生体分子解析学 2016/7/8 機器分析 分光学 X線結晶構造解析 質量分析 熱分析 その他機器分析 1 蛍光スペクトル:応用 2016/7/8 1) 蛍光標識:タンパク質や核酸に蛍光プローブを結合させる 2) 細胞内物質のイメージング:蛍光標識タンパク質を用いて、タ ンパク質の細胞内局在等を調べる。 Cancer Letters, 2001, 171, 153. Eur. J. Physiol., 2015, 467, 389. 2 蛍光スペクトル:応用 2016/7/8 3) 蛍光共鳴エネルギー移動 (FRET):分子を二種類の蛍光プロー ブで標識し、蛍光のエネルギー移動効率から蛍光プローブ間 距離を見積もることが出来る手法 hν1 D hν2 hν1 D A 蛍光プローブ1 蛍光プローブ2 hν3 A 3 蛍光スペクトル:応用 2016/7/8 3) 蛍光共鳴エネルギー移動 (FRET):分子を二種類の蛍光プロー ブで標識し、蛍光のエネルギー移動効率から蛍光プローブ間 距離を見積もることが出来る手法 hν1 D hν1 hν2 D A hν3 蛍光プローブ1 蛍光プローブ2 蛍光プローブ1 A ν1 (ν ) 2 励起スペクトル 蛍光スペクトル ν3 蛍光プローブ2 励起スペクトル 蛍光プローブ1の蛍光スペクト ルと蛍光プローブ2の励起スペ クトルの波長に重なりがある時 に起こる 蛍光スペクトル 波長(λ)/nm 4 2016/7/8 旋光度:光(電磁波) 電磁波:電場と磁場が相互作用して空間を媒体なしに進む波動 y 0 電場成分(x-y平面) x z 5 光(電磁波):磁場成分 2016/7/8 電磁波:電場と磁場が相互作用して空間を媒体なしに進む波動 y 0 x z 6 光(電磁波):電場成分 2016/7/8 電磁波:電場と磁場が相互作用して空間を媒体なしに進む波動 y 0 電場成分(x-y平面) x z 7 光(電磁波):電場成分の波動 2016/7/8 電磁波:電場と磁場が相互作用して空間を媒体なしに進む波動 y 0 電場成分(x-y平面) x y z z 8 2016/7/8 電場成分と円偏光 電磁波:電場と磁場が相互作用して空間を媒体なしに進む波動 y 0 電場成分(x-y平面) y z x z 円偏光 9 2016/7/8 光(電磁波):平面偏光 自然光 電場成分(振動面) y 平面偏光 (直線偏光) y z z 10 2016/7/8 旋光度:光(電磁波) 平面偏光 (直線偏光) 電場成分(振動面) y 偏光子 (偏光フィルター) z 自然光 y z 11 2016/7/8 旋光性 平面偏光 (直線偏光) 電場成分(振動面) y 偏光面の回転 旋光性のある 化合物の溶液 z y z 旋光性:偏光面を回転させる性質 12 2016/7/8 旋光性 平面偏光 (直線偏光) 電場成分(振動面) 旋光性のある 化合物の溶液 y z 偏光面の回転 y z 右旋性(dextrorotatory): 光に向かって偏光面を右に回転させる性質 左旋性(levorotatory): 光に向かって偏光面を右に回転させる性質 d体、l体の名前の由来 13 旋光性を有する化合物 不斉炭素 (中心不斉) らせん不斉 2016/7/8 軸不斉 全て 鏡像異性体 を有する化合物 14 2016/7/8 旋光度(一般化学の定義) 平面偏光 (直線偏光) 電場成分(振動面) 旋光性のある 化合物の溶液 y y 旋光度 α z z l t 旋光度 α = [α]X lc α ∝ l(光路長) かつ α ∝ c(試料濃度) t [α]X: 比旋光度.光路長10 cm (1 dm)、試料濃度 (g/mL)、 波長x nm、における偏光面の回転角 波長:ナトリウムD線 (約589 nm)を一般的に用いる 15 2016/7/8 旋光度(日局16の定義) 平面偏光 (直線偏光) 電場成分(振動面) 旋光性のある 化合物の溶液 y y 旋光度 α z z l t 旋光度 α = (1/100)[α]X lc α ∝ l(光路長) かつ α ∝ c(試料濃度) t [α]X: 比旋光度.光路長 (mm)、試料濃度 (g/mL)、 波長x nm、における偏光面の回転角 波長:ナトリウムD線 (約589 nm)を一般的に用いる 16 2016/7/8 旋光度:物理背景 平面偏光 (直線偏光) 電場成分(振動面) 旋光性のある 化合物の溶液 y y z 旋光度 α z l 旋光性の生じる理由: 左円偏光と右円偏光に対する 屈折率 (nl, nd) の違い 屈折率 (nl, nd) : 波長によって異なる! 17 2016/7/8 比旋光度:鏡像異性体 α = [α]Xt lc 鏡像異性体 (2) (1) t t [α]D(1) = −[α]D(2) 鏡像異性体の比旋光度は、互いに逆向きで絶対値が等しい 鏡像異性体同士の濃度が等しい時→旋光度α = 0 18 2016/7/8 比旋光度:鏡像異性体 α = [α]Xt lc 鏡像異性体 (2) (1) t t [α]D(1) = −[α]D(2) 鏡像異性体の比旋光度は、互いに逆向きで絶対値が等しい 鏡像異性体同士の濃度が等しい時→旋光度α = 0 ラセミ体 19 2016/7/8 比旋光度:光学純度 α = [α]Xt lc 鏡像異性体 (2) (1) t t [α]D(1) = −[α]D(2) 鏡像異性体の比旋光度は、互いに逆向きで絶対値が等しい 比旋光度の観測値 光学純度(%) = ×100 純粋な鏡像異性体の比旋光度 20 演習 2016/7/8 1. 絶対配置R体のある化合物について、濃度3 g/mLで、かつ、 光路長5 cmのとき、旋光度が30°であった。この化合物の比旋 光度を求めなさい。 宿題 絶対配置R体の化合物の比旋光度が30°であった。この化合物の 濃度2 g/mLの溶液を光路長20 cmのセルに入れた時の旋光度を 求めなさい。 (予習) 成功している人と、そうでない人は、何が一番異なるので しょうか? 21 2016/7/8 22
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