沢井製薬 (4555・東証 1 部) 2016 年 6 月 29 日 数量シェア目標に向け市場拡大、好業績続くと予想 ジェネリック医薬品メーカー大手 ベーシックレポート ジェネリック医薬品(GE)メーカー大手。安定供給や品質確保の源泉 となる工場は全国 6 拠点で、年間生産能力は約 110 億錠と業界トップ (株)QUICK 真下 弘司 クラスの規模を誇る。また、全国に開設した 9 支店・12 営業所を核に、 広域卸約 50 社、販売会社約 70 社を中心とした販売網を構築。MR(医 薬情報担当者)約 500 会 社 概 要 名と薬剤師約 100 名で 情報提供活動を展開し 所 在 地 大阪市淀川区 代 表 者 澤井 光郎 設 立 年 月 資 本 ている。 1948/7 金 27,167 百万円 使用促進策の効果継続、前期業績は過去最高を更新 (2016/3/31 現在) 上 場 日 U R L 16/3 期の連結業績は、売上高が前期比 17%増の 1235 億円、営業利益 2000/12/21 は同 12%増の 232 億円となり、売上高・利益とも過去最高を更新。GE 市場は、14 年 4 月に実施された使用促進策の効果が継続、さらに 15 年 http://www.sawai.co.jp/ 業 種 6 月末に閣議決定された「骨太の方針 2015」で新たな数量シェア目標 医薬品 (17 年央に 70%以上、18 年度から 20 年度末までの間のなるべく早い 主 要 指 標 2015/6/28 現 在 株 価 年初来高値 年初来安値 時期に 80%以上)が設定されたこともあり、需要の拡大が続いた。同 7,740 円 社でも DPC(入院医療包括評価:医療費の定額払い制度)病院向けが大 8,560 円 (2/2) 6,640 円 (4/5) 幅に伸長したほか、薬局向けも引き続き順調に推移。 数量シェア 80%に向けて市場拡大、好業績続く 当研究所予想の 17/3 期の連結業績は、売上高が前期比 16%増の 1432 億円、営業利益は同 10%増の 256 億円。続く 18/3 期は、売上高が前期 発行済株式数 38,166,588 株 売 買 単 位 100 株 時 価 総 額 295,409 百万円 16 年 4 月の薬価引き下げの影響はあるものの、同じく 4 月の診療報 予 想 配 当 130.0 円 酬改定における GE の使用促進策もあり GE 市場は新数量シェア達成に 515.37 円 向けた拡大が続くと予想。同社はリーディングカンパニーとして市場 ( 会 予 想 社 ) E P S ( ア ナ リ ス ト ) 実 績 業 P B R 績 2.27 倍 動 前期比 % 予 営業利益 百万円 前期比 % 経常利益 百万円 前期比 % 当期純利益 百万円 前期比 % EPS 円 績 123,492 17.1 23,185 12.1 23,025 11.7 17,155 22.1 465.57 想 通期 会 (2016 年 5 月発表) 143,000 15.8 25,000 7.8 24,700 7.3 18,500 7.8 502.05 通期 ア ナ リス ト予 想 143,200 16.0 25,600 10.4 25,400 10.3 19,000 10.8 515.37 2 0 1 8 / 3 通 期 ア ナ リス ト予 想 159,200 11.2 28,800 12.5 28,600 12.6 21,400 12.6 580.46 2017/3 社 拡大の恩恵を享受、好業績が続くと予想する。 売上高 百万円 向 2016/3 通 期 実 比 11%増の 1592 億円、営業利益は同 13%増の 288 億円を予想する。 アナリストレポート・プラットフォーム 1 えんけつ 会 社 会 社 概 概 要 要 ジェネリック医薬品メーカー大手。同社および子会社 2 社(メディサ新薬、 化研生薬)でグループを構成。主な事業内容は医療用医薬品および一般用医 会社概要 薬品の製造・販売。製薬事業では、同社が製造した医薬品を販売会社、卸売 店および他の医薬品メーカーに販売している。 安定供給や品質確保の源泉となる工場は全国 6 拠点で、年間生産能力は約 110 億錠と業界トップクラスの規模を誇る。流通および情報提供体制では、 全国に開設した 9 支店・12 営業所を核に、広域卸約 50 社、販売会社約 70 社を中心とした販売網を構築。