プログラム - 福島県立医科大学

第 32 回 北日本形成外科学会学術集会
プログラム・抄録集
日 時:平成 28 年 6 月 25 日(土曜日)午前 10 時 15 分~
会 場:コラッセふくしま 5階 小研修室
福島県福島市三河南町 1 番 20 号
会 長:福島県立医科大学 形成外科 上田和毅
事務局:福島県立医科大学 形成外科学講座
〒960-1295 福島市光が丘1番地
電話:024-547-1355
FAX :024-548-9700
◎会場案内
コラッセふくしま
福島県福島市三河南町 1 番 20 号
(024-525-4089)
●JR福島駅(東北新幹線、東北本線、奥羽本線)
西口より徒歩 3 分
●東北自動車道 福島西 IC
飯坂 IC から車で約 15 分
学会会場:5階 小研修室
会場へはエレベーターをお使いください。
評議員会:4階 401号室
◎ 学術集会参加の皆様へ
開場は午前9:30です。
受付にて会場費として1000円をお納めのうえ参加証明書をお受け取り下さい。
◎ 演者の皆様へ
1. 発表時間は6分、討論時間3分です。時間厳守のほどよろしくお願いいたします。
2. 発表はPCプレゼンテーションのみとさせていただきます。
3. Windows 版 Power Point 2007-2013、画面は4:3で作成ください。
4. データはウイルスチェックのうえCD-RまたはUSBメモリーにてご持参ください。
動画が含まれる場合は、ご自身のPCもお持ち下さい。
5. 標準フォント以外をご使用の場合レイアウトが乱れることがあります。
6. Macintosh版で作成の方は、
動作確認済みPCと出力変換コネクター(D-Sub15)をご持参ください。
◎ 領域講習会を受講の方へ
講習開始時に受講証明書をお渡しいたします。終了後証明書(半券)にご記入のうえご提出ください。
◎ 北日本形成外科学会評議員会のお知らせ
日時:2016 年 6 月 25 日(土曜日)12:00~13:00
会場:コラッセふくしま 4階 401号室
(昼食を御用意いたします)
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10:15~ [ 開会挨拶:福島県立医科大学 形成外科 上田和毅 ]
10:20〜11:15〔 セッション 1 座長 福島県立医科大学 形成外科 斎藤昌美 〕
1.
当院における指・趾の粘液嚢腫に対する治療方針
福島県立医科大学 形成外科
○永峰恵介、佐藤祥恵、斎藤昌美、大河内真之、上田和毅
指・趾に生じた粘液嚢腫はしばしば痛みを伴い、難治性である。これに対して、われわれはこれま
で切除後に人工真皮貼付もしくは局所皮弁移植を行ってきた。人工真皮貼付は簡便で、かなりの治
療効果が期待できるが、大きな粘液嚢腫に関しては再発あるいは不完全治癒を経験することがあっ
た。両者の方法の適応と禁忌を検討したので報告する。
2.
診断と治療が遅れた手指腱鞘滑膜炎の1例
〜非定型抗酸菌症なのか? すぐに手術すべきなのか?〜
仙台医療センター 形成外科・手外科
〇天羽健一、鳥谷部荘八、常川仁子
症例は 41 歳男性。2015 年 11 月より右中指の腫脹疼痛が出現。近医整形外科で化膿性腱鞘炎を疑わ
れ抗生剤投与を開始したが改善無く、2016 年 1 月に他院(日本手外科学会基幹施設)受診、抗生剤
変更し継続するも改善無く、当科紹介。非定型抗酸菌症を疑いすぐに滑膜切除術を施行した。非定
型抗酸菌症の菌種同定率は 1/2 以下と報告され、機能的障害を抑えるための早期の診断と治療が必
要となる。本症例に対して文献的考察を加えて報告する。
3.
