「同一ジャーナルに掲載されたオープンアクセス論文と非オープンアクセス

Stevan Harnad, Tim Brody
「同一ジャーナルに掲載された
オープンアクセス論文と
非オープンアクセス論文の
インパクトを比較する」
HUSCAPに関する勉強会--2007.05.16
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「同一ジャーナルに掲載された
オープンアクセス論文と
非オープンアクセス論文の
インパクトを比較する」



原題: Comparing the Impact of Open
Access(OA)vs. Non-OA Articles in the
Same Journals
Stevan Harnad, Tim Brody著
D-Lib Magazine, v. 10, no. 6, June 2004に
掲載
HUSCAPに関する勉強会--2007.05.16
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オープンアクセス雑誌の
インパクトファクター

従来の雑誌とオープンアクセス(以下、OA)
雑誌は、同一の引用インパクトファクター
を有している
--ISI社, 2004年
ただしこれは、ISI社で索引化している雑誌全体
でわずか2%のOA雑誌を、残りの98%の非OA雑
誌と比較したもの。

同一の(非OA)雑誌に掲載されているOA
論文と非OA論文の個々の引用回数を比較
する必要がある
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セルフアーカイブ論文の優位性

著者がOAにした論文を支持する劇的な優位
性が存在する
--Lawrence, 2001/ Kurtz, 2004 / Brody et al., 2004

コンピュータ科学、宇宙科学、物理学分野
で分析完了

その他の学問分野については分析中
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物理学分野
の例
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OAの今後の展望(1)


自然科学分野では、出版から最初の3年間に
最大の効果が生じる
OAおよびOA論文の認知度が年毎に増加す
る
OA論文の引用回数の非OA論文の
引用回数に対する比はさらに高まる
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OAの今後の展望(2)

OAやセルフアーカイブのOA論文が増加




OAが持つインパクト上の優位性を示す証拠
が増加しているため
セルフアーカイブに対して公式に「グリー
ンライト」を与えている雑誌の数が増加し
ているため
雑誌のインパクトファクターも論文のイン
パクトが増加することの恩恵を受けるため
各誌は、OAとその研究や研究者に対する利
益を阻止したいわけではないことを示した
いため
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OAの利点

アクセスできれば引用するとは限らないが、
アクセスできなければ引用できない

他の方法では論文にアクセスできないユーザ
を取り込むことで、OAは論文の潜在ユーザ
数を劇的に増加させている
利用とインパクトの両方を
増加させることができるのはOAだけ
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「グリーン」とは

プレプリント、ポストプリントのどちらも
アーカイブ可能なもの

「グリーン」雑誌の比率は55%→83%
グリーン出版社の比率は42%→58%

(どちらも、2003年~2004年)
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RoMEOとは
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SHERPA のリソースのひとつ
Rights MEtadata for Open archivingの略

出版者の著作権についてのポリシーをリス
ト化して公開




Green publishers: allowing archiving of
both pre-prints and post-prints
Blue publishers:
allowing archiving of
post-prints but not pre-prints
Yellow publishers: allowing archiving of
pre-prints but not post-prints
White publishers: no archiving allowed
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Pre-print: 可
Post-print: 可
IEEEは
green publisher
Pre-print: 可
Post-print: 不可
IEICEは
yellow publisher
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RoMEO
の例
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大学が求められること
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研究成果に対するユーザのアクセスを最大
にすること=その研究のインパクトを最大
にすること
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出版された論文をすべてオープンアクセス
にするよう要求する必要がある
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