MR(医薬情報担当者)約 500 名と薬剤師約 70 名で情報提供活動を展開している。 ジ 医 ェ ネ リ ッ 薬 品 と ク は 医薬品には、一般の薬局・薬店で販売されている一般用医薬品と、医療機 関で診察を受けたときに医者から処方される医療用医薬品がある。医療用医 薬品は、さらに新しく開発・販売される先発医薬品(新薬。以下先発品)とジ ェネリック医薬品(後発医薬品。以下 GE)に分類される。 GE は先発品の特許終了後に、先発品と品質・有効性・安全性が同等(注 1) であるものとして、薬事法に基づき厚生労働大臣が製造販売を承認した医薬 品。一般に開発費用が安く抑えられることから、先発品に比べて薬価が低い (注 2) 。 (注 1)先発品に効能効果が追加された場合、特許の関係で用法、用量、効能、効果が 一時的に異なる場合がある。 (注 2) 価格差の少ないものや短期処方の場合はあまり支払額に差が出ない場合もある。 図1.医薬品の種類 (出所)政府広報オンライン アナリストレポート・プラットフォーム 2 会 社 経 概 営 要 者 会社概要 企 沿 業 理 念 革 代表取締役社長 澤井 光郎 氏 「なによりも患者さんのために」という企業理念のもと、高品質なジェネリ ック医薬品を通じて、社会に貢献する。 1929 年、大阪市旭区に澤井薬局として創業。 1948 年 7月 大阪市旭区に澤井製薬設立 1968 年 2月 大阪第二工場(現大阪工場)完成 1979 年 1月 商号を沢井製薬に変更 1981 年 7月 九州工場(福岡県)完成 1984 年 3月 大阪研究所開設 1985 年 3月 メディサ新薬(現連結子会社)設立 1990 年 4月 研究開発センター開設 1992 年 10 月 1995 年 9月 2000 年 12 月 2003 年 3月 2005 年 10 月 三田工場(兵庫県)完成 株式店頭登録 東京証券取引所市場第二部上場 東京証券取引所市場第一部に指定 日本シエーリング(現バイエル薬品)茂原工場(千葉 県、現関東工場)譲受 2006 年 11 月 2015 年 4月 大阪市淀川区に新社屋完成、本社・研究所を集約 田辺三菱製薬工場(田辺三菱製薬の連結子会社)鹿島 工場(茨城県神栖市、現鹿島工場)譲受 (出所)会社資料 アナリストレポート・プラットフォーム 3 会 大 社 概 株 要 主 16 年 3 月 31 日現在 会社概要 株主 1 2 3 4 ステート ストリート バンク アンド トラスト カンパニー 日本マスタートラスト信託銀行 (信託口) 日本トラスティ・サービス信託銀行 (信託口) ザ オブ ニューヨーク 133522 ザ 5 バンク バンク オブ ントリーティー ニューヨーク ジャスデック 所有株式数 (千株) 所有比率 (%) 2,216 5.81 1,818 4.77 1,463 3.84 1,135 2.97 1,105 2.90 ノ アカ ウント 6 サワケン 994 2.60 7 澤井光郎 948 2.48 8 澤井健造 854 2.24 656 1.72 650 1.70 9 10 ゴールドマン・サックス・アンド・カン パニーレギュラーアカウント 三井住友銀行 (出所)16/3 期有価証券報告書 アナリストレポート・プラットフォーム 4 業 界 分 析 少子高齢化の進展等により国民医療費の増加が続く中で、先発品に比べて GE の使用を促進、 会社概要 数量シェア目標を 80%に設定 薬価が低い GE を普及させることは、患者負担の軽減や医療保険財政の改善 に資する、また効率化できた医療費を新しい医療技術や新薬に向けることも 可能になるとして、国は GE の使用促進を積極的に進めている。 13 年 4 月に厚生労働省は、 「後発医薬品のさらなる使用促進のためのロー ドマップ」を発表。GE の安定供給、品質に対する信頼性の確保・情報提供 の方策、使用促進に係る環境整備などに取り組むほか、17 年度(18 年 3 月 末)まで GE の数量シェアを 60%以上に引き上げることを目標においた。 さらに 15 年 6 月 30 日に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針 (骨太の方針)2015」では、GE の数量シェアの目標値として「17 年央に 70% 以上とするとともに、18 年度から 20 年度末までの間のなるべく早い時期に 80%以上とする」とした。