№2016-53 特別勘定運用部 2016年6月27日号 先週のポイント 英国民投票を受けて大荒れの展開。英国の国民投票は開票前に残留派優位との楽観的な見方が強まり、リスク性資産を買い戻す動きが活発となったもの の、開票が進むにつれて離脱派が優勢となると相場はリスクオフに急転。開票結果が判明した6月24日の日経平均株価は前日比1286円安と歴代8位となる 下げ幅となり、ドル円も106円台後半から一時99円台まで円高が進むなど2000年以降、1日の値幅としては最大を記録した。 2016年3月末 日経平均株価(円) TOPIX(ポイント) NYダウ(ドル) S&P 500(ポイント) ナスダック総合指数(ポイント) ユーロストックス(ポイント) 上海総合指数(ポイント) 円/ドル(円) 円/ユーロ(円) ドル/ユーロ(ドル) WTI 原油先物(ドル/バレル) 5月31日 6月17日 6月24日 (年度始~) 2016年3月末比 (前月末~) 5月31日比 (前週末~) 6月17日比 16,758.67 1,347.20 17,685.09 2,059.74 4,869.85 321.54 3,003.92 17,234.98 1,379.80 17,787.20 2,096.96 4,948.06 327.18 2,916.62 15,599.66 1,250.83 17,675.16 2,071.22 4,800.34 305.59 2,885.11 14,952.02 1,204.48 17,400.75 2,037.41 4,707.98 299.47 2,854.29 -10.8% -10.6% -1.6% -1.1% -3.3% -6.9% -5.0% -13.2% -12.7% -2.2% -2.8% -4.9% -8.5% -2.1% -4.2% -3.7% -1.6% -1.6% -1.9% -2.0% -1.1% 112.57 128.11 1.1380 38.34 110.73 123.25 1.1131 49.10 104.16 117.47 1.1278 47.98 102.22 113.65 1.1118 47.64 -9.2% -11.3% -2.3% 24.3% -7.7% -7.8% -0.1% -3.0% -1.9% -3.3% -1.4% -0.7% -0.03 1.77 0.15 1.22 1.44 -0.11 1.85 0.14 1.36 1.47 -0.15 1.61 0.02 1.51 1.56 -0.17 1.56 -0.05 1.56 1.63 -0.07 -0.29 -0.19 0.20 0.16 -0.02 -0.05 -0.07 0.04 0.08 *金利は変化幅 日本10年国債(%) 米国10年国債(%) ドイツ10年国債(%) イタリア10年国債(%) スペイン10年国債(%) -0.14 -0.21 -0.20 0.34 0.20 *市場が休日の場合は前営業日の数値を記載しています。 (出所)Bloomberg 先週の市場動向(内外株式) 国内株式 下落 ・英国民投票結果を受けて株式 市場は急落となった。 ・木曜までは残留派優勢の世論 調査などを受けて、株価は概ね 堅調に推移した。 ・金曜日に開票結果が明らかに なると市場は売り一色となり、一 気に進む円高とともに日経平均 は15,000円を割り込む大幅安と なった。 東証33業種別騰落率 (上位) 1 海運業 2 小売業 3 鉱業 4 情報・通信業 5 卸売業 (下位) 1 ゴム製品 2 保険業 3 電気・ガス業 4 その他製品 5 非鉄金属 外国株式 下落 (米国)イエレンFRB議長の議会 証言も材料とならず、週を通じ て英国国民投票の世論調査に 一喜一憂する展開。週末には 英国のEU離脱決定を受け株価 は急落し、週間でも下落。 (中国)深センと香港市場の相 互取引の発表期待が相場を支 えるも、英国のEU離脱決定か ら株価は急落し、週間で下落。 -0.7% -1.9% -2.2% -2.3% -2.4% -7.4% -6.9% -6.9% -5.4% -5.4% S&P500業種別騰落率 (上位) 1 電気通信サービス 2 公益事業 3 エネルギー 4 生活必需品 5 ヘルスケア (下位) 1 素材 2 金融 3 資本財・サービス 4 一般消費財・サービス 5 情報技術 (出所)Bloomberg (出所)Bloomberg 日経平均株価 22,000 1.4% -0.3% -0.6% -0.8% -0.9% -2.6% -2.4% -2.4% -2.2% -2.1% NYダウ (円) 80 20,000 東証1部売買高(右軸-億株) (ドル) 30 NY証券取引所売買高(右軸-億株) 日経平均 NYダウ 20,000 60 18,000 40 16,000 20 14,000 2015/4 