第5章 総合評価 1.大気質 1.1 現況調査結果 大気質の現況調査結果(日平均値の最高値)は以下のとおりであった。 二酸化窒素 0.012~0.03ppm 環境基準:0.04~0.06ppm のゾーン内またはそれ以下 浮遊粒子状物質 0.013~0.035mg/m3 環境基準:0.10mg/m3 以下 粉じん 0.021~0.043mg/m3 1.2 予測結果 1.2.1 施設の稼働による影響 建設予定地における、9 時から 17 時までの降雨時を除く風速 5.5m/s 以上の測定結果は 0% であり、施設の稼働時においては「搬入口には、気密性が高く強風に強い高速開閉シャッタ ーを設置し、エアカーテンとの併用により粉じんの外部飛散リスクを軽減させる」等の粉じ ん対策を実施する計画である。 1.2.2 廃棄物運搬車両による影響 廃棄物運搬車両による二酸化窒素、浮遊粒子状物質の予測結果は以下のとおりであった。 二酸化窒素(年平均値) 0.01424~0.01437ppm 浮遊粒子状物質(年平均値) 0.02205~0.02208 ㎎/m3 1.3 影響の分析 1.3.1 施設の稼働による影響 ① 影響の回避又は低減に係る影響の分析 「可燃ごみの積み替えは、密閉空間で圧縮可能なコンパクタ・コンテナ方式を採用すること により、圧縮時の粉じんの漏洩を防止する。コンテナ離脱後も速やかにコンテナを密閉できる システムにより粉じんの拡散を防止する」等の適切な粉じん対策が採用されており、粉じんの 影響は事業者の実行可能な範囲でできる限り低減されていると分析する。 ② 生活環境の保全上の目標との整合性に係る分析 予測結果より、基準又は目標(生活環境に著しい影響を及ぼさない)との整合性は図られ、環 境に与える影響は小さいと分析する。 1.3.2 廃棄物運搬車両による影響 ① 影響の回避又は低減に係る影響の分析 「コンパクタを用い可燃ごみを高圧縮された状況で運搬を行うことで、搬出回数を削減す る」等の適切な大気汚染対策が採用されており、二酸化窒素及び浮遊粒子状物質の影響は事業 者の実行可能な範囲でできる限り低減されていると分析する。 ② 生活環境の保全上の目標との整合性に係る分析 廃棄物運搬車両の走行による二酸化窒素及び浮遊粒子状物質は基準又は目標(環境基準値) との整合性は図られ、環境に与える影響の程度は小さいと分析する。 二酸化窒素 0.026~0.027ppm 環境基準:0.04~0.06ppm のゾーン内またはそれ以下 浮遊粒子状物質 0.051mg/m3 環境基準:0.10mg/m3 以下 129 2.騒音 2.1 現況調査結果 騒音の現況調査結果(昼間:6~22 時)は以下のとおりであった。 建設予定地 52~56dB 参考規制基準:55dB 以下 道路沿道 63~64dB 環境基準:65dB 以下 2.2 予測結果 2.2.1 施設の稼働による影響 施設の稼働による騒音の予測結果は以下のとおりであった。 建設予定地の敷地境界の最大値 53dB 参考規制基準:55dB 以下 2.2.2 廃棄物運搬車両による影響 廃棄物運搬車両の走行による昼間(6~22 時)の騒音予測結果は以下のとおりであった。 道路敷地境界の等価騒音レベル 63~65dB 環境基準:65dB 以下 2.3 影響の分析 2.3.1 施設の稼働による影響 ① 影響の回避又は低減に係る影響の分析 「騒音が大きく発生する装置については地下 2 階に配置する」等の適切な騒音対策が採用さ れており、騒音の影響は事業者の実行可能な範囲でできる限り低減されていると分析する。 ② 生活環境の保全上の目標との整合性に係る分析 予測結果より、基準又は目標(参考規制基準)との整合性は図られ、環境に与える影響は小さ いと分析する。 2.3.2 廃棄物運搬車両による影響 ① 影響の回避又は低減に係る影響の分析 「コンパクタを用い可燃ごみを高圧縮された状況で運搬を行うことで、搬出回数を削減す る」等の適切な騒音対策が採用されており、騒音の影響は事業者の実行可能な範囲でできる限 り低減されていると分析する。 ② 生活環境の保全上の目標との整合性に係る分析 予測結果より、基準又は目標(環境基準)との整合性は図られ、環境に与える影響は小さい と分析する。 130 3.振動 3.1 現況調査結果 振動の現況調査結果は以下のとおりであった。 建設予定地 道路沿道 昼間(8~19 時) 25.4~28.6dB 参考規制基準:65dB 以下 夜間(19~8 時) 25dB 以下 参考規制基準:60dB 以下 昼間(8~19 時) 25.2~30.2dB 参考要請限度:65dB 以下 夜間(19~8 時) 26.1~26.3dB 参考要請限度:60dB 以下 3.2 予測結果 3.2.1 施設の稼働による影響 施設の稼働による昼間(8~19 時)の振動予測結果は以下のとおりであった。 建設予定地の敷地境界の最大値 58dB 参考規制基準:65dB 以下 3.2.2 廃棄物運搬車両による影響 廃棄物運搬車両の走行による昼間(8~19 時)の振動予測結果は以下のとおりであった。 道路敷地境界の振動レベル 28~33dB 参考要請限度:65dB 以下 3.3 影響の分析 3.3.1 施設の稼働による影響 ① 影響の回避又は低減に係る影響の分析 「振動が大きく発生する装置については地下 2 階に配置する」等の適切な振動対策が採用さ れており、振動の影響は事業者の実行可能な範囲でできる限り低減されていると分析する。 ② 生活環境の保全上の目標との整合性に係る分析 予測結果より、基準又は目標(参考規制基準)との整合性は図られ、環境に与える影響は小さ いと分析する。 