『当面の金利為替の相場見通し』 ~円金利為替動向~ 2006年9月 みずほコーポレート銀行 ALM部香港資金室 最近のドル円相場推移 ・明確な方向感がない中で、ドル/円は堅調に推 移。ドルが強いというよりも、クロス円が堅調なこ とも含めた円売りによるものという見方も。 今年に入り、米国の追加利上げ 観測再燃、後退に伴い上下。 G7財務相・中央銀行総裁会議で世界的不均衡是 正がテーマとされたことや、米国の利上げ休止観 測の拡がりなどからドルが急落。 ・リスク回避姿勢が強まり、エマージング、 コモディティから資金を引き揚げ、ドルに回 帰 す る 動 き が 強 ま る 。 (資料)Bloomberg -2- -3- 06/06/19 06/03/19 05/12/19 05/09/19 05/06/19 05/03/19 04/12/19 04/09/19 04/06/19 04/03/19 03/12/19 03/09/19 03/06/19 115 03/03/19 02/12/19 02/09/19 02/06/19 02/03/19 01/12/19 01/09/19 為替の現状ードル実質実効為替レート ドル実質実効為替レート(⇒ドルの総合力) 現状はドル安の領域 <ドル実質実効為替レートの推移> 1973年=100 ド ル実質実効為替レ ー ト 105 95 85 75 (資料)Bloombergよりみずほ作成 09 /0 1 12 /01 /0 1 03 /01 /0 1 06 /02 /0 1 09 /02 /0 1 12 /02 /0 1 03 /02 /0 1 06 /03 /0 1 09 /03 /0 1 12 /03 /0 1 03 /03 /0 1 06 /04 /0 1 09 /04 /0 1 12 /04 /0 1 03 /04 /0 1 06 /05 /0 1 09 /05 /0 1 12 /05 /0 1 03 /05 /0 1 06 /06 /0 1 /0 6 為替の現状ー円実質実効為替レート 円実質実効為替レート(⇒円の総合力) 金利差を反映し円が安い状態が継続中。 <円実質実効為替レートの推移> 1973年=100 円実質実効為替レ ー ト 130 125 120 115 110 105 100 (資料)Bloombergよりみずほ作成 -4- 205 195 -5- 06/04/03 06/05/03 06/06/03 06/07/03 06/08/03 06/09/03 06/04/03 06/05/03 06/06/03 06/07/03 06/08/03 06/09/03 05/12/03 05/11/03 05/10/03 05/09/03 06/03/03 75 06/02/03 185 06/03/03 80 06/02/03 85 06/01/03 AUD/JPY 06/01/03 90 05/12/03 YEN/AUD 05/11/03 215 05/08/03 YEN/EUR 05/10/03 95 05/09/03 225 05/07/03 130 05/08/03 100 05/06/03 135 05/07/03 105 05/05/03 140 05/06/03 110 05/04/03 145 05/05/03 115 05/03/03 150 05/04/03 120 05/02/03 155 05/03/03 GBP/JPY 05/01/03 125 05/02/03 06/09/03 06/08/03 06/07/03 06/06/03 06/05/03 06/04/03 06/03/03 06/02/03 06/01/03 05/12/03 05/11/03 USD/JPY 05/01/03 06/09/03 06/08/03 06/07/03 06/06/03 06/05/03 06/04/03 06/03/03 06/02/03 06/01/03 05/12/03 05/11/03 YEN/GBP 05/10/03 05/09/03 05/08/03 05/07/03 05/06/03 05/05/03 05/04/03 05/03/03 05/02/03 05/01/03 YEN/USD 05/10/03 05/09/03 05/08/03 05/07/03 05/06/03 05/05/03 05/04/03 05/03/03 05/02/03 05/01/03 為替の現状ー円安進行の現実 EUR/JPY (資料)Bloombergよりみずほ作成 為替の現状ー投機筋のポジションの動向(~9/12) (億円) 6,000 主要7通貨によるドルの合成ポジション(下図中 折れ線)は9/15のG7にかけてドル売り度合いが 急速に縮小した。 (円) 108 4,000 110 2,000 0 112 -2,000 114 -4,000 円のネット売り持ち高は8月終盤に過去最大を記 録、一端縮小しかけたものの9/15 G7にかけ再 び拡大。過去最大水準を更新している。 -6,000 116 -8,000 118 -10,000 ↓ 円の売り持ち、円安ドル高 -12,000 -14,000 05/10/4 (億ドル) 300 250 円 スイス ユーロ 豪ドル メキシコ 合計 ポンド カナダ 120 100 150 80 100 q 0 06/3/21 06/5/16 06/7/11 06/9/5 (ドル) 1.30 ユーロの買い持ち、ユーロ高ドル安 ↑ 1.28 1.26 60 1.24 40 1.22 20 -50 -150 05/11/29 06/1/24 06/3/21 06/5/16 06/7/11 1.20 0 ↓ ドル買い -100 -200 05/10/4 06/1/24 (億ユーロ) 140 各通貨買い ドル売り ↑ 200 50 05/11/29 120 06/9/5 -6- -40 05/10/4 1.18 ↓ ユーロ の売り 持ち、 ユーロ 安ド ル高 -20 1.16 05/11/29 06/1/24 06/3/21 06/5/16 06/7/11 06/9/5 為替の現状ーG7声明(2006年9月21日) 9月15日 シンガポールG7財務相・中央銀行総裁会議の共同声明 為替相場に関わる部分は前回(4月21日ワシントン)と同じ 我々は、為替レートは経済ファンダメンタルズを反映すべきとの考え方を再確認した。 為替レートの過度の変動や無秩序な動きは、経済成長にとって望ましくない。我々は、 引き続き為替市場をよく注視し、適切に協力する。多額の経常収支黒字を有する新興 市場エコノミー、特に中国の為替レートの一層の柔軟性が、必要な調整が進むために は望ましい。 We reaffirm that exchange rates should reflect economic fundamentals. Excess volatility and disorderly movements in exchange rates are undesirable for economic growth. We continue to monitor exchange markets closely and cooperate as appropriate. Greater exchange rate flexibility is desirable in emerging economies with large current account surpluses, especially China, for necessary adjustments to occur. -7- 円相場を見る上のポイント 円相場を見るうえでのポイント 米国の金利動向 - 追加利上げ観測 日本のファンダメンタルズと金融政策 日本の景気回復に伴いリスク許容量の高まった投資家の資金が外向きのフローに。 世界的不均衡の是正に向けた動き 7月ゼロ金利解除実施。 2006年8月のCPIショックをうけて早期利上げ観測後退、金利低下。但し日銀は特に 問題視せず。 円をめぐる資金フロー - 投資家の投資動向 8月FOMCでは利上げ見送り。今後は依然景気減速の広がり具合とインフレ動向次第。 利上げ再開か、来年以降の利下げが具体化するかは依然微妙。 財務相・中央銀行総裁は足もとの為替相場水準を変えようとしてはいないが高い問題 意識。 地政学的リスクの高まり レバノン情勢・イラン核問題・北朝鮮ミサイル問題。 -8- ⇒市場は9月以降の利上げについても疑心暗鬼。 -9- 8月についにこれまで小刻みに続けてきた利上げを停止(425bp、17度)。 06/07/01 6.00 06/01/01 7.00 05/07/01 05/01/01 04/07/01 04/01/01 03/07/01 03/01/01 02/07/01 02/01/01 01/07/01 01/01/01 % 00/07/01 00/01/01 99/07/01 99/01/01 98/07/01 98/01/01 97/07/01 97/01/01 96/07/01 96/01/01 米国金利動向(1) - FF金利推移 FF Target 5.25% (6/29より) 5.00 4.00 3.00 2.00 1.00 0.00 (資料)Bloombergよりみずほ作成 米国金利動向(2) - ゆれる金利見通し 9月20日 FOMC 声明文 ⇒ インフレ・リスク警戒しつつも、景気後退リスクにも言及 <声明文 骨子> ・FF金利を5.25%に据え置くことを決定 ・経済成長の鈍化は続いているようであり経済成長が年初のかなり強いペースから鈍化してきており、それには住宅市 場の冷え込みが一部反映されている。 ・コア・インフレの数値は高まってきており、高水準の資源稼動率およびエネルギーや他の商品価格はインフレ圧力を持 続させる可能性がある。しかしながら、エネルギー価格によるインフレ押上げ効果の弱まり、インフレ期待の抑制や金融 政策の累積効果と総需要を抑制する他の要因を反映し、インフレ圧力は時間とともに緩和する可能性が高いとみられる。 ・しかしながら、委員会は多少のインフレ・リスクが残ると判断している。こうしたリスクに対処するために必要となるかもし れない追加的な引き締め策の規模とタイミングは、今後の情報に基づくインフレと経済成長の双方の見通しの展開に左 右されるだろう 8月に続き、9月も追加利上げ休止するも引き締めバイアスは維持 ・景気については減速傾向継続との判断。 ⇒住宅市場の冷え込みを明確に指摘する一方で、過去の金融政策の効果とエネルギー価格上昇が景気抑制要因 とする記述は削除。 ・インフレリスクに言及はしているものの従来に比べトーンは弱まった。 ⇒エネルギー価格は当面インフレ圧力を加えるリスクはあるものの将来的にその影響は弱まる。 ・今後の金融政策は引き続き今後の経済指標次第 ⇒内容に特段大きな変更はなく追加的な引き締め策が必要となる可能性は引き続き残存するが、市場関係者の見方は大 きく分かれている状況。今後の経済指標次第とする中で、ここ最近の米経済指標が弱いことから、引き締め再開のタイミ ングと規模については徐々に後ずれし、政策金利のピーク水準についても引き下げる予想が出始めている状況。 ・ヘッジファンド破綻に関する噂・資金フローの変化が思わぬ金利低下をもたらす可能性も。 -10- 日本のファンダメンタルズ(1)JGB 弱いGDP、CPIを受け、上昇基調が一服。 (資料)Bloomberg -11- 日本のファンダメンタルズ(2)GDP 4-6月期-実質GDP ‘06年4-6月期実質GDP成長率(9/11 2次速報)は、前期比+0.2%(年率+1.0%)と減速。 (’06年1-3月期の実質成長率 前期比+0.8%(年率+3.3%))。 1%後半と言われている潜在成長率を下回ることに。 しかし、需要項目別にみると、個人消費は前期比+0.5%(前期比+0.3%)、設備投資+3.7%(同比+0.4%)と伸びが前期より加速しており、国内民 間需要中心の自律的回復局面は継続。 輸出が前期比+0.9%に鈍化(前期+2.2%)し、輸入の伸びを下回っていることは懸念材料。 GDPでデフレーターは前年比△0.8%と前期△1.2%からマイナス幅が縮小。 需給ギャップは、+0.3%と‘05年10-12期から3・四半期連続で需要超過の状態が継続。⇒物価上昇の環境に GDPギャップ (兆円) GDP伸び率(前期比) 590 2.0 需給ギャップ(右目盛) 570 実質GDP(左目盛) 1.5 実質GDP前期比 550 7% 内閣府は4-6月期GDPギャッ プを+0.3%(1-3期 +0.5%)と発表(9/13) (予測) 6% 5% 4% 3% 潜在GDP(左目盛) 2% 1.0 530 1% 0.5 0% 510 ▲ 1% Jun-06 Oct-05 Feb-06 Jun-05 Oct-04 Feb-05 Jun-04 Oct-03 Feb-04 Jun-03 Oct-02 Feb-03 Jun-02 Oct-01 Feb-02 Jun-01 Oct-00 Feb-01 Jun-00 Oct-99 Feb-00 Jun-99 Oct-98 Feb-99 Jun-98 Oct-97 Feb-98 Jun-97 Oct-96 Feb-97 Jun-96 Oct-95 Feb-96 Jun-95 Oct-94 Feb-95 -0.5 Jun-94 0.0 ▲ 2% 490 ▲ 3% ▲ 4% 470 ▲ 5% -1.0 ▲ 6% 450 -1.5 ▲ 7% 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 (注)みずほ総合研究所推計 (資料)内閣府、経済産業省、総務省ほか -2.0 -12- 05 06 07 08 日本のファンダメンタルズ(3)CPI 8/25に発表された7月の消費者物価指数(全国 除く生鮮食品)は、前年同月比+0.2%の上昇。