17 年央に進捗評価をし、80%以上の達成時期を 具体的に決める。また新たな目標の実現に向け、安定供給、品質等に関する 信頼性の向上、情報提供の充実、診療報酬上の措置など、必要な追加的な措 置を講じる。国民負担を軽減する観点からは、後発医薬品の価格算定ルール の見直しを検討するとともに、後発医薬品の価格等を踏まえた特許の切れた 先発医薬品の保険制度による評価の仕組みや在り方等についても検討する とした。 図2.国民医療費の推移 (兆円) 45 40 10.0% 国民医療費 国内総生産に対する比率 8.0% 35 30 6.0% 25 20 4.0% 15 10 2.0% 5 0 0.0% 91 92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 (年度) (出所)国民医療費の概況(厚生労働省) 図3.ジェネリック医薬品の数量シェアと目標 18年度から20年度末 までの間のなるべく 早い時期に80%以上 80% 17年央に70%以上 60% 40% 20% 05年9月 07年9月 09年9月 11年9月 13年9月 15年9月 17年央 速報値 (出所)厚生労働省しらべ アナリストレポート・プラットフォーム 18年度 20年度末 5 業 界 分 析 図4.ジェネリック医薬品シェアの国際比較(数量ベース) 100% 会社概要 80% 60% 40% 20% 0% 日本 アメリカ ドイツ イギリス スペイン フランス イタリア (出所)平成26年度ロードマップ検証検討事業報告書概要(厚生労働省) 同 業 他 社 比 較 表 1 に GE 専業大手 3 社の過去 10 期の業績を比較した。GE 市場拡大の追 い風を受け各社とも業容を拡大。同社の過去 10 期の売上高の成長率(年率 換算)は 17%増、営業利益の成長率は同 18%増。同社は 3 社中トップとな る営業利益の成長を達成した。 16/3 期の連結売上高は日医工(4541)に次ぐ 2 位だが、長期収載品(特 許が切れた先発品で、GE がある医薬品)を除いたベースではほぼ同水準 (16/3 期の日医工の GE 売上高は 1256 億円) 。また利益水準、利益率では他 社を圧倒している。自社開発・自社製造・自社販売(内製化比率が高く販売 提携が少ない)に加えて、コストコントロール能力の高さなどが高収益の要 因である。 表1.ジェネリックメーカー大手3社の業績比較 (単位:億円) 日医工(4541) 東和薬品(4553) 沢井製薬(4555) 05/11期 16/3期 成長 06/3期 16/3期 成長 06/3期 16/3期 成長 実績 実績 率 実績 実績 率 実績 実績 率 売上高 243 1,435 +19% 242 821 +13% 266 1,235 +17% 売上原価 129 900 +21% 132 403 +12% 133 719 +18% 売上総利益 114 535 +17% 110 419 +14% 134 516 +14% 販管費 88 406 +17% 86 307 +14% 91 284 +12% 営業利益 27 129 +17% 24 111 +17% 43 232 +18% 経常利益 25 123 +17% 35 102 +11% 40 230 +19% 純利益 13 110 +24% 10 77 +22% 30 172 +19% (注1)成長率は過去10期の成長率(年率換算) (注2)日医工は12/3期(決算期変更に伴う4カ月決算)を除いた過去10期で比較 (出所)会社資料から当研究所作成 アナリストレポート・プラットフォーム 6 業 界 分 析 図5.収益構造(16/3期損益計算書) 会社概要 100% 80% 売上原価 販管費 60% 研究開発費 営業利益 40% 20% 0% 日医工 (出所)会社資料から当研究所作成 東和薬品 沢井製薬 図6.販路別売上高構成比 その他 その 他 その 他 販社 卸 販社 直販 沢井製薬(4555) 東和薬品(4553) 日医工(4541) 卸 販社 (注)東和薬品は単体ベース (出所)会社資料から当研究所作成 図7.