形成外科における手外科専門医の重要性
仙台形成外科クリニック泉中央
○牛尾 茂子
仙台医療センター 形成外科
鳥谷部 荘八
現在、東北六県における日本手外科学会認定専門医数は46名で、そのうち形成外科医は7名と2
割に満たない。しかし日常診療では、ばね指などの炎症性疾患やへバーデン結節などの変形性関節
症、指尖部損傷や骨折、腱断裂、切断などの外傷が形成外科医に委ねられ、手外科領域の専門知識
を要求されることも少なくない。今回、当施設の手外科診療状況を分析し、形成外科医が手外科専
門医を取得することの有用性について考察した。
与は行わなかった。術後1年9ヶ月経過して再発していない。文献的考察を加えて報告する。
4.
下腿~足部骨髄炎に対する双茎皮弁の経験
仙台市立病院 形成外科
○小坂和弘
過去 3 年間に 3 例 4 回、下腿~足部骨髄炎に伴う皮膚欠損に対して双茎皮弁での再建を行った。骨
折部プレートを残したまま被覆した2例(脛骨骨折・踵骨骨折)で骨髄炎の遺残・排膿が持続しプ
レートの抜去を要した。セメントビーズ留置時に行った脛骨骨髄炎例では排膿が持続した。
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5.
ArtAssist®の使用経験
庄内余目病院
○富樫真二
PAD・CLI 治療の基本は血行再建だが、合併症などで実施できないこともあり、何らかの補助療法が
望まれる。今回足部潰瘍 17 例に ArtAssist®を使用した。これは空気圧で下腿・足部 3 箇所を圧迫
するフットポンプであり、膝下の動脈トラブルに適応がある。12 例で効果ありと判定、3 例は不変
または悪化、2 例で皮膚トラブルと疼痛で中止した。実施が簡便で重大な合併症・副作用もなく有
用であった。
6.
痛風結節の 2 例
右田病院 形成外科
○手塚崇文
痛風結節は全身、特に関節伸側に発生しやすい病変であるが、
内服薬の進歩により近年ではあまり目にすることの少ない疾患である。
大半は内服治療で消失するが、骨を巻き込み骨折の原因となったという報告も見られる。
今回痛風結節を治療する経験を得たため、特徴的な病理所見と類似の疾患とともに発表する。
11:15~12:00〔 セッション 2 座長 福島県立医科大学 形成外科 望月靖史 〕
7.
胸部食道癌皮弁再建術後の逆流および通過障害による皮膚管穿孔に対し再再建した一例
福島県立医科大学 形成外科
○望月靖史、北村成紀、白石春野、上田和毅
遊離大腿皮弁による皮膚管にて再建された 72 歳男性。術後約 1 年半で逆流・誤嚥が頻繁となり、皮
膚管は塞栓した逆流物のため穿孔した。有茎筋皮弁による穿孔部閉鎖術後にも皮膚管肛側吻合部の
通過障害を伴う腸液逆流による瘻孔が生じたため、一旦腸瘻を造設して経腸栄養のうえ経過観察と
した。4 カ月後、通過障害および逆流の自然軽快が確認されたため、同筋皮弁再挙上による閉鎖を行
った。術後 2 カ月現在、経過良好である。
8.
当科における頭部手術後の頭皮・頭蓋欠損の検討
仙台医療センター 形成外科(現 平鹿総合病院形成外科)
○滝澤宏明
仙台医療センター 形成外科
鳥谷部荘八
仙台医療センター 形成外科(現 石巻赤十字病院形成外科)
相澤貴之
開頭術後の創部し開・頭皮や頭蓋欠損は比較的多い合併症である。今回我々は仙台医療センター形成
外科で扱った頭部術後トラブル症例を検討した。対象は H22 年4月〜H27 年12 月に当院及び他院の脳神
経外科より紹介となった患者 18 名であった。外科的再建を要した症例は 7 名であった。頭蓋や頭皮の再
建については硬膜、頭蓋骨、頭皮それぞれの組織に対して症例ごとにその適応を考慮しなければならな
い。当科としての方針を検討し報告する。
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9.