指数基準改定の 影響もあり、予想比弱い結果に。追って発表された、過去のCPIの新基準による換算値も弱い数字で推移。 足許の利上げ観測後退から、金利は総じて低下。中長期ゾーンの金利は、‘06/3の量的緩和解除時のレベルま で低下。 基準 05/10 06/2 06/3 06/4 06/5 06/6 06/7 旧基準 0.0 +0.5 +0.5 +0.5 +0.6 +0.6 ― 新基準 0.0 0.0 +0.1 ▲0.1 0.0 +0.2 +0.2 4.0% 【 修正前】 全国消費者物価指数 国内企業物価指数前年比 全国消費者物価指数( 除く生鮮) 前年比 3.0% 2.0% 1.0% 0.0% -1.0% -2.0% -3.0% 00/1 00/7 01/1 01/7 02/1 02/7 03/1 03/7 04/1 04/7 05/1 05/7 06/1 06/7 (資料)Bloombergよりみずほ作成 -13- 日本の金融政策ーゼロ金利解除について(1) 2006年3月9日、日銀は「新たな金融政策運営の枠組みの導入について」を発表。2001 年3月19日以来継続されていた量的緩和政策を解除。 そして2006年7月14日、日銀金融政策決定会合は「金融市場調節方針の変更について」 を発表しゼロ金利政策を解除、伝統的な「金利操作政策」へ回帰。要旨は以下の通り。 1. 2. 3. 4. 無担保コールレート(オーバーナイトもの)を0.25%前後で推移するように促す。 補完的貸付については「基準貸付利率」を0.4%とし、利用日数に関して上限を設けない 臨時措置を当面継続する。 長期国債の買い入れについては、先行きの日本銀行の資産・負債を踏まえつつ、当面は これまでと同じ金額、頻度で実施していく。 政策金利水準の調整については、経済・物価情勢の変化に応じて徐々に行う。極めて低 い金利水準による緩和的な金融環境が当面維持される可能性が高い。 -14- 日本の金融政策ーゼロ金利解除について(2) 「金融の超緩和が企業行動を過度に積極化させるリスクの顕在化を抑える」目的 6月の日銀短観の企業設備投資計画の上ブレが決定打。 しかし、過度に長期金利が上昇することも同様に回避したい意向。 福井総裁(7/14定例記者会見) 「前回の量的緩和に終止符を打った措置、今回のゼロ金利解除というふうにステップを慎重に踏んできているが、 (中略)いわゆる連続利上げを意図しているということではない」 「あくまで今後の経済・物価情勢を丹念に検討しながら、金利水準の調整はゆっくりと進めていくということだ」 政府は日銀に対して、①ゼロ金利解除後の緩和的金融環境の維持 ②連続利上げを否定するメッセージ ③長期国債買い入れの維持 を求めている。 年度内にもう一回の利上げあるか? 今後の設備投資関連指標の動き、日銀政策委員の発言に要注意 -15- 日本の金融政策ー今後の政策の行方 景気 金融政策&短期金利 06年度は上期において民間最終需要の伸びによる自律回復局面が続くものの、下期以降は米国 経済の減速に伴い成長率は一旦鈍化。 07年度には人件費増等から成長は鈍化。 08年度には消費税の引き上げ(→7%)の影響が見込まれる。 実質GDP成長率は、06年度+2.7%、07年度+1.7%を見込む。 今次ゼロ金利解除後、影響を注視しながら、時間をかけて金融政策を中立スタンス(誘導水準で2 ~3%程度のイメージか?)に戻すと見られる。 次回利上げは1-3月を見込む。 長期金利(10年国債) 日本の循環的な景気動向、デフレからの脱却、金融政策、株価をにらみながら, 07年度下期2.30%程度を目指した緩やかな上昇を見る向きもあるが、欧米長期債券に対する底堅 い需要、商品市況の低下も長期債を目先下支えする可能性も。 政府による長期金利上昇抑制スタンスを背景に、金利上昇ペースは緩やかなものにとどまり、イー ルドカーブはフラット化傾向 -16- 円をめぐる資金フロー 銀行の国際与信取引に関するBISの 分析によると、昨年末にかけて円キャ リートレードの拡大が示唆される。 円貨貸出の残高(図中折れ線)は 6,400億ドル強。2004年3月末以 降で1,610億ドル増加。 ー円キャリートレードの動向 (10億ドル) 300 円貨債権残高の推移 ユーロ圏(ネット) 英国(ネット) 日本(ネット) 全体(グロス、右目盛り) 250 200 (10億ドル) 800 700 600 150 100 500 50 400 0 300 -50 -100 200 01/3 01/9 02/3 02/9 03/3 03/9 04/3 04/9 05/3 05/9 今年に入り円キャリートレードが縮小 に転じた可能性も。 