2015/10 2016/1 20 16,000 10 14,000 2015/4 0 2015/7 18,000 2016/4 0 2015/7 2015/10 2016/1 2016/4 (出所)Bloomberg (出所)Bloomberg ユーロストックス 上海総合 (ポイント) 6,000 40 450 (ポイント) 1,200 売買高(右軸-億株) 売買高(右軸-億株) ユーロストックス 上海総合 400 30 5,000 900 350 20 4,000 600 300 10 3,000 300 250 2015/4 0 2,000 2015/4 2015/7 2015/10 2016/1 2016/4 (出所)Bloomberg (出所)Bloomberg 1 0 2015/7 2015/10 2016/1 2016/4 先週の市場動向(内外金利、為替、経済指標) 国内金利 金利低下 週前半は、英国の世論調査でEU残留支持が優勢と伝わったことも あり、金利は上昇基調で推移。しかし、20年債入札の順調な結果か ら金利は低下に転じ、更に週末には英国の国民投票でEU離脱支持 が優勢となったことから、急速に金利低下が進んだ。 米国金利 金利低下 週央にかけては、英国のEU離脱観測後退を背景としたリスクオン の流れの中、株式市場や原油価格が上昇したことから金利は上 昇。しかし、週末には英国の国民投票の結果を受けて一時1.4%台 まで急速に金利低下が進んだ。 為替 円高ドル安が進行 週央にかけては、英国の国民投票を控え104円台を中心とした推移 が継続。23日には、残留支持優勢との報道を受け一時106円台後 半までドル高となったが、国民投票の開票段階でEU離脱支持が優 勢となると一時100円を割る水準まで急速に円高が進行した。 貿易収支 経済指標 期間 5月 予測 700億円 実績 -407億円 判定 × 米国 6/14 6/16 6/16 6/17 6/22 6/23 6/23 6/24 経済指標 小売売上高速報(前月比) 新規失業保険申請件数 消費者物価指数(前月比) 住宅着工件数 中古住宅販売件数 新規失業保険申請件数 新築住宅販売件数 耐久財受注(前月比/速報値) 期間 5月 6月11日 5月 5月 5月 6月18日 5月 5月 予測 +0.3% 27.0万件 +0.3% 115.0万件 555万件 27.0万件 56.0万件 -0.5% 実績 +0.5% 27.7万件 +0.2% 116.4万件 553万件 25.9万件 55.1万件 -2.2% 判定 ○ × × ○ × ○ × × ドイツ 6/24 経済指標 IFO企業景況感指数 期間 6月 予測 107.4 実績 108.7 判定 ○ 中国 6/13 6/13 経済指標 鉱工業生産(前年比) 小売売上高(前年比) 期間 5月 5月 予測 +6.0% +10.1% 実績 +6.0% +10.0% 判定 × ※ 判定は、事前予想よりポジティブであれば ○ 。 日米10年国債金利 (出所)Bloomberg 為替 (%) 0.6 日本 6/20 (%) 3.0 130 (円) (円) 125 0.3 2.5 円/ユーロ(右軸) 140 120 130 115 0.0 2.0 110 120 日本10年国債 -0.3 2015/4 105 米国10年国債(右軸) 2015/7 (出所)Bloomberg 2015/10 1.5 2016/1 (千戸) 1,000 (百万戸) 予想 560 5.55 実績 551 5.53 新築住宅販売件数(左軸) 中古住宅販売件数(右軸) 7 50 45 400 4 (出所)bloomberg 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016/4 55 5 2009 2016/1 先週の経済指標2 Markit 製造業PMI~欧州・米国は上振れ 600 200 2008 2015/10 60 6 800 110 100 2015/4 2015/7 (出所)Bloomberg 2016/4 先週の経済指標1 米国住宅販売件数~緩やかな回復基調継続 新築住宅販売件数(千戸) 中古住宅販売件数(百万戸) 150 円/ドル 35 3 2016 米国 日本 40 欧州 中国 (出所)bloomberg 30 13/06 13/12 予想 50.9 51.4 49.2 米国 欧州 日本 中国 14/06 14/12 15/06 実績 51.4 52.6 47.8 49.2 15/12 16/06 PMI とは、Purchasing Manager's Index(購買担当者指数)。企業の購買担当者に直接調査 した結果を積み上げて算出されるため、景気実態を正確に映し出しやすいのが特徴で、速 報性も高い。景況感の改善と悪化の境界点が50となるように指数化されている。 