咽喉食摘・舌全摘後の再建の経験
宮城県立がんセンター 形成外科
○黒沢是之、後藤孝浩
みやぎ県南中核病院形成外科 2
福士彩記子
【症例】64 歳男性。下咽頭癌 rT4aN2cM1 stageⅣC。CRT 施行後再発に対し、咽頭喉頭頚部食道全摘・
舌全摘・両側中咽頭側壁切除・軟膏蓋全摘・硬口蓋部分切除・両側保存的頚部郭清・頚部皮膚合併切除
が施行された。口腔から咽頭・食道欠損に対しては腹直筋皮弁を漏斗状に作成したもので、気管孔は
DP 皮弁で、頚部皮膚欠損は大胸筋弁と分層植皮でそれぞれ再建した。術後経過はおおむね良好であ
った。
【結論】腹直筋皮弁再建は有用と考えられる。
10.
自家吸引脂肪の声帯内注入による嗄声の治療
東北大学病院 形成外科
○三浦 千絵子、今井 啓道、佐藤 顕光、館 正弘
東北大学病院耳鼻咽喉科
渡邊 健一、香取 幸夫
自家吸引脂肪注入術が他科治療へも応用されはじめている。今回我々は嗄声を伴う反回神経麻痺 3 例、
声帯萎縮 1 例の計 4 例に対し、声帯内自家脂肪注入術を経験した。手術は経口挿管による全身麻酔下に、
当科がシリンジ法にて腹部または大腿部皮下より脂肪を吸引採取し、耳鼻咽喉科が喉頭直達鏡下に声帯
内へ脂肪を 1~4ml 注入した。術後は全例で嗄声の改善を認めた。症例経過と手術方法について文献的
考察を加えて報告する。
11. 頭部の組織拡張中に拡張部頭皮の脱毛をきたした 1 例
弘前大学 形成外科
○和田 尚子、齊藤 真喜子、樋熊 有子、横井 克憲、渡辺 庸介、
三上 誠、齋藤 百合子、漆舘 聡志
症例は 62 歳女性、2 歳時に麻疹に罹患した際、後頭部に潰瘍を形成し、瘢痕性脱毛となった。組織
拡張器を用いた 2 期的再建とする方針とし、組織拡張器を挿入した。拡張中に同部位に皮膚潰瘍形
成し、その周囲と組織拡張器の辺縁部に脱毛を認めた。注水を中断し減圧したところ改善を認め、
組織拡張器除去と局所皮弁術による脱毛部の再建を行った。組織拡張器の合併症で脱毛の報告はま
れであり、文献的考察を加えてこれを報告する。
12:00~13:10 〔 休 憩 〕
13:10~13:20 〔 北日本形成外科学会総会 5階 小研修室 〕
13:20~13:30 〔 休 憩 〕
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13:30~14:30 〔 形成外科専門医領域講習 座長 福島県立医科大学 上田和毅 〕
「下肢静脈瘤治療の現況と未来」
講師:お茶の水血管外科クリニック 院長 広川雅之先生
14:30~14:40〔 休 憩 〕
14:40~15:25〔 セッション 3 座長 福島県立医科大学 形成外科 浅井笑子 〕
12. 小耳症に対する耳介挙上術施行後、退院直後に軟骨露出を生じた2例
札幌医科大学 形成外科
○大沼眞廣、四ッ柳高敏、権田綾子、須貝明日香、山下建
小耳症に対し、耳介挙上術を行ったものの、退院早々に軟骨露出を生じた 2 例を経験した。1 例は、
机の角に強打して、耳輪辺縁の移植皮膚部位に軟骨露出を生じた症例で、もう 1 例は、眼鏡の柄の
当たる位置に一致して、耳介頭側後面移植皮膚部位に軟骨露出を生じた症例であった。ともに局所
麻酔下に創閉鎖を行い、大きなトラブルなく治癒を得た。退院後の創部管理について患者、家族に
十分な注意喚起が必要と思われたため、報告する。
13. われわれの片側唇裂初回手術 ~3つのコンセプトの融合による東洋人への適応~
北海道大学 医学部 形成外科
○小山明彦
舟山恵美
山本有平
口唇形成術の術式は直線法(SL)
,三角弁法(TA)
,回転伸展法(RA)の 3 つのコンセプトに大別す