ゼロ金利解除→円金利引上げの 思惑に一時縮小? 早期利上げ観測の後退とともに 足元では再びキャリートレード拡 大との見方も。 (資料)BIS Quarterly Review, June 2006 (兆円) 26 オフショア勘定残高(円貨建て、対非居住者)と為替相場 24 120 22 ドル/円 115 20 110 18 105 16 14 100 03/1 -17- (円) 125 03/7 04/1 04/7 05/1 05/7 06/1 円をめぐる資金フロー 2005年末の投資信託(公募)の純資産 残高は前年比14.4兆円増加。そのうち 外貨建て資産の増加が7.4兆円を占め る。 販売チャネルの拡大、高金利選好 を背景にした動き。 米ドルやユーロに巨額の資本が向 かったが、投資比率の変化のうえ ではカナダドル、豪ドル、インドル ピーの高まりが目立つ。 投資信託の対外証券投資(下図) に最近では頭打ち感も。 ー投資信託の対外証券投資の動向 (兆円) 15 投資信託(契約型公募投資信託)純資産残高 増加額の推移 外貨資産 円資産 合計(前年比) 10 7.4 5 6.9 0 -5 -10 -15 95 96 97 98 99 00 (兆円、直近6か月分の年率) 10 01 02 03 中長期債 株式 04 05 04 05 合計 8 投資信託による対外証券投資 6 4 2 0 -2 -4 00 -18- 01 02 03 06 円をめぐる資金フロー 本邦家計部門の金融資産構成( 2006年3月末) 金額(兆円) 総資産 外貨性 1,502.2 46.5 ~ 33.7 -家計部門の金融資産の構成 本邦家計部門の金融資産構成( 2006年6月末) 構成比(%) 金額(兆円) 100.0 総資産 3.1 ~ 2.2 外貨性 構成比(%) 1,499.3 100.0 48.4 ~ 34.7 3.2 ~ 2.3 外貨預金 4.6 0.3 外貨預金 4.6 0.3 対外証券投資 7.0 0.5 対外証券投資 6.9 0.5 34.9 ~ 22.2 2.3 ~ 1.5 投資信託 1,455.7 ~ 1,468.4 96.9 ~ 95.6 投資信託 円貨性 現預金(外貨預金を除く) 国債等 株式・出資金 投資信託(外貨部分を除く) 保険・年金準備金 預け金など 765.9 51.0 41.4 2.8 174.3 11.6 20.0 ~ 32.8 現預金(外貨預金を除く) 国債等 株式・出資金 1.3 ~ 2.2 394.1 26.2 60.0 4.0 円貨性 投資信託(外貨部分を除く) 保険・年金準備金 預け金など 37.0 ~ 23.3 2.5 ~ 1.6 1,450.9 ~ 1,464.6 96.8 ~ 95.5 769.6 51.3 41.5 2.8 163.6 10.9 18.8 ~ 32.5 1.3 ~ 2.2 396.1 26.4 61.3 4.1 米国家計部門の金融資産構成(2006年3月末) 本邦家計部門は、金融資産における定期性預 金をはじめとする円預金の比率が高い点に特 徴。 外貨性資産の比率は3%に満たない。 「貯蓄」・「預金」から「投資」への流れ・意識 変革が定着するか。 金額(10億ドル) 総資産 35,520.4 100.0 66.9 0.2 854.2 2.4 投資信託 4,537.4 12.8 預金、MMF (外貨預金を除く ) 6,953.6 19.6 国債、地方債等 2,251.1 6.3 株式・出資金 5,684.5 16.0 12,205.4 34.4 2,967.3 8.4 外貨預金 社債・外債 保険・年金準備金 預け金など -19- 構成比(%) 円をめぐる資金フロー ー本邦機関投資家の対外証券投資 2006年の機関投資家(生命保険+信託勘定)の対外証券投資(短期証券を除く)はここ数 年でもっともスローな出足。緩やかな買い越しとなっている。 (兆円) 9 生命保険+信託勘定による対外証券投資(4月以降の累積額) 2002年 8 2001年 7 6 2003年 5 2004年 4 2005年 3 2 2000年 2006年 1 0 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 -20- 3月 日米金利差と為替相場 05年1月~06年4月をとると0.93を示すが、最近は相関性が崩れてきている ただ、依然大きいドル・円の金利差がドルを下支えしているといえる。 <05/1~06/9まで> YEN/USD 122 % 5.5 120 118 5 116 114 4.5 112 110 4 108 USD/YEN 106 3.5 日米2年債利回り 差 104 06/09/03 06/08/03 06/07/03 06/06/03 06/05/03 06/04/03 06/03/03 06/02/03 06/01/03 05/12/03 05/11/03 05/10/03 05/09/03 05/08/03 05/07/03 05/06/03 05/05/03 05/04/03 3 05/03/03 102 05/02/03 2005年のドル円為替相場は、米利上げ継続見通しを背景に一貫してドルが堅 調に推移。 しかし、最近は金利差と為替相場の相関は安定せず。 05/01/03 (資料)Bloombergよりみずほ作成 -21- 不均衡問題①ー米国経常収支 経常赤字は過去最高水準 昨年10~12月期の経常赤字額は2,231億ドル、 名目GDPに対する比率は7.0%でいずれも過去 最大。 2006年1~3月期に若干の改善を見せる(2.132 億ドル)も、4~6月期は再び赤字拡大。(2,184億 ドル) 昨年昨年7~9月期の縮小(GDP比5.9%)はハリ ケーン被害に対する保険金、義援金の受け取り 増によるところ大。 (% ) 2 うち投資収益収支 ↓ 0 部門別資金過不足の対名目GDP比率 80 82 84 86 88 90 92 94 米国証券への投資 (10億ドル) 120 米経常収支の推移(対名目GD P比) 1 (%) 7 6 5 4 3 2 1 0 -1 -2 -3 -4 -5 -6 -7 -8 -9 96 98 00 民間企業 家計 政府 対外国 02 04 05/1Q Q3 06/1Q 米国からの証券投資 ネット 100 80 -1 60 -2 -3 40 ↑ うち財・サービス -4 20 -5 0 -6 -20 -7 -40 -8 76 78 80 82 84 86 88 90 92 94 96 98 00 02 04 06 -22- 03/1 03/7 04/1 04/7 05/1 05/7 06/1 06/7 不均衡問題②-米国貿易収支 貿易収支の悪化傾向も大きな問題 2006年初めには一旦の改善が見られるも足元では再び赤字拡大。 米国貿易収支 bio$ 0.00 -10.00 -20.00 -30.00 -40.00 -50.00 -60.00 01/01/06 01/01/05 01/01/04 01/01/03 01/01/02 01/01/01 01/01/00 01/01/99 01/01/98 01/01/97 01/01/96 01/01/95 01/01/94 01/01/93 01/01/92 -70.00 (資料)Bloombergよりみずほ作成 -23- 不均衡問題③-米国財政収支 財政収支も大幅赤字が継続 足元では若干の改善が見られるも依然として赤字額は巨額 bio$ 300.00 米国財政収支残高 200.00 100.00 0.00 -100.00 -200.00 -300.00 -400.00 19 56 19 59 19 62 19 65 19 68 19 71 19 74 19 77 19 80 19 83 19 86 19 89 19 92 19 95 19 98 20 01 20 04 -500.00 (資料)Bloombergよりみずほ作成 -24- 地政学リスクの高まり イラン核開発問題 核開発の継続を主張。解決の目処立たず。 →米国を中心関与並びに緊張の高まりはドル安要因。但し、直近米欧からは平和的利 用を認める等、対話継続に向けたシグナルが。 北朝鮮ミサイル問題 6カ国協議の再開は予断を許さず。 →円安(ドル高)要因 イスラエルがレバノン侵攻 一旦停戦合意も、抜本的な解決の道筋は立たず依然注視要。 ローマ法王発言に対するイスラム社会の反応等、底流として依然不安定な世界情勢。 -25- 資料作成協力 : みずほ総合研究所 / 国際為替部 / 市場営業部 当レポートは、信頼できると判断した情報に基づいて作成されていますが、その正確性、完全性 を全面的に保証するものではありません。 当レポ-トは、投資判断の参考となる情報の提供を目的として作成したものであり、特定の投資 戦略を勧誘するものではありません。 取引・投資に関する最終決定は、お客様御自身の判断でなさるようにお願い申し上げます。 貴社におかれましては、断りなく本件関係者以外の方に本レポートの内容を開示又は提示、もし くはそのコピーを交付することはご遠慮下さいますよう、お願い申し上げます。 -26-
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