新築住宅販売件数・中古住宅販売件数は、米国の住宅指標で景気変動に対する先行性 が高い。中古住宅は市場規模が大きく注目度が高く、新築住宅は直近のデータが反映さ れており、より先行性が高い。 EU離脱による影響と離脱実施までの手続き ■英国の離脱による実体経済への影響(英政府試算) ショック シナリオ 実質GDP(%) ■英国のEU離脱までの手続き ※時期は大和総研、みずほ総研予想 EU離脱ま での手続き 深刻なショック シナリオ 2016/6 英国が欧州理事会に離脱の意思を正式通告 2016/7 離脱交渉の方針を欧州理事会で決定 -3.6 -6 インフレ率(%ポイント) 2.3 2.7 2018- 交渉終結後、脱退協定案を欧州議会が過半数で承認 失業率(%ポイント) 1.6 2.4 2018- 欧州理事会が脱退協定を特定多数決(27か国中20か国、拒否権発動無し)で合意 -2.8 -4 住宅価格(%) -10 -18 ポンド名目実行為替レート -12 -15 平均実質賃金(%) 2016/7 欧州委員会が英国と離脱交渉を開始 2018- 英国がEUから正式に脱退(リスボン条約の規定では通告から2年で原則脱退) 2020- 他国とのFTA(Free Trade Agreement)交渉開始か ⇒上記の様に原則通告から2年で脱退となるが、条件交渉、立法上の整理の難 航が予想され、長期に渡り交渉が継続する可能性も。 ※ ベースラインシナリオからの2年に亘る乖離 ※ 深刻なショックは、不確実性や金融市場の変動率の高まりをリーマン時の半分程度としたもの ⇒ 政府(残留支持派)の試算だが、IMFやOECDの試算も同程度の内容。 ⇒また、そもそも以下の点から英国離脱通告の時期も不透明な状況。 ・離脱派の目指すEUとの通商協定締結の見通しが立っていない。 ・国民投票に法的拘束力を持たせるには、英議会下院の承認が必要となるが、 下院議員の7割以上が残留派。 (出所)野村證券、みずほ総研、大和総研 ⇒ EU離脱による実体経済への影響は大きく、英国経済の減速を織り込み 今後BoE(英国中央銀行)が利下げに踏み切るとの見方も。 (出所)野村證券 (出所)野村證券 今後の見通し ■英離脱ショックの不透明感から当面は上値の重い展開 ・先週実施された英国民投票は、直前の予想に反して英国の"EU離脱"が過半となった事から、 日経平均株価で1,200円以上も下落する歴史的な1日となった。英国内では国民投票の結果を巡 り、残留派から再投票要請が相次いでいることや、残留派が過半となったスコットランドの独立問 題が再燃し始めていること等もあり、当面は国内政治の混乱が続くと見られる。 ・週末のスペイン議会選挙では、左派の支持率は拡大せず目先の"離脱連鎖懸念"は免れたも のの、今後英国同様EUに懐疑的な国々で離脱の機運が高まる可能性も否定できない。こうした 連鎖懸念もあり先行きの不透明感から上値の重い展開が続こう。 ・一方で、英離脱ショックによる急速なリスクオフ、株価の下落を受け、各国の協調的な政策対応 にも注目する必要があろう。欧州での追加緩和、財政刺激策、米国での利上げ先送りに加え、国 内でも財政出動の増額、日銀の7月緩和を見込む声が増えつつある。短期では慎重スタンスだが 中期的には買いタイミングと判断している。 ※ ※ ※ ※ 今週・ 来週の注目イベントな ど イベント 日付 国 6/28 欧 EU首脳会議(~29日) 6/30 日 5月 鉱工業生産(前月比) 欧 6月 消費者物価指数(前年比) 7/1 日 5月 消費者物価指数(前年比) 6月 日銀短観 大企業製造業 中 6月 製造業PMI 米 6月 ISM製造業景気指数 現時点での市場見通しを示したものであり、当社の投資方針と必ずしも整合するとは限りません。 本資料は当社が情報提供を目的に作成したものであり、保険募集を目的とするものではありません。 データの一部は当社が信用できると判断した情報源より作成しておりますが、正確性・完全性について当社が保証するものではありません。 最終ページのご連絡事項についてよくお読み下さい。 2 予測値 ▲0.2% 0.0% ▲0.5% 4 49.2 51.4 (出所)Bloomberg等 お問い合わせ先:特別勘定運用部 TEL 050-3780-1007 特別勘定特約に関する重要なお知らせ ※本お知らせは保険業法第300条の2に準用される金融商品取引法第37条に基づき、特別勘定特約に関して表示すべき広告等規制に関し て記載するものです。 【手数料について】 ・特別勘定特約に関する手数料(付加保険料)は、当社が引受けるご契約者の年金資産(責任準備金)のうち特別勘定部分 の経過責任準備金を各口ランクごとの金額に分け(円貨建株式口は1型・2型を通算)、それぞれに所定の手数料の率を 乗じて得た金額の合計額を毎年ご負担いただきます。 ・以下の手数料率表については、経過責任準備金ランクの上限および下限のみ記載しております。 ■手数料率表 ●確定給付企業年金保険 ●厚生年金基金保険(Ⅱ) 外貨建 外貨建 外貨建 円貨建 外貨建 円貨建 円貨建 公社債 外貨建 株式口 株式口 短期 第2 債券 株式口 公社債 総合口 公社債 株式口 口為替 株式口 ハ ゚ ッシフ ゙ 新興国 資金口 総合口 総合口 ハ ゚ ッシフ ゙ 口 口 1・2型 型 ヘッジ型 型 型 手数料上限 (1,000万円以下の部分) 0.600% 0.600% 0.590% 0.450% 0.700% 0.400% 0.750% 0.750% 0.800% 0.500% 0.800% 0.050% 手数料下限 0.220% 0.210% 0.155% 0.230% 0.110% 0.230% 0.230% 0.240% 0.210% 0.240% 0.050% (500億円超 の部分) ●厚生年金基金保険 0.220% 外貨建 外貨建 外貨建 円貨建 外貨建 円貨建 円貨建 公社債 外貨建 株式口 株式口 短期 株式口 第2 債券 公社債 公社債 株式口 総合口 口為替 株式口 ハ ゚ ッシフ ゙ 新興国 資金口 ハ ゚ ッシフ ゙ 総合口 総合口 口 口 1・2型 型 型 ヘッジ型 型 手数料上限 (10億円以下の部分) 0.440% 0.440% 0.430% 0.330% 0.520% 0.400% 0.550% 0.550% 0.600% 0.500% 0.600% 0.050% 手数料下限 (500億円超 の部分) 0.220% 0.220% 0.210% 0.155% 0.230% 0.110% 0.230% 0.230% 0.240% 0.210% 0.240% 0.050% ※手数料=各口の(経過責任準備金の各ランクに当たる金額×所定手数料率)の合計 ※消費税は別途申し受けます。 ※上記のほか、資産運用の過程で売買の際に発生する売買委託手数料や、売買委託手数料に関する消費税に相当する金額、先物取 引・オプション取引等に要する諸費用を運用費用の一部として間接的にご負担いただきます。なお、売買委託先、売買金額等によって 手数料率が変動する等の理由から、これらの計算方法は表示しておりません。 ※運用効率の観点等から投資信託による運用を行う場合、投資信託に係る信託報酬を運用費用の一部として間接的にご負担いただき ます。なお、信託報酬については投資信託の運用会社や投資対象資産によって手数料率が異なる等の理由から、計算方法を表示し ておりません。ただし、第2総合口および債券総合口における私募投資信託の手数料については、「ご契約のしおり」をご覧願います。 ※上記の手数料には、一般勘定(主契約)の付加保険料、制度管理等に係る各種業務委託費、年金数理人費は含まれておりません。 【特別勘定特約 第2総合口の投資対象について】 第2総合口では、リスク分散を高度に行うために新興国国債、新興国株式、REIT(不動産投資信託証券)を投資対象とする ため私募投資信託を用いて運用を行います。投資対象の詳細については、「ご契約のしおり」および別途資料にてご案内 申しあげます。 【特別勘定特約 債券総合口の投資対象について】 債券総合口では、リスク分散を高度に行うために先進国国債(日本含む)、新興国国債、グローバル社債を投資対象とする ため私募投資信託を用いて運用を行います。投資対象の詳細については、「ご契約のしおり」および別途資料にてご案内 申しあげます。 【損失発生リスクとその発生理由】 ・特別勘定特約は、一般勘定(主契約)の責任準備金(保険料積立金)の一部を特別勘定で運用し、この運用実績を直接、 責任準備金(保険料積立金)に反映させる仕組みの商品です。 ・特別勘定は、国内外の公社債、株式等を運用対象とするため、「株価の下落」「金利の上昇による債券価格の下落」「円高 による外貨建資産価値の下落」等といった投資対象資産の価格下落リスクは責任準備金(保険料積立金)の下落要因と なります。資産運用の結果は、その損失も含めてご契約者に帰属します。 ・経済情勢や運用成果のいかんにより高い収益を期待できる反面、元本(特別勘定に投入された保険料の合計額)の保証 はなく、運用実績が元本を下回ることがあり、損失を生じる可能性があります。 【ご留意事項】 ・特別勘定における資産運用の成果がご契約者の期待どおりでなかった場合でも、当社または第三者がご契約者に何らか の補償、補填をすることはありません。 ・特別勘定での運用にあたっては、ご契約者が特別勘定の特徴を十分理解した上で、ご契約者の判断と責任において行わ なければなりません。 第一生命保険株式会社 東京都千代田区有楽町1-13-1 電話 03(3216)1211(大代表) 3
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