Ⅴ施工(9.鉄筋工事) ①重要事項の解説 「9.鉄筋工事」で2回以上繰り返し出題のある重要項目(H8~H27)は、下記の通りである。 (1)ガス圧接継手 ※過去に選択肢問題として16回出題有 ・ガス圧接を行う場合、圧接部の膨らみの直径は、鉄筋径の1.4倍以上とし、片ぶくらみがないようにした。 ・ガス圧接継手の外観検査の結果、圧接面のずれが規定値を超えていたので、圧接部を切り取って再圧接した。 ・ガス圧接継手の外観検査の結果、明らかな折れ曲がりを生じて不合格となった圧接部は、再加熱して修正した。 ・SD345 の鉄筋のガス圧接継手の外観検査において、圧接部の膨らみの直径が鉄筋径の1.4倍に満たなかった ので、再加熱し、圧力を加えて所定の膨らみに修正した。 ・ふくらみの頂部からの圧接面のずれが鉄筋径の1/4を超える場合は、切り取って再圧接をする。 ・ガス圧接継手において、圧接作業当日に(社)日本圧接協会認定の鉄筋冷間直角切断機により鉄筋を切断 したところ、ばりが生じなかったので、圧接端面のグラインダー研削を行わなかった。 ・ガス圧接継手の超音波探傷試験は、1検査ロットに対し30か所とし、検査ロットから無作為に抜き取ることとした。 ・ガス圧接継手において、呼び径の差が7mmを超える場合は、圧接継手を設けてはならない。 表 不良圧接の補正方法 補正方法 不良状態 ふくらみの径が1.4倍に満たない場合 再加熱して圧接 ふくらみの長さが1.1倍に満たない場合 圧接部に著しい曲りを生じた場合 軸心のくい違いが1/5dを超えた場合 切り取って再圧接 圧接面のずれが1/4dを超えた場合 片ふくらみが1/5dを超えた場合 注)dは鉄筋の呼び名の数値 (2)かぶり厚さ ※過去に選択肢問題として10回出題有 ・帯筋とあばら筋の最外側から型枠の内側までの最短距離が、コンクリートの必要な最小かぶり厚さ以上とする。 ・基礎の鉄筋に対するコンクリートのかぶり厚さには、捨てコンクリートの厚さを算入しない。 ・柱の帯筋では、必要な最小かぶり厚さ30mmに施工誤差10mmを割り増したものをかぶり厚さとした。 (3)スペーサー ※過去に選択肢問題として6回出題有 ・はりに設置するバーサポート及びスペーサーはコンクリート製とし、1.5m程度の間隔で配置した。 ・スラブ筋の配筋におけるスペーサーの数量は、上端筋、下端筋それぞれ1.3個/㎡程度とした。 ・スペーサーの材質は、スラブ及び梁の底部では鋼製とし、柱、梁及び壁の側面ではプラスチック製とした。 (4)定着長さ ※過去に選択肢問題として6回出題有 ・コンクリート設計基準強度が27N/mm2の場合、SD345鉄筋の重ね継手をフックなしで呼び名の35倍以上とした。 ・異形鉄筋の定着長さは、フックなしで呼び名の数値の25倍以上、フック付きなら15倍以上とする。 ・SD345の鉄筋の重ね継手をフックなしとし、長きは呼び名に用いた数値の40倍とする。 ・D10のスパイラル筋の重ね継手の末端は、折曲げ90度の余長が12d以上なので、余長120mmとする。 (5)鉄筋相互のあき ※過去に選択肢問題として6回出題有 ・SD295A のD19を用いた「鉄筋相互のあき」は、粗骨材の最大寸法が20mmの場合、30mmとした。 ・径が同じ異形鉄筋の相互のあきは、「呼び名の数値の1.5倍」、「粗骨材の最大寸法の1.25倍」、「25mm」のうち、 最も大きい数値以上とする。 (6)冷間加工 ※過去に選択肢問題として3回出題有 ・鉄筋の折曲げは、冷間加工とした。 ・SD345のD29の鉄筋に180゜フックを設けるための折曲げ加工については、熱処理とせずに冷間加工とした。 (7)余長 ※過去に選択肢問題として3回出題有 ・片持スラブの上端筋の先端のフックは、SD295AのD16を用いる場合、折曲げ角度を90度とし、余長を4dとする。 ・スパイラル筋の重ね継手の末端については、折曲げ角度を135度とし、余長を6d(dは呼び名の数値)以上とした。 (8)スパイラル筋 ※過去に選択肢問題として2回出題有 ・柱頭及び柱脚におけるスパイラル筋は、フック付きとし、その末端の定着を1.5巻き以上の添え巻きとした。 (9)ガス圧接 ※過去に選択肢問題として2回出題有 ・手動ガス圧接技量資格種別2種の圧接技量資格者は、D29の手動ガス圧接ができる(D25以下なら1種で良い)。 (10)手動ガス圧接 ・SD345のD25とD29との継手は、手動ガス圧接とした。 ※過去に選択肢問題として2回出題有
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