医療機関別売上高構成比 その 他 その 他 薬局 日医工(4541) 薬局 診療所 病院 病院 病院 診療所 薬局 東和薬品(4553) 診療所 沢井製薬(4555) (注)東和薬品は単体ベースの16/3期4Qの数値、沢井製薬は単体ベース (出所)会社資料から当研究所作成 アナリストレポート・プラットフォーム 7 業 績 16/3 期の連結業績は、売上高が前期比 17%増の 1235 億円、営業利益は 16/3 期 は 売 上 会社概要 高・利益とも過去 最高を更新 同 12%増の 232 億円、15 年 4 月に田辺三菱製薬(4508)から子会社の鹿島 工場を譲受したことに伴い負ののれん発生益 8.4 億円を計上、純利益は同 22%増の 172 億円となり、売上高・利益とも過去最高を更新した。 GE 市場は、14 年 4 月に実施された使用促進策の効果が継続、さらに 15 年 6 月末に閣議決定された「骨太の方針 2015」で新たな数量シェア目標(17 年央に 70%以上、 18 年度から 20 年度末までの間のなるべく早い時期に 80% 以上)が設定されたこともあり需要の拡大が続いた。 同社でも DPC(入院医療包括評価:医療費の定額払い制度)病院向けが大 幅に伸長したほか、薬局向けも引き続き順調に推移。田辺三菱製薬から譲り 受けた鹿島工場での田辺三菱製薬向け製造受託(約 60 億円)も増収に寄与 した。鹿島工場の稼働により原価率が悪化、試験研究費や人件費など販管費 も増加したが、増収効果で吸収し営業利益は増加した。 医療機関別の納入実績(単体ベースの採用金額増減率)では、DPC 病院向 けが前期比 28%増と大幅に伸長したほか、薬局向けも同 15%増と順調に推 移。販路別の売上高(連結ベース)でみると、薬局・病院分野に幅広い販売 チャネルを持ち、特に DPC 病院に強い卸ルートが同 15%増と大きく伸びた。 表2.16/3期の連結業績 15/3期 16/3期 通期 売上高 通期 売上高 実績 比率 実績 比率 売上高 1,055 100.0% 1,235 100.0% 売上原価 600 56.9% 719 58.2% 売上総利益 454 43.1% 516 41.8% 販管費 247 23.4% 284 23.0% 営業利益 207 19.6% 232 18.8% 経常利益 206 19.6% 230 18.6% 純利益 141 13.3% 172 13.9% (注1)会社計画は15年5月14日付 (注2)差異は16/3期実績と同会社計画との比較 (出所)会社資料から当研究所作成 前期 比 +17% +20% +14% +15% +12% +12% +22% 会社 計画 1,240 719 521 301 220 217 155 (単位:億円) 16/3期 売上高 差異 比率 100.0% -5 58.0% -0 42.0% -5 24.3% -17 17.7% +12 17.5% +13 12.5% +17 当研究所予想の 17/3 期の連結業績は、売上高が前期比 16%増の 1432 億 市場拡大の恩恵を 享受、好業績が続 くとの見方を継続 円、営業利益は同 10%増の 256 億円。続く 18/3 期は、売上高が前期比 11% 増の 1592 億円、営業利益は同 13%増の 288 億円を予想する。 17/3 期は 16 年 4 月の薬価引き下げ(同社は 12.9%の引き下げ)の影響は あるものの、同じく 4 月の診療報酬改定における GE の使用促進策を受けて GE の販売数量の伸長を見込み増収・増益を予想する。 18/3 期は新たな GE の使用促進策の導入はないものの、薬価引き下げの影 響が一巡することに加えて、骨太の方針で示された 17 年央の数量シェア 70%達成に向けて GE 市場の拡大が続くと予想。同社はリーディングカンパ ニーとして市場拡大の恩恵(市場平均を上回る成長を想定)を享受すると考 アナリストレポート・プラットフォーム 8 業 績 え増収・増益を予想する。 会社概要 なお、16 年 4 月の診療報酬改定では、DPC 病院・保険薬局における GE の 使用促進策の算定基準が引き上げられたほか、DPC 以外の病院や院内処方を 行う診療所においても GE の使用促進策が導入された。 表3.