3.3.2 廃棄物運搬車両による影響 ① 影響の回避又は低減に係る影響の分析 「コンパクタを用い可燃ごみを高圧縮された状況で運搬を行うことで、搬出回数を削減す る」等の適切な振動対策が採用されており、振動の影響は事業者の実行可能な範囲でできる限 り低減されていると分析する。 ② 生活環境の保全上の目標との整合性に係る分析 予測結果より、基準又は目標(参考要請限度)との整合性は図られ、環境に与える影響は小 さいと分析する。 131 4.悪臭 4.1 現況調査結果 悪臭の現況調査結果は以下のとおりであった。 項目 調査結果(敷地境界)(ppm) アンモニア 0.09 メチルメルカプタン 0.0005 未満 硫化水素 0.0005 未満 硫化メチル 0.0005 未満 二硫化メチル 0.0005 未満 トリメチルアミン 0.0005 未満 アセトアルデヒド 0.0017~0.0025 プロピオンアルデヒド 0.0005 未満 ノルマルブチルアルデヒド 0.0005 未満 イソブチルアルデヒド 0.0005 未満 ノルマルバレルアルデヒド 0.0005 未満 イソバレルアルデヒド 0.0005 未満 イソブタノール 0.01 未満 酢酸エチル 0.01 未満 メチルイソブチルケトン 0.02 トルエン 0.05~0.03 スチレン 0.01 未満 キシレン 0.01 未満 プロピオン酸 0.0005 未満 ノルマル酪酸 0.0005 未満 ノルマル吉草酸 0.0005 未満 イソ吉草酸 0.0005 未満 臭気指数 10 未満 4.2 予測結果 4.2.1 施設の稼働による影響 現施設における調査結果に示すとおり事業者の目標値(臭気指数 10 以下)と比べて十分に低 い値であった。 また、施設の稼働時においては、 「容器包装プラスチックの成型品をフィルムで密閉梱包し、 悪臭を防止する」の悪臭対策を講じる計画である。 4.3 影響の分析 4.3.1 施設の稼働による影響 ① 影響の回避又は低減に係る影響の分析 「容器包装プラスチックの成型品をフィルムで密閉梱包し、悪臭を防止する」等の適切な悪 臭対策が採用されており、悪臭の影響は事業者の実行可能な範囲でできる限り低減されている と分析する。 ② 生活環境の保全上の目標との整合性に係る分析 予測結果より、基準又は目標(事業者の目標値:臭気指数 10 以下)との整合性は図られ、環 境に与える影響は小さいと分析する。 132 5.水質 5.1 現況調査結果 水質の現況調査結果は以下のとおりであった。 ●生活環境項目 項目 水素イオン濃度(pH) 生物化学的酸素要求量(BOD) 浮遊物質量(SS) 溶存酸素量(DO) 大腸菌群数 全窒素(T-N) 全リン(T-P) 流量 水温 調査結果 7.9~8.1 1.1~1.6 1.0~5.0 8~10 4,600~33,000 4.9~6.9 0.1~0.4 0.0175~0.0360 11.2~20.0 mg/L mg/L mg/L MPN/100mL mg/L mg/L m3/s ℃ 基準値 環境基準(C 類型)6.5~8.5 環境基準(C 類型)5 mg/L 以下 環境基準(C 類型)50 mg/L 以下 環境基準(C 類型)5 mg/L 以上 - - - - - ●健康項目 項目 調査結果 基準値 項目 調査結果 基準値 カドミウム 不検出 0.003 以下 1,1,2-トリクロロエタン 不検出 0.006 以下 全シアン 不検出 不検出 トリクロロエチレン 不検出 0.01 以下 鉛 不検出 0.01 以下 テトラクロロエチレン 不検出 0.01 以下 六価クロム 不検出 0.05 以下 1,3-ジクロロプロペン 不検出 0.002 以下 砒素 不検出 0.01 以下 チウラム 不検出 0.006 以下 総水銀 不検出 0.0005 以下 シマジン 不検出 0.003 以下 アルキル水銀 不検出 不検出 チオベンカルブ 不検出 0.02 以下 PCB 不検出 不検出 ベンゼン 不検出 0.01 以下 ジクロロメタン 不検出 0.02 以下 セレン 不検出 0.01 以下 四塩化炭素 不検出 0.002 以下 硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素 1,2-ジクロロエタン 不検出 0.004 以下 ふっ素 不検出 0.8 以下 1,1-ジクロロエチレン 不検出 0.1 以下 ほう素 不検出 1 以下 シス-1,2-ジクロロエチレン 不検出 0.04 以下 1,4-ジオキサン 不検出 0.05 以下 1,1,1-トリクロロエタン 不検出 1 以下 ※ 単位:mg/L 5.3 10 以下 5.2 予測結果 5.2.1 施設の稼働による影響 施設の稼働による水質予測結果は以下のとおりであった。 BOD 2.7mg/L 環境基準:5mg/L 以下 SS 7.3mg/L 環境基準:50mg/L 以下 5.3 影響の分析 5.3.1 施設の稼働による影響 ① 影響の回避又は低減に係る影響の分析 「放流に際して、放流回数や放流量を調整し、排水管理により影響を低減させる」等の適切 な水質対策が採用されており、水質の影響は事業者の実行可能な範囲でできる限り低減されて いると分析する。 ② 生活環境の保全上の目標との整合性に係る分析 予測結果より、基準又は目標(環境基準)との整合性は図られ、環境に与える影響は小さいと 分析する。 133 6.安全 6.1 現況調査結果 安全の現況調査結果は以下のとおりであった。 ・歩行者交通量:平日は小中学生の歩行が見られるが、土曜日は早朝に中学生が1人であった。 ・自転車交通量:土曜日の方が多く、サイクリング車の走行が見られた。 ・道路安全施設の状況:新幹線跨線橋部以外の道路片側には常に歩道が設置されている。 6.2 予測結果 6.2.1 廃棄物運搬車両による影響 廃棄物運搬車両の走行による安全の予測結果は以下のとおりであった。 ・ 廃棄物運搬車両の主要走行ルートは概ね歩車道分離がなされている。 ・ 廃棄物運搬車両走行時間帯(8~12 時、13 時~16 時)の平日の小中学生の通行量は少 ない。 ・ 廃棄物運搬車両による交通量の増加は歩行者に対する影響が想定される箇所では 1.4~7.0%と小さい。 6.3 影響の分析 6.3.1 廃棄物運搬車両による影響 ① 影響の回避又は低減に係る影響の分析 「コンパクタを用い可燃ごみを高圧縮し運搬することで、搬出回数を削減する」等の適切な 安全対策が採用されており、安全の影響は事業者の実行可能な範囲でできる限り低減されてい ると分析する。 ② 生活環境の保全上の目標との整合性に係る分析 予測結果より、基準又は目標(生活環境の保全に支障のないこと)との整合性は図られ、環境 に与える影響は小さいと分析する。 134 第 5 章 総合評価 ···································································· 129 1. 大気質 ······································································· 129 1.1 現況調査結果 ······························································· 129 1.2 予測結果 ··································································· 129 1.3 影響の分析 ································································· 129 2. 騒音 ········································································· 130 2.1 現況調査結果 ······························································· 130 2.2 予測結果 ··································································· 130 2.3 影響の分析 ································································· 130 3. 振動 ········································································· 131 3.1 現況調査結果 ······························································· 131 3.2 予測結果 ··································································· 131 3.3 影響の分析 ································································· 131 4. 悪臭 ········································································· 132 4.1 現況調査結果 ······························································· 132 4.2 予測結果 ··································································· 132 4.3 影響の分析 ································································· 132 5. 水質 ········································································· 133 5.1 現況調査結果 ······························································· 133 5.2 予測結果 ··································································· 133 5.3 影響の分析 ································································· 133 6. 安全 ········································································· 134 6.1 現況調査結果 ······························································· 134 6.2 予測結果 ··································································· 134 6.3 影響の分析 ································································· 134 135
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