平成28年6月 横浜北労働基準監督署 本年5月末現在の労働災害発生状況は、全産業で263件発生しており、前年 同期と比較して3件(+1.2%)増加していますが、製造業では、13件(+ 52.0%)、さらに製造業のうち食料品製造業では、11件(+122.2%) と大幅な増加が認められるところです。 食料品製造業の労働災害増加が当署管内における労働災害が減少しない一因 となっています。 平成28年5月末 平成27年5月末 全 産 業 263 260 製 造 業 38 25 業 20 9 食 料 品 製 造 全産業の労働災害発生状況は、増減を繰り返ながら増加しており、製造業では、 わずかながら減少傾向がある中で、食料品製造業は、増加傾向にあり、製造業全 体に占める割合も40パーセントを超え、本年5月末までに発生した製造業の労 働災害のうち、食料品製造業が半数以上を占めています。 1,000 140 130 120 980 960 製造業 940 111 112 962 920 全産業 900 873 880 881 全産業 951 100 80 47 60 44 40 840 800 120 918 860 820 109 35 32 平成23年 平成24年 食料品 37 20 製造業 0 平成25年 平成26年 平成27年 製造業 食料品 全 産 製 造 業 業 食料品製造業 食料品比率 注 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 平成27年 873 881 962 918 951 130 111 120 112 109 35 32 37 47 44 26.9% 28.8% 30.8% 41.9% 40.3% 食料品比率は、製造業のうち、食料品製造業の発生割合 食料品製造業における労働災害は、以下のいくつかの特徴が見られますので、 労働災害防止の取組については、これらを考慮して効果的に実施できるようお願 いします。(平成27年の労働災害発生状況から分析) 1 事故の型は、はさまれ・巻き込まれ、動作の反動・無理な動作(腰痛) が最も多く、次いで転倒が多発! はさまれ・巻き込まれ、動作の反動無理な動作がそれぞれ18.2パーセントを占め、 転倒が15.9パーセントを占めていますのでこれら3つの事故の型で52.3パーセ ントと半数以上を占めています。 挟まれ・巻き込まれは、清掃や点検、調整などの非定常作業時に多く発生しています。 腰痛防止や転倒防止には、整理整頓も重要ですが労働者の健康づくりが効果的です! 作業姿勢などにも配慮しましょう。 2 起因物は、作業床・通路、食料品加工機械などで多発! 濡れた床面、剥がれた通路、段差など転倒要因はありませんか? 食料品加工機械による労働災害は、手指の切断などの重篤なものも発生しています。 労働安全衛生規則が改正され、規制も強化されており、回転体や刃に接触することに よる危険を防止しなければなりません。 3 60歳以上の労働者の発生割合が増加傾向にあります。 60歳代以上で20.5パーセント、50歳代以上が18.2パーセントを占めてい ます。 一般に加齢とともに身体能力の衰えがあり、柔軟性が失われていきます。 作業開始前のストレッチや体操など柔軟性を高める取組を始めませんか? 4 経験期間は、1年未満の労働者が多発! 経験期間1年未満の労働者が22.7パーセントを占めています。 採用間もない労働者や採用後3年程度の経験の労働者に安全教育を実施しましょう。 作業方法や手順のほか、危険箇所の確認なども有効です。 5 労働災害は、6月に多発! 6月は、全国安全週間準備期間中です。 7月の全国安全週間を迎えるに当たり、安全大会の開催や安全教育の実施などにより、 安全意識を高めましょう。 7 発生時間帯は、15時、16時代に集中! 就業時間終了間際や休憩時間前後に労働災害が発生しています。 この時間帯に職場巡視を行い、作業方法等を確認し、注意喚起に努めましょう。
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