臨床開発成功率に関する過去最大の研究結果をまとめた報告書を発表

日本学術振興会ワシントン研究連絡センター
BIO、臨床開発成功率に関する過去最大の研究結果をまとめた報告書を発表
(5 月 25 日)
米国のバイオ産業団体であるバイオテクノロジーイノベーション機構
(Biotechnology Innovation Organization:BIO)は 5 月 25 日、臨床開発成
功率に関する過去最大の研究結果をまとめた報告書『2006 年~2015 年臨床開
発成功率(Clinical Development Success Rates 2006-2015)』を発表した。
本 研 究は、アンプリオン社( Amplion )及びバイオメドトラッカー社
(Biomedtracker)と共同で実施したもので、企業 1,103 社における臨床・規
制に関するフェーズの推移 9,985 件を記録・分析し、疾病や医薬品治療など異
なる属性別に比較した総合分析結果を提示している。
主要な結果は以下の通り。
 選択バイオマーカーを使用した臨床試験プログラムの第 1 フェーズの全般
的認可可能性(likelihood of approval:LOA)は 25.9%であるのに対し、
選択バイオメーカーを使用しない場合の LOA は 8.4%。
 全ての開発候補のフェーズ 1 の全般的 LOA は 9.6%で、腫瘍学を除くと
11.9%。
 主要疾病領域 14 領域のうち、フェーズ 1 の LOA が最も高いのは血液学
(26.1%)である一方、最も低いのは腫瘍学(5.1%)。
 主要疾病領域 14 領域の中で、医薬品の認可が最速の分野は腫瘍学。
 データセット全体と比較して、各フェーズで成功率が高いのは奇病プログ
ラム。
 データセット全体と比較して、フェーズ 1 の LOA が最も低いのは患者数
の多い慢性疾患。
なお、本報告書は、
<https://www.bio.org/sites/default/files/Clinical%20Development%20Succes
s%20Rates%202006-2015%20-%20BIO,%20Biomedtracker,%20Amplion%2
02016.pdf>からダウンロード可能。
Biotechnology Innovation Organization, BIO Releases Largest Study Ever
on Clinical Development Success Rates
https://www.bio.org/press-release/bio-releases-largest-study-ever-clinical-d
evelopment-success-rates