配当成長株の魅力(PDF/416KB)

配当成長株の魅力
2016年 6月27日
ゼーン・ブラウンよりの注記: いくつかの新しい視点を提供するため、配当成長株につい
てのロードアベット社同僚の見解をここに示して参ります。皆さまのお役に立てることを願
います。
ボラティリティの高さに備えている投資家たちは、信用力の高い配当成長株への投資を考え
てみるのがよいかもしれません。そうした株式は、安定をもたらす船の底荷のように、潜在的
なポートフォリオの安定性を提供してくれるはずです。
米連邦準備理事会(FRB)による量的緩和金融政策が 2014 年 10 月に終了して以降、株式市場
(S&P500®株価指数に代表される)のボラティリティは高まっており、含み益を維持するのがます
ます難しくなっています。一方で有配株は好調です。
有配株は、QE が講じられていた時期(2009-14)にはほとんど注目されませんでした。量的緩和
金融政策が招いた強気相場で株価が大幅に上昇したことにより、株式リターンに占める配当の
割合は比較的小さく推移していました。S&P500 種株式指数の総リターンに占める配当の割合は、
長期平均が 45%2 であるのに対して、量的緩和金融政策期は 20%1 に過ぎませんでした。
しかしながら、モーニングスターの計算では、量的緩和金融政策終了後、配当は S&P500 種株
価指数リターンの 70%を占めており(2016 年 5 月 31 日時点)3、利回りに飢えた投資家たちが大
いに必要とする当座のインカム収入源を提供する形となっています。これは歴史的に見て相対的
にめずらしい局面です。配当利回りが高くない株式でさえ、米国債、さらには一部の投資適格債
よりも利回りが高くなっているのですから。またこうした配当利回り株式の中には成長が見込める
銘柄も存在することを考えてみてください。70 年前まで遡ると、S&P500 種指数構成企業は配当
を年平均 6.4%のペースで拡大させてきているのです。4 したがって、多くのケースでは債券よりも
株式のほうが出発時点から高利回りを有しており、さらに潜在的な利回りの成長性が見込まれる
のです。こうした点を踏まえると、なぜ投資家がこのセクターにこれほど興味を抱いているのかを
理解するのは難しいことではないでしょう。
この点に関して投資家が陥りやすいわなの一つは、最も配当利回りの高い銘柄だけに焦点を当
てようとするもので、この戦略には数多くの難点があります。こうした高利回り企業は、困難な時
期に配当を維持することができず、減配を余儀なくされるケースが多いのです。大抵の場合これ
はプラスの兆しではありません。配当成長株は、配当を打ち切ったあるいは削減した企業のパフ
ォーマンスを大幅に上回っており、しかもそれをはるかに低いリスクで行っているのです(標準偏
差計測による)。
1
図1:配当成長株のパフォーマンスは配当低下企業を上回り、しかもリスクが低い
2016 年 3 月 31 日時点の 10 年間の数値
出典:ファクトセット。過去のデータは例示を目的としたものに過ぎず、ロードアベットが運用する特定のポートフォ
リオあるいはいかなる特定の投資パフォーマンスを示すものではなく、また将来の成果を予測、示唆するものでも
ありません。指数は非マネージド型であり手数料・費用控除は反映されておらず、直接指数に投資することはで
きません。過去のパフォーマンスは将来の成果を保証するものではありません。
*
S&P 900 10 年配当成長指数 **移動 12 ヵ月において少なくとも 1 回の配当削減を行った S&P500 種指数の
株式を基にしています。
過去 6 か月間、メディアの見出しの注目は、配当削減を発表した企業に集中しました。こうした企
業は-主にエネルギー及びエネルギー関連セクターで-確かに増加しました。ファンダメタルズ
が堅調な他のセクターは引き続き配当を拡大させています。今年これまで(2016 年 5 月 31 日時
点)で、184 社が増配あるいは配当を開始しました。これは配当を削減あるいは中止した企業の
12 倍を超える数です。
我々は、歴史的に着実な配当成長を示している企業に投資することは見返りのある長期投資戦
略だろうと考えています。大抵の場合、こうした企業は優良株であり、つまり安定したビジネスモ
デルと堅調なバランスシートを有するマーケットリーダーだと言えます。したがって、こうした企業
は長期的に市場のアップサイドの多くを獲得できる傾向にあり、またボラティリティが高まる中で
も比較的堅調なパフォーマンスを示すことができるのです。着実な配当成長株の 75%近くは、スタ
