nλ
d=
2sinθ
単位格子
d
角度θが変化
粉末X線の回折パターンの変化
31
2016/7/9
演習
X線が結晶の格子面に対して下図のように角度θで入射し、角
度θで散乱(反射)している(前提条件)。
この時、角度 a, b が a = θ, b = 2θとなることを証明しなさい。
θ
d
面間隔
θ
a
d
b
d
32
2016/7/9
演習
角度 a, b が a = θ, b = 2θとなることを証明しなさい。
θとaに挟まれた角をcと
すると
a + c = 90° eq.1
θ
θ + c = 90° eq.2
d
a
θ
c
eq.1とeq.2の差をとると
a + c = 90°
−) θ + c = 90°
d
b
d
a − θ = 0°
即ち、 a = θ
33
2016/7/9
演習
角度 a, b が a = θ, b = 2θとなることを証明しなさい。
θ
a
d
d
b = θ + θ = 2θ
d
θ
θ
b
θ
θ
34
宿題
2016/7/9
以下の文章から読み取れることを書き出しなさい。
例)A氏が軽井沢でゴルフをする時はいつも、40人近い長野
県警の警察官が警護に当たるのが常だった。
16歳の少年が郷里の新潟県から出稼ぎに上京したのは1934年
(昭和9年)のことだった。
余裕があれば以下の課題もやってみて下さい。
「定性(分析)」とはどのような分析かを説明しなさい(この
言葉の辞書の編集者になった気持ちで)。
35
2016/7/9
36
X線回折とは
2016/7/9
波の回折(波の干渉):強め合う場合
37
X線回折とは
2016/7/9
波の回折(波の干渉):強め合う場合
38