ることが出来るが、われわれは東洋人へ適合を図るべく、2007 年からそれぞれを縮小して融合した
改良法へと移行した。われわれは本術式を、切開線の特徴を表した ASSIST(Arc and Stair-Step
Incision with a Small Triangular flap)と称している。本法と SL および RA それぞれ3歳時の連
続 20 例ずつを評価した結果、人中の三次元的対称性において優れていることが示された。術式の詳
細を述べる。
14. 術後に角膜潰瘍を生じた眼瞼下垂症の 1 例
弘前大学 形成外科
○飯田圭一郎、樋熊有子、齊藤真喜子、横井克憲、渡辺庸介、三上誠、齋藤百合子、和田尚子、星沙
弥佳、漆舘聡志
眼瞼下垂症手術後に角膜潰瘍を合併することはまれと報告されている。今回、我々は同手術後に
角膜潰瘍を生じた症例を経験したので報告する。症例は 61 歳女性。両上眼瞼下垂症に対して他医に
て挙筋腱膜前転術を施行された。術後早期より右眼痛と右上眼瞼浮腫が生じ、紹介された当院眼科
にて角膜潰瘍と診断された。瞼結膜に不整が見られ、保存的治療にて軽快しなかった。根治目的に
当科紹介となり、手術により症状が軽快した。
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15. 放線菌の菌石を伴った涙小管炎の一例
函館中央病院 形成外科
○本田 進、髙橋紀久子、星野義允、木村中
北海道大学医学部形成外科
北條正洋
函館中央病院眼科
髙野睦子
北海道大学大学院医学研究科分子病理学分野
外丸詩野
症例は 73 歳女性。平成 27 年 11 月より右下眼瞼内側に発赤が出現し、その後皮下に 1cm 大の腫瘤を
触知した。他院眼科で抗生剤治療を行ったが改善はなく下涙点より肉芽様病変が出現したため、腫
瘍性病変も考えられ当科に紹介となった。全身麻酔下で切開を行ったところ下涙点から石が排出さ
れた。病理組織所見は放線菌の菌塊であった。今回我々は放線菌の菌石を伴った涙小管炎の一例を
経験したため、若干の文献的考察を踏まえ報告する。
16. レバミピド(ムコスタⓇ点眼液 UD2%)点眼による涙石が疑われた 2 例
札幌医科大学 形成外科
○山下 建、鈴木明世、加藤慎二、須貝明日香、中川嗣文、四ッ柳高敏
ドライアイや角膜炎は眼瞼下垂症を扱う形成外科医にとっても比較的遭遇する頻度の高い疾患であ
るが、その治療薬として、近年レバミピド懸濁点眼液が広く利用されており、治療効果も高い。し
かし、本剤は懸濁液であり、長期投与での成分蓄積により涙道閉塞、涙嚢炎をきたした報告もある。
今回、われわれはシェーグレン症候群にて本剤を長期投与され、涙嚢内に涙石を認めた2症例を経
験したので、文献的考察を加えて報告する。
15:25~15:35〔 休 憩 〕
15:35~16:30〔 セッション 4 座長 福島県立医科大学 形成外科 阪場貴夫 〕
17. 感染性心内膜炎から波及したと考えられた臀部ガス壊疽の1例
砂川市立病院 形成外科
○北 愛里紗、香山 武蔵
札幌医科大学形成外科
四ッ柳 高敏
78 歳男性。尾骨骨折後、同部にガス壊疽を生じた症例を経験した。創部からは黄色ブドウ球菌が検
出された。ただちにデブリードマンと抗生剤投与を行い、その後創は良好な改善傾向を示した。し
かし敗血症症状が継続したため全身検索を行ったところ、感染性心内膜炎と頚部硬膜外膿瘍を認め、
追加の抗生剤治療を要した。遷延する敗血症を認めた際には他の感染巣の存在も念頭に治療すべき
と考えられたため報告する。
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18. 斗南病院における小児頭部血管奇形 107 症例の検討