ンダード&プアーズより A-以上の信用格付けを取得しており-こうした格付けは長期的な成長と
企業の利益・配当面での安定性をベースに付与されます-、この水準は S&P500 種指数の 42%
足らずと比較して高いものとなっています。
図 2 で示す通り、ボラティリティの高い市場情勢におけるパフォーマンスは、信用力の高い企業
が信用力の低い企業を歴史的に上回っています-まさに我々が量的緩和金融政策後に目にし
たとおりに。
2
図 2:ボラティリティが高まった局面では配当成長株のパフォーマンスが上回る
1991 年 4 月 1 日から 2016 年 3 月 31 日まで
出典:ブルームバーグ及びバンクオブアメリカメリルリンチ米国株式及び米国クオンツストラテジー。BofAML クオ
リティ指数の 12 ヵ月のパフォーマンス(BofAML が網羅する指数に対して)と 1991-2016 年までの CBOE VIX の
12 ヵ月変化との相関関係。 過去のデータは例示を目的としたものに過ぎず、ロードアベットが運用する特定の
ポートフォリオあるいはいかなる特定の投資パフォーマンスを示すものではなく、また将来の成果を予測、示唆す
るものでもありません。指数は非マネージド型であり手数料・費用控除は反映されておらず、直接指数に投資す
ることはできません。過去のパフォーマンスは将来の成果を保証するものではありません。
図 3 が示す通り、長期的に見た場合、これらの株式はボラティリティ水準が低い局面でも広範な
市場の上昇局面について、すべてではなくともその大半でリターンを獲得できる傾向にあります。
図 3:配当成長株は魅力的なリスク調整後リターンを提供している
(2016 年 3 月 31 日時点での 10 年間)
出典:ファクトセット及びモーニングスター社。過去のデータは例示を目的としたものに過ぎず、ロードアベットが運
用する特定のポートフォリオあるいはいかなる特定の投資パフォーマンスを示すものではなく、また将来の成果を
予測、示唆するものでもありません。指数は非マネージド型であり手数料・費用控除は反映されておらず、直接指
数に投資することはできません。過去のパフォーマンスは将来の成果を保証するものではありません。
*
S&P 900 10 年配当成長指数
**
モーニングスター大型ブレンドカテゴリー
3
結論として、高いボラティリティに備える投資家は信用力の高い配当成長株を検討すべきでしょう。
1
モーニングスター社
2
ストラテガスリサーチパートナーズ
3
モーニングスター社
4
ストラテガスリサーチパートナーズ
重要な情報
配当利回りは配当金額を株価で割ったものです。配当利回りは株式価値の指標の一つです。高配当利回りは
株式が比較的割安であることを示しています。
標準偏差はボラティリティの指標であり、投資リターンのばらつきを示すものです。
配当政策: 各株式の配当政策は継続する 12 ヵ月ベースで決定されます。例えば、直前の 12 ヵ月のいずれか
の時点で現金配当が支払われた場合は有配株と見なされ、逆に直前の 12 ヵ月間に配当が支払われなければ
無配株と見なされます。配当成長株及び配当開始株は、直前の 12 ヵ月において既存の配当を増配もしくは新
たに配当を開始した株式が含まれます。配当低下株あるいは配当停止株には直前の 12 ヵ月において既存の
配当を減配もしくは定期配当を停止した企業が含まれます。株式は配当政策が変わった場合のみ新たな分類
に組み入れられます。
配当は保証されたものではなく、発行体企業の裁量によって増配、減配、停止の可能性があります。
配当成長株、配当支払株、無配株は S&P500 種株価指数の副次カテゴリーです。これらのカテゴリーは配当支
払銘柄を特定するために実際に支払われている年間配当を使って作成されており、毎年リバランスされます。
各銘柄の配当政策は連続する 12 ヵ月ベースで決定されます。
S&P 格付けシステムは企業の利益や配当の長期的な伸びや安定性を反映させようとするものです。ランキング
は直近 10 年間の企業の 1 株当たり利益と配当を基にコンピューター化されたシステムを使い算出されます。同
システムは利益と配当のパフォーマンスに特化しており、企業のクオリティに影響するような要因の全てを反映
しているわけではありません。利益と配当に対してベーシックスコアが算出され、その後、成長率、長期にわた
る安定性、景気循環性の変動に関してあらかじめ定められた一連の修飾因子によって調整されます。調整後ス
コアの合計が最終的なランキングとなります。クオリティランキング基準は以下の通りです。A+最高、A 高い、A平均以上、B+平均、B 平均以下、B 低い、C 最低、D 更生、LIQ 清算。著作権©:2016 年マグロウヒルファイナン