会社計画と当研究所予想の連結業績 (単位:億円) 16/3期 17/3期 17/3期 18/3期 通期 会社 前期 当研究所 前期 当研究所 前期 実績 計画 比 予想 比 予想 比 売上高 1,235 1,430 +16% 1,432 +16% 1,592 +11% 売上原価 719 850 +18% 848 +18% 958 +13% 売上総利益 516 580 +12% 584 +13% 634 +9% 販管費 284 330 +16% 328 +15% 346 +5% 営業利益 232 250 +8% 256 +10% 288 +13% 経常利益 230 247 +7% 254 +10% 286 +13% 純利益 172 185 +8% 190 +11% 214 +13% (注)会社計画は16年5月12日付 (出所)会社資料、予想は当研究所 アナリストレポート・プラットフォーム 9 (出所)㈱QUICK 上記チャート図の一部又は全部を、方法の如何を問わず、また、有償・無償に関わらず第三者に配布してはいけません。 上記チャート図に過誤等がある場合でも㈱QUICK 社及び東京証券取引所は一切責任を負いません。 上記チャート図の複製、改変、第三者への再配布を一切行ってはいけません。 2014/3 株 価 推 移 2015/3 2016/3 2017/3 予 (アナリスト) 株価(年間高値) 円 7,540 7,900 8,560 - 株価(年間安値) 円 5,105 5,630 6,400 - 月間平均出来高 百株 63,442 41,153 56,877 - 高 百万円 89,823 105,454 123,492 143,200 売 上 営 業 利 益 百万円 19,090 20,688 23,185 25,600 経 常 利 益 百万円 19,091 20,619 23,025 25,400 百万円 12,192 14,053 17,155 19,000 業 績 推 移 当 期 純 利 益 E P S 円 365.18 382.26 465.57 515.37 R O E % 15.0 13.2 14.4 14.3 流動資産合計 百万円 96,054 104,274 128,479 - 固定資産合計 百万円 53,294 61,905 78,013 - 資 百万円 149,348 166,179 206,492 - 産 合 計 貸借対照表 流動負債合計 百万円 39,097 42,208 50,079 - 主 要 項 目 固定負債合計 百万円 8,948 11,571 30,692 - 負 百万円 48,046 53,780 80,771 - 株主資本合計 百万円 100,746 111,359 124,934 - 純 資 産 合 計 百万円 101,302 112,398 125,720 - 営業活動による CF 百万円 13,422 12,112 19,975 - 投資活動による CF 百万円 -8,283 -14,123 -22,937 - 財務活動による CF 百万円 -178 -921 13,473 - 現金および現金同等 物の期末残高 百万円 25,536 22,603 33,096 - キャッシュフ ロー計算書 主 要 項 目 債 合 計 アナリストレポート・プラットフォーム 10 リ 事 関 ス ク す 業 る リ 会社概要 分 析 に ス ク ①薬事法等による規制 同社グループは薬事法等関連法規の規制を受けており、事業所所在の各都 道府県の許可・登録・免許及び届出が必要。医薬品製造販売業の許可等に関 して法令違反があった場合は、監督官庁から業務停止、許可等の取り消し等 が行われ、同社グループの経営成績に影響を与える可能性がある。 ②薬価制度及び医療制度の変更 同社グループの主要製品、商品である医療用医薬品を販売するためには、 国の定める薬価基準への収載が必要。薬価については市場実勢価の調査が行 われ、2 年に 1 回の薬価改定によりほとんどの品目の薬価が引き下げられて いる。増大する医療費の抑制を目的として医療保険制度の見直しも行われて おり、薬価制度の大幅な変更や医療費抑制政策が実施されると、同社グルー プの経営成績に影響を与える可能性がある。 ③知的財産に関する訴訟 同社グループが販売するジェネリック医薬品の先発医薬品には物質・用途 特許の期間満了後も複数の製法、結晶形、用法用量又は製剤に関する特許等 が残っていることが多く、当該特許等に基づき訴訟を提起される場合がある。 このような事態が生じた場合には、同社グループの財政状態や経営成績に影 響を与える可能性がある。 ④競合等の影響 同社グループは、販売した製品が度重なる薬価引き下げのため不採算とな り、販売中止を余儀なくされることのないように、適正利益を確保した価格 で販売するように努めている。しかし、多数のメーカーがジェネリック医薬 品市場に参入すると、厳しい競争の中で価格の低下を招きやすくなる。さら に、先発医薬品メーカーは、特許満了後も諸施策を講じて市場シェア確保に 努めており、その動向次第では同社が計画していた売上高が確保されないこ とも想定され、同社グループの経営成績に影響を与える可能性がある。 ⑤災害等による生産の停滞、遅延 同社グループは、福岡県、兵庫県、大阪府、千葉県、茨城県に生産拠点を 配置しているが、自然災害、技術上・規制上の問題等の発生により、製造拠 点の操業が停止した場合、製品によりその供給が停止し経営成績に影響を与 える可能性がある。また、重要な原料については、特定の取引先から供給を 受けているものがあり災害等の要因によりその仕入れが停止し、その代替が 困難である場合、同社グループの経営成績に影響を与える可能性がある。 アナリストレポート・プラットフォーム 11 デ ィ ス ク レ ー マ ー 1.本レポートは、株式会社東京証券取引所(以下「東証」といいます。 )が実施する「アナリストレポー ト・プラットフォーム」を利用して作成されたものであり、東証が作成したものではありません。 会社概要 2.本レポートは、本レポートの対象となる企業が、その作成費用を支払うことを約束することにより作 成されたものであり、その作成費用は、当該企業が東証に支払った金額すべてが、東証から株式会社 QUICK (以下「レポート作成会社」といいます。 )に支払われています。 3.本レポートは、東証によるレビューや承認を受けておりません(ただし、東証が文面上から明らかに 誤りがある場合や適当でない場合にレポート作成会社に対して指摘を行うことを妨げるものではありま せん) 。 4.レポート作成会社及び担当アナリストには、この資料に記載された企業との間に本レポートに表示さ れる重大な利益相反以外の重大な利益相反の関係はありません。 5.本レポートは、投資判断の参考となる情報の提供を唯一の目的として作成されたもので、有価証券の 取引及びその他の取引の勧誘又は誘引を目的とするものではありません。有価証券の取引には、相場変 動その他の要因により、損失が生じるおそれがあります。また、本レポートの対象となる企業は、投資 の知識・経験、財産の状況及び投資目的が異なるすべての投資者の方々に、投資対象として、一律に適 合するとは限りません。銘柄の選択、投資判断の最終決定は、投資者ご自身の判断でなされるようにお 願いいたします。 6.本レポート作成にあたり、レポート作成会社は本レポートの対象となる企業との面会等を通じて、当 該企業より情報提供を受けておりますが、本レポートに含まれる仮説や結論は当該企業によるものでは なく、レポート作成会社の分析及び評価によるものです。また、本レポートの内容はすべて作成時点の ものであり、今後予告なく変更されることがあります。 7.本レポートは、レポート作成会社が信頼できると判断した情報に基づき記載されていますが、東証及 びレポート作成会社は、本レポートの記載内容が真実かつ正確であり、そのうちに重要な事項の記載が 欠けていないことやこの資料に記載された企業の発行する有価証券の価値を保証又は承認するものでは ありません。本レポート及び本レポートに含まれる情報は、いかなる目的で使用される場合におきまし ても、投資者の判断と責任において使用されるべきものであり、本レポート及び本レポートに含まれる 情報の使用による結果について、東証及びレポート作成会社は何ら責任を負うものではありません。 8.本レポートの著作権は、レポート作成会社に帰属しますが、レポート作成会社は、本レポートの著作 権を東証に独占的に利用許諾しております。そのため本レポートの情報について、東証の承諾を得ずに 複製、販売、使用、公表及び配布を行うことは法律で禁じられています。 <指標の説明について> 本レポートに記載の指標に関する説明は、東京証券取引所ウェブサイトに掲載されております。 参照 URL ⇒ http://www.jpx.co.jp/listing/reports/analyst-report/03.html アナリストレポート・プラットフォーム 12
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