国家公務員共済組合連合会 斗南病院 形成外科
○安居 剛,蕨 雄大,表 千草,佐々木 了
当施設において,2008 年から現在までに,頭頚部血管奇形の精査加療目的に受診された 0 歳から 15
歳までの患者 107 名に対し,その治療方針や経過について検討を行なった。患者の内訳は AVM 15 例,
VM 37 例,LM 45 例,LVM 10 例であった。経過観察 46 例,硬化療法単独は 33 例,切除単独は 12 例,
硬化療法と切除の併用が 13 例,TAE と硬化療法併用が 1 例,CO2 レーザー照射 2 例であった。それ
ぞれの治療選択と問題点について若干の文献的考察を含め考察する。
19. 先天性巨大色素性母斑に対する色素レーザーに重点をおいたレーザー治療
北海道大学 医学部 形成外科
○舟山 恵美、小山明彦、山本有平
KKR 札幌医療センター 斗南病院 形成外科
佐々木了
巨大色素性母斑はいまだ標準治療が確立していない。外科治療は醜状を残すことも多い。瘢痕形成
と悪性化のリスクがいずれも最小になることが理想的な治療といえる。これに対し、われわれは特
に通常血管病変に用いられる色素レーザーに着目し、色素レーザーおよび Q スイッチルビーレーザ
ーを用いた複合レーザー治療を行い良好な結果を得ている。今回、巨大症例に加え、手術が躊躇さ
れる部位の病変に対する症例も含め報告する。
20. 当科で経験した皮膚原発と考えられる腺様嚢胞癌の 1 例
帯広厚生病院 形成外科
○伊藤 梨里、北村 孝、小田 陽一郎、野崎 愛
北大病院形成外科
杉井 政澄
症例は 67 歳女性、10 年程前より前胸部に隆起性病変を認めていたが、最近になり拡大傾向を認め
たため当科受診となった。部分生検にて adenoid cystic carcinoma の診断であったため、肉眼的境
界より 3cm 離し、筋膜上で切除した。断端陰性を確認した後、分層植皮により二期的に再建を行っ
た。今回、我々は比較的稀な悪性腫瘍である皮膚原発腺様嚢胞癌の一例を経験したので、若干の文
献的考察を含めて報告した。
21. エタノール硬化療法で著効した巨大嚢胞性リンパ管奇形の 2 例
岩手医科大学 形成外科
○三橋伸行 長尾宗朝 工藤信 本多孝之 柏克彦 小林誠一郎
今回われわれは、エタノール硬化療法で著効した巨大嚢胞性リンパ管奇形の 2 例を経験した。症例
1 は 32 歳男性、右腋窩、前胸部の腫脹を認めた。症例 2 は 25 歳女性、左頸部の腫脹を主訴に当科
紹介となった。2 例ともに近医で定期的に穿刺してリンパ液排出を行っていたが、再発を繰り返し
ていた。どちらも巨大嚢胞性リンパ管奇形の診断で、当科で経皮的硬化療法(エタノール注入排出
法)を施行し、良好な結果を得たため報告する。
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22. 外傷を契機に若年女性の大腿部に発症した Hidradenoma の一例
山形大学医学部附属病院 形成外科
○田村梨紗、菊地憲明、矢野亜希子
20 歳女性。バスケットボール中に転倒し、左大転子部を強打した。受傷部に皮下出血、持続する淡
血性~漿液性浸出液の流出を認めた。穿刺・排液を繰り返すも増大傾向あり、手術により摘出した。
病理の結果、Hidradenoma と診断された。Hidradenoma は真皮から皮下組織にかけて大型結節または
嚢腫様病変を形成する汗腺系腫瘍である。今回外傷を契機に若年女性の大腿部に発症した稀な
Hidradenoma の一例を経験したので文献的考察を加えて報告する。
≪ 閉 会 ≫
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