シャルの一部であるスタンダード&プアーズ・フィナンシャル・サービシズ・エル・エル・シー。
CBOE (シカゴ・オプション取引所)ボラティリティ指数®(VIX®) は S&P500 種株価指数オプション価格による直
近のボラティリティの市場予測の重要な指標です。1993 年の導入以降、VIX は投資家心理と市場ボラティリティ
を図る世界第一位の指標であると多くがとらえています(www.cboe.com)。
S&P 900® 10 年配当成長指数は S&P900 指数の副次指数です。同指数は 10 年間の配当支払いと成長を有し、
他の特定の基準を満たす大型・中型株企業からなります。同指数はこうした厳しい基準から S&P900 指数より
格段に狭い投資対象となっています。同指数はロードアベットの要請によって作られたカスタムベースの指数で
す。同指数はスタンダード&プアーズ・フィナンシャル・サービシズ・エル・エル・シーの独占財産です。ロードアベ
ットとの契約のもと、スタンダード&プアーズは同指数を管理、維持し算出しています。スタンダード&プアーズと
その子会社は同指数の算出におけるいかなる誤りや漏れについても責任を免除されています。
S&P 500 種株価指数は米国株式市場の大型株パフォーマンスを示す基準として広く認識されており、主要業界
における主要企業の代表的な株価を含んでいます。指数は非運用型であり手数料や費用控除を反映しておら
ず、また直接投資することはできません。
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米国債は米国政府が発行する債券であり、政府の十分な信頼と信用によって担保されています。米国債から
の所得は州、地方税が免除されています。米国債の元利金は保証されていますが、市場価格については保証
されておらず市場動向に応じて変動します。
リスクについての注記:債券の投資価値は金利変動によってまた市場動向に応じて変化します。一般に、金利
上昇時には債券価格は下落し、逆に金利低下時には債券価格は上昇します。ジャンク債と時に称される高利
回り債ではより高い価格変動リスク、流動性の低さ、適時の元利払い不履行リスクを伴います。債券はまた期
限前償還リスク、信用リスク、流動性リスク、金利リスク、そして全般的な市場リスクといった他のリスクも伴う可
能性があります。通常では、より期間の長い債券は金利変動に対してより敏感に反応します。つまり償還日まで
の期間が長いほど、金利変動が債券価格にもたらす影響度は高くなります。低格付け債は高格付け債に比べ
て高いリスクにさらされる可能性があります。いかなる投資戦略もすべての市場変動を克服することはできず、
また将来の投資成果を保証することはできません。さらにはローン保証に利用される特定の担保価値が下落す
る可能性や流動性が低くなる恐れがあり、ローン価値にマイナスの影響を及ぼす恐れがあります。株式証券の
投資価値は全般的な経済情勢や特定の企業・セクター見通しの変化に応じて変動します。低格付け債券は高
格付け社債より高いリスクを伴います。海外投資は一般に国内投資より高いリスクを伴い、それらには価格変
動や高い取引コストが含まれます。海外投資には本来、通貨変動や海外事由、政治・経済事由に関連するリス
クを含む特有のリスクが存在します。全ての市場変動を乗り越え、将来の成果を保証する投資戦略は存在しま
せん。
前述のレポートで示された見解は発表日現在のものであり、今後その内容が変更となる可能性があります。ま
た弊社の見解を表明するものではありません。本資料は特定の投資または一般的な市場に関する予測、リサ
ーチ、投資アドバイスとしての利用を目的として作成されておらず、また法的・税務上の助言を提供するものでも
ありません。本資料は当社が信頼できると思われる情報に基づいて作成されておりますが、当社はその正確性
および完全性について保証するものではありません。
本資料は、情報提供を目的とした参考資料であり、有価証券の取得の申込み・取得の申込みの勧誘・売付けの
申込み・買付けの申込みの勧誘、有価証券に関する投資助言をするものではなく、以上のいずれの行為に関し
ても一切用いることができません。また、本資料は金融商品取引法に基づく開示書類ではありません。
著作権 © 2016 by Lord, Abbett & Co. LLC 無断複写